昨日申し上げた通り私は最近アジナーチャクラで壁を見ていない。目の前の空間を進んで行っても壁が見当たらないのである。そこで今日もう一度確かめてみようと思った(*1)。


私は目の前の空間に粒子の渦巻をつくりその中心に意識を向けた。何かの力が私を渦巻の中心に向かって動かしていく。すぐに私の周囲がセピア色に変わった。

私はセピア色のトンネルの中を進んでいく。だがそれはいつも通る見慣れたトンネルではなかった。通常はトンネルというより光のチューブで私の周囲を発光する大量のプラーナ粒子が取り囲んでいてとても明るい。今進んでいるトンネルに発光するプラーナ粒子はない。まるで岩のトンネルである。それに非常に狭い。手掘りの坑道を匍匐前進しているような感じだ。

なかなか出口が見えてこない。それでも私は前進を続ける。ようやく前方に丸い小さな灯りが見えてきた。出口だ。私は逸る気持ちを抑えてゆっくり着実に進む。徐々に外の景色が見えてきた。カラーである。丸い出口の向こうには明るいフルカラーの世界がある。


トンネルから出ると驚きの光景が待っていた。なんとそこはついさっきまで私が夢で見ていた世界であった。まさか夢の世界に戻ってくるとは思っても見なかった。私は当惑しながら歩み出した。するとさっきまで抱いていた思考や感情が突然私から消えた。私は知らないうちに完全な夢の世界の住人になっていた。私の記憶がすべて入れ替わったのだ(*2)。


夢から覚めた後、私は夢の世界のことを思い返した。夢の世界では私に一つの役が与えられて私はその役に完全になりきっている。私の演じるその人物はその世界でずっと人生を過ごしてきている。そして私はその人生を共有している。だとするならば私は夢の世界に逆戻りしたのではなく単に演じている人物の人生を思い返していただけなのかもしれない。私にとっては初めて訪れた世界だがその人物にとっては何十年と過ごした慣れ親しんだ世界である。その人の記憶を共有すれば私はその世界を何度も訪れたと思うに違いない。


実はこうした体験は過去に何度もあった。以前に「不思議な夢」で記した内容もそうだった。
その夢というのは私が空を自在に移動できるようになるまで日々訓練を続けていくというものだった。私はこの夢を数年間見続けた(と思っている)。私は夢を見る度に少しずつ上達していきついには思い通りに飛行できるようになった。
実はこの体験も先の例と同じで私が何年もかけて飛行スキルを上達させた人物に入ってその人の記憶を共有しただけかもしれない。

ところで特定の人物になりきるという体験は夢なのだろうか。それともパラレルワールドだろうか。

否、その世界はパラレルワールドではない。なぜなら夢の特徴を幾つも備えていた(*3)。であれば夢とパラレルワールドが合体したものかもしれない。私は夢と体外離脱のハイブリッド型の体験を何度もしている。これと同じだ。夢と体外離脱のハイブリッド型とは夢と体外離脱の中間的なもので夢の特徴を持った体外離脱である(*4)。これと同じことがパラレルワールドで起こったのだろうか。


それと私が入って行った渦巻はいつもの渦巻ではなかった。普段入る渦巻に比べてかなり小さかった。これは球状チャクラの本来有する穴(トーラス構造の穴)ではなく私が球状チャクラの表面に新たにつくり出した渦巻の穴であろうか。そうであればこの穴でも次元のポータルとしての機能は持っているということだ。

(*1) 自発的に壁にたどり着くのは意外と難しい。脳波が上手い具合に落ちていれば簡単だがそうでない時に渦巻から入って行くのは結構難しい。途切れない意識の集中が必要である。それは視線の先に簡単に渦巻が現れるのでこれから入って行こうとする渦巻から意識の集中を少しでも緩めると別の渦巻が発生してしまう。それに脳波の状態が芳しくないと粒子の光も弱いのである。
(*2)もちろんこれは夢から覚めた後気づくことである。
(*3)夢の特徴は幾つもあるが、夢であることをとくに強く感じるのがその時の意識状態でシチュエーションやロケーションがコロコロと変わることである。例えば舗装された道を歩いていたのに、その同じ道を戻る時には舗装されていないなど、こうした小さな矛盾が頻繁に起こる。
(*4)「私の体外離脱は何処へ向かうのか」参照