【インバスケット】鳥原隆志 公式ブログ
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出版㉔「本は書けば並ぶわけではない」

おはようございます。

 

インバスケット研究所の

鳥原隆志です。

 

本日も

「出版」

についてお話ししましょう。

 

市ヶ谷の出版社では

さらに話し合いが続き

次は営業担当からこんな

話が切り出されました。

 

「鳥原さん、 

 本を売りに行きましょう」

 

書店に直接行って

本を置いてもらうように

お願いするのです。

 

インバスケットという

知名度の低い本なので

書店もどんな本かわかりません。

 

そこで書店員の方に

説明し本を注文してもらい

店頭に並べてもらうのです。

 

この提案には大賛成で

私は営業担当と書店に同行営業

することになりました。

 

書店はよく行きますが

書店員さんとお話しすることは

ありません。

 

緊張しながらも

わくわくしながら待ち合わせ場所に

向かいました。

 

同行する営業担当は

私と同年齢です。

至って真面目で

根っからの営業マンです。

 

そして一店舗目の書店に入ります。

ビジネス書担当の方に熱を込めて

説明をさせていただきました。

 

すると

 

「…」

 

無反応というより

理解ができないようです。

 

私の説明の仕方が悪いのか

若い書店員さんは軽く

受け流してわかったふりをされます。

 

営業担当の表情も暗くなって

来たのがわかります。

 

私もこれだけ反応が悪いのかと

落ち込みます。

 

「まだ回りますか?」

 

私は営業担当に泣きべそを

かくように言いました。

 

 

ともかく歩きすぎて

もう歩くことが出来ない

ほど疲れました。

 

そしてこの反応の悪さから

営業することが無意味に

思えたのです。

 

「最後の1店舗にしましょう」

 

そうして駅ビルに入っている

大型書店に向かいました。

 

忙しそうにしている

中年の男性書店員さんを捕まえ

本の説明をします。

 

「パニック状態で

 正しい判断をするための思考です」

 

私はインバスケット思考について

説明をしました。

 

すると返ってきた言葉が

 

「この本の在庫で

 パニックにならなければいいね」

 

でした。

私は凍り付きました。

 

冗談だったのかもしれません。

ただその言った顔は無表情

だったのでそうは捉えることが

出来ませんでした。

 

本は書けば書店員さんが

見つけてくれて仕入れて

平積みにしてくれる。

 

そんな妄想を抱いていた

自分が木っ端みじんに吹き飛ばされた

書店営業でした。

 

続きは明日お話ししましょう。

 

 

出版㉓「Amazonベストセラー作戦を断った日」

おはようございます。

 

インバスケット研究所の

鳥原隆志です。

 

今日も

「出版」

についてお話ししましょう。

 

東日本大震災の波の中

インバスケット思考は

紆余曲折ありながら

刊行日にむけて準備が進みました。

 

もう一冊の本

 

『インバスケット・トレーニング』

 

は4月に刊行予定でしたが

いまだにゲラも来ないので

このままだと2冊目の

 

「インバスケット思考」

 

が先に刊行されそうです。

 

でも私の中で

「インバスケット・トレーニング」

の原稿は大作だったので

編集に時間がかかり

遅れているのだなと

思いこんでいました。

 

まあ、私からすれば

どちらが先に刊行されても

それほど大きな問題ではありません。

 

しかし、この思い込みが

後々大きなトラブルに

繋がるとはこの段階では

夢にも思いませんでした。

 

一方で市ヶ谷の出版社からは

販促施策について話し合いたい

とのことだったので

上京しました。

 

編集者は同席せず

社長と営業部長そして

担当営業が会議室では

待っていました。

 

そこで伝えられたのは

驚きの内容でした。

 

「発売開始日の午前10時に

 Amazonで大量の本を買ってほしい」

 

 

実はこの手法はよく取られる方法です。

こうすれば瞬間的にAmazonベストセラー

ランキングの上位に食い込みます。

 

そうすると

 

『Amazonベストセラー1位』

 

と表現できるというのです。

 

 

私はこの提案を聞いたときに

ひどい嫌悪感と軽蔑の感情が

湧きました。

 

人をだますような方法で

売れればいいのか?

