教えて褒めるって大切 on the radio | 誰もが違うということを前提とした教育にしていこう!

誰もが違うということを前提とした教育にしていこう!

主に特別支援教育、インクルーシブ教育、ASD、ADHD、LD等について書いていましたが、社会全体が大きく変わってきており、特定した話だけでは答えのない答えを導き出せない時代がやってきたと感じています。そのため何でも思いつくままに書いています。



おっと!気づいたら、、、
1カ月ぶりのブログを書いています。

広島で発達障害への正しい理解とインクルーシブ教育の
普及啓発をしている日本インクルーシブ教育研究所の
中谷美佐子です。

先程、ラジオ放送を終えて帰宅しました。

今日、FMちゅーピーすまいるパフェ
MISAKO先生のVIVA!発達凸凹~s!でお話した内容は
「発達障害の子ども達に教えて褒めよう!」です。

前回ちょこっとしかお伝えできなかった
海外などの研究で最もエビデンスが示されている療育方法、
応用行動分析と言われる指導法について
簡単にお話いたしました。

一般的には
ペアレントトレーニングという言葉で
知られていることが多いのですが、
行動理論に基づいた子育ての仕方と
いうと分かりやすいかもしれません。

ペアレントトレーニングというのは、
保護者が子どもとのいい関係をつくる方法を学びながら、
日々の子育ての困りごとを解決しながら、
楽しい子育てができるようにサポートするもので、

元々、知的障害や自閉症などの子どもをもつ
ご家族のために、
1960年台にアメリカで開発されたようです。

親は子どもの専門家とも言えますから
「家庭でも行っていきましょう」といったことが
目的とされています。

日本では、子どもの療育は不足していますから
保護者の日常的な困りごとを
少しでも軽減しようといったことで
ここのところ注目されるようになってきています。

それで、平均的な発達をしている子どもを
育てていても、相当しんどいものです。

それが、発達障害のある子どもを育てるとなると
並大抵のことではありませんから、
虐待や二次障害を防ぐためにも、
ぜひ、より多くの保護者の方々に
学んでおいて欲しいと思っています。

それで、子どもというのは、大人に怒られるから
一瞬は大人しくしますが、
また、同じ問題行動を繰り返してしまうものです。

それは、怒られている意味が分からないとか
どうしたら良いのかが
分からないといったことも多いのですね。

怒られている意味が分かって
どうすれば怒られなくて済むかを
子どもが明確に理解できれば
子どもも前向きにやっていくことができますが、、、

たいていの大人が子どもに分かるように伝えていないことが多く、
子どもは何を怒られているのかよく分かっていないまま
「ごめんなさい」と言っていたり、大人しくしていたりしますので、
自己肯定感がどんどん下がっていってしまうのですね。

自己肯定感を育んでいくことができなかった子どもは
たいてい思春期あたりから不具合が出てきて、

「どうせ俺なんか」「どうせ私なんか」となってしまって
やる気がなくなったり、大人に反抗するようになったり、
不登校やひきこもり、いじめにも関係してきます。

小学校入学前までに、
ずっと怒られて育ってきた子ども達の中には
既に小児性のうつ病にかかっている子ども達も
間々見受けられます。

子どもは調子が悪いのだけれど
周りの大人が
「まさか、こんな小さい子がうつ病になっている」
とは思ってもみないので、
しっかりさせようと、更に「ちゃんとしなさい!」と
繰り返し怒ってしまう等があります。

つまり、子どもを叱り続ける
大きな声で怒り続ける等で、
親も子供もクタクタにならないように、
病気にならないように、
家族が穏やかに暮らせるように
お子さんが小さいうちに行動理論に基づいた
子育てのコツを学んでおかれると
みんながハッピーでいられるということなのです。

それで、ペアレントトレーニングというのは
子どもの行動を3つに分けて、
それぞれの対応を学んで実践していきます。

3
つの行動には
「好ましい行動」
「好ましくない行動」
「許し難い行動」があります。

これら一つ一つにどのように対応するかを
保護者が学んでいくのですね。

子どもが「好ましい行動」をすれば、必ず褒めます。

そして、子どもが「好ましくない行動」をした場合は、
子どもが達成しやすい指示の工夫等しながら、
子どもの好ましくない行動がおさまるのを待って
好ましい行動が出た瞬間を見つけて
褒めるという行動をします。

子どもが「許し難い行動」をした場合は、
ルールを作って一貫した対応をしていきます。
首尾一貫が大切です。

この
3つの方法で子どもの行動に
対処していきましょうといったものです。

この方法では
子どもは良い行動をしたときに
必ず大人から褒められますから、
「あ~、この行動は良い行動なんだ」と
理解することができるので
その良い行動が増えていきます。

そうすると、保護者もうれしいですから、
また子どもを褒めるといったサイクルができていきますので
家族の中でとてもいい循環が生まれてくるのですね。

また、好ましくない行動をしたとしても、
子どもを叱るのではなく
子どもが達成できるように指示の仕方を
大人側で工夫しますから
子どもが良い行動に移すまで、
親は待つことができるようになります。
そして、最後に子どもを褒めてやれるようになるわけです。

そうすると、子どもは駄々をこねるとか
物を投げて壊す等の
好ましくない行動で
親の気を引こうとするのではなく
良い行動で親に関わろうとするようになります。

そして、また、子どもは親に褒められるわけですから
やはり、ここでも親子間で良いサイクルが生まれてくるわけです。

このような子どもとの関わり方を学ぶことで
親も子も疲れなくて済むというか、幸せに暮らせますよね。

こういった親子の
より良い人間関係の作り方を学ぶ
のが
ペアレントトレーニングになります。

ペアレントトレーニングというのは
一生使える人間関係づくりの技術ですから
お子さんが小さいうちに学んでおかれると
お子さんの二次障害を防ぐことができますし
親子関係も穏やかになりますから
思春期を楽に迎えることができます。

というようなお話をいたしました。

それでペアレントトレーニングは
日本インクルーシブ教育研究所ではやっていないので
ご紹介できないのですが、

ハートボイスプロジェクトの方で
少人数(定員4名)で
2回開催していますので、

発達が凸凹した子育てでお悩みの方は
どうぞお問合せくださいませ↓
ハートボイスプロジェクト
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