夫と死別後・・・・・
夫との間に生まれた長女「賢子・けんし」を出産してから・・・
「紫式部」と夫との仲は険悪になっていく・・・
そして夫は病死する・・・
ここに夕貴は永い間着目し思いを巡らしている・・・
果たして病死だったのか？
「紫式部」は夫の死去後・・・・・
「藤原道長」の命により宮中に入っている・・・
名目は左大臣「藤原道長」の娘であり、
「一条天皇」の妃でもある
「彰子・しょうし」に仕えるためだった！
「藤原道長」・・・この男自分の出世の為なら
どんな悪どい事でもやってしまう！
自分の長女「彰子・しょうし」を強引に「一条天皇」に嫁がせ・・・
当時の「彰子・しょうし」はまだ１２歳だった、
あろうことか・・・「一条天皇」にはすでに奥様の
「藤原定子・ふじわらの ていし」がいた にもかかわらず・・・
しかも この日はなんと「藤原定子」が
「一条天皇」の第一皇子
「敦康親王・あつやすしんのう」を出産した日だった！
なんとも自分の出世のためなら
あくどい ことも平気で行うこの「藤原道長」
なので・・・一人の天皇に二人の皇后という
とんでもない事態になってしまった
これに先立つ９９６年１月に起こった
「不敬事件」でライバルの「藤原伊周」が失脚し
「藤原道長」は朝廷ナンバーワンの地位を手にしていたので・・・
こんな強引な事をやっても誰も文句を言えなかった
その後も「藤原道長」は
「一条天皇」の皇太子「居貞親王・おきさだしんのう」に
次女の「藤原妍子・ふじわらの けんし」を嫁がせ・・・
更に「後一条天皇」に
三女の「藤原威子・ふじわらの いし」を嫁がせる
ことにも成功して
「藤原道長」は「一条天皇」「三条天皇」「後一条天皇」の
歴代三人の天皇に
「彰子」「妍子」「威子」の三姉妹を嫁がせるという・・・
ある意味大偉業を達成させた！
更に驚くべきことには皇太子「敦良親王」には
四女「嬉子・きし」を嫁がせる手はずも整えていた
「敦良親王」は・・・長女「彰子・しょうし」の子供である！
近親結婚であろうが「藤原道長」には、
そんなの関係ねえー！
自分の出世欲の為ならどんな事でもやる、
恐ろしい人物なのだ！
なお 「藤原道長」は貴族の最高位
「太政大臣」の位に任命される・・・
まさに 「藤原道長」は、今この世の春を謳歌していた・・・
数百年に渡り歴代の「藤原氏」が誰一人成し得なかった
「藤原氏の野望」を実現したのだ！
「藤原道長」は有頂天のなかで一首したためた
「この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の
欠けたることも 無しと思へば」
これをみて夕貴は平家の全盛時代に
「平清盛」が大ぼら吹いた
「平家にあらずんば人にあらず」
のフレーズを思い出している！
結局「源氏」に滅ぼされた・・・
この「藤原道長」にも・・・
やがては落日の時が訪れるのではあるが・・・
さて長々と「藤原道長」↓を書いてきたが
「紫式部」の内気で楚々とした姿に
「藤原道長」の出世欲、征服欲は火を噴いた・・・
「藤原道長」のパワーハラスメントの日々の中・・・
「紫式部」は完全に 「藤原道長」の
マインドコントロール下に置かれていた・・
もがけば もがくほど
あがけば あがくほど
益々泥沼にはまっていく
「紫式部」・・・「源氏物語」千年の謎・・・
その物語に何を封じ込めたのか？
誰にも真相は明かさぬまま・・・・・
４１歳という女盛りのなか・・・
残された一人娘「賢子」の見守る中
ひっそりとその生涯を閉じた
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