 

そしてそれを出版社は手を汚さずに

著者にさせるのか?

 

私は彼らに即座に断りました。

 

すると社長から言われたのが

この言葉です。

 

「無名な素人の書いた本だから

この手段しかないのです」

 

またしても私が嫌な言葉を

聞かされたのです。

私は黙りました。

 

Amazonのランキングを上げるには

一人のアカウントで大量の本を

買うのではなく、

一人一人別々のアカウントで

本を買う必要があります。

 

つまり私一人ではできないのです。

出版社が言うのには

家族や親せき、会社の人間などに

手伝ってもらえというのです。

 

真夜中の午前0時に

慣れないパソコンに向かい

Amazonで私の本を買う両親の

姿を思い浮かべました。

 

 

お願いすれば喜んで

やってくれるでしょう。

 

でもわたしはそうは

させたくありません。

 

社長と営業担当と押し問答しながら

結局Amazon作戦が取りやめになりました。

 

その代わりある書店で

大量に陳列してもらうので

50冊を購入するという約束を

しました。

 

つまりあまった在庫は

買い取るということです。

 

これなら自分が購入し

周りに配ればいいと思ったのです

 

続きは明日お話ししましょう。

 

 

 

 

出版㉒「震災で揺れた出版計画」

おはようございます。

 

インバスケット研究所の

鳥原隆志です。

 

いつもお読みいただき

ありがとうございます。

 

昨日、ご報告が漏れましたが

12日にTICでは

新しい動画を公開しています。

 

 

 

是非ご覧ください。

 

今日も

「出版」

についてお話ししましょう。

 

今でも大きな傷跡を残し

多くの人の大事なものを

奪ってしまった東日本大震災。

 

私の出版にも大きな影響を

与えました。

 

震災の翌日に編集者に原稿を

送ったものの音沙汰なし。

 

まさか自分の出版も

取りやめになるのかと

不安だけがよぎります。

 

そして震災から数日後に

ようやく返信が来ました。

 

どうやら市ヶ谷の出版社は

全員が自宅待機となり

業務がストップしていたのです。

 

ただ6月の刊行は予定通り

進める

 

と聞いて一安心です。

ところが次は原発の事故が

深刻化して東京から本社を移転する

会社も出始めます。

 

また電力不足で計画停電が

実施されて出版社はまた業務が

滞り始めます。

 

6月刊行と言い切っていた

編集者の口ぶりも徐々に

曇ってきました。

 

またこの時期は

東京だけではなく大阪でも

震災の影響であることが

起きていました。

 

トイレットペーパーの

買い占め騒動です。

 

大手製紙メーカーの工場が

被災したのと

物流の混乱で品不足が起きたのです。

 

 

これも私の出版に

影響を与えます。

 

たとえ6月に本ができても

 

本の材料となる紙が手に入るかわからない

 

と出版社が言い出したのです。

 

日本中が何やらおかしなことに

なっていくように感じました。

 

お花見の自粛、

入社式や歓迎会の自粛

 

私が編集者に送った原稿にも

周りから指摘が入ったそうです。

 

「『水』『海』『波』

 このような文字は

 全てカットする」

 

 

というのです。

地震を連想させる言葉は

自粛するというのが理由です。

 

 

私たち日本人は過度に

変化に合わせる習性があります。

 

原稿の修正は内容にも及びます。

 

ビジネスの判断よりも

危機管理の内容に変更するべきだ。

 

などと言い出したのです。

 

もちろんそのほうが瞬間的に

売れるかもしれませんが

私はそのようなことを伝える

為に本を書いているわけでありません。

 

タイトルの主導権は

著者にはありませんが

原稿の中身は著者が

主導権を持っています。

 

「渦に巻き込まれる」

 

という表現だけ消して

そのまま元の原稿通りと

なりました。

 

続きは明日お話ししましょう。

 

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