宮原選手の引退を受けて、これまでのことが思い起こされた方も多いかと思います。
日本の女子TOP選手としてがんばってきた宮原選手は、羽生選手とも試合やショーでも一緒になることが多かったですよね。2016年の試合のインタビューでは、自分に質問をふられても立ち上がって「おめでとうございます」とお辞儀をし、羽生選手を祝福した姿も印象に残っています。
平昌オリンピックにも、ともに出場し、その後上月財団スポーツ賞も受賞しましたね。
約4年前。上月財団表彰式に出席した2人。
上月財団のスピーチといえば、やはりこちら。
[スポーツはとても
残酷だと思います]
一番努力した者が、必ず一番の結果を
出せるものではありません。
しかし、努力しなければ結果は
決して残すことはできません。
私たちは、最高の結果を出すために
感謝の気もちを持ち続け、
今後も、日々精進していきたい
と思っています。
19歳とは思えないほどの言葉。
胸が震えました。
そして、2016年の夏のメディアデーでは
努力はウソをつく。
でも無駄にはならない
と語り、人々の心に残りました。
そして北京五輪では
「報われない努力」
涙に滲んだ瞳で語りました。
その姿は見るものの心に突き刺さりました。
そして記者会見で胸中を明かした数日後
エキシビション後のインタビューで
「今まで、努力してもどうしようもない時期は
たくさんありました。皆さんの記憶の中に
成功している自分が多いかもしれないけど、
僕はここまで競技を続けて、
自分の中のどん底を何回も見てきました。
そういう意味で今回、大人になって、
人生って報われることが
すべてじゃないんだなと。
ただ、報われなかった今は、
報われなかった今で幸せ
だなって。不条理なことはたくさんあるけど
少しでも前を向いて歩いて行きたいです。」
こんな風に話してくれていました。
努力について多くの言葉を残してきた羽生選手
なぜか、今とても思い出されます。
それは宮原選手も人一倍正しい努力をしてきた
スケーターだったからだと思います。