こんにちは、行政書士の稲井です。
先日、日本バス協会のホームページに平成28年度の貸切バス事業者安全性評価認定制度の申請案内が公表されました。
平成28年度の申請受付期間は、「平成28年4月1日(金)~平成28年5月10日(火)」となっていますので、今年度の申請を検討している貸切バス事業者の方は、上記期間に間に合うようにお早めに申請準備に着手することをお勧めします。
今回は、セーフティバス(貸切バス事業者安全性評価)認定制度の評価項目「安全性に対する取組状況」のうち「法令遵守事項」について説明したいと思います。
この「法令遵守事項」は、1つでも基準を満たさないと本評価制度の認定を受けることができないので注意が必要です。
また、書類審査・訪問審査の結果、法令違反等が認められた事業者については改善報告等を求める場合があり、30日以内に改善報告等がない場合は不合格とし、審査が中止されるためご注意ください。
<安全性に対する取組状況>
1.法令遵守事項
(1)事業計画等
①乗務員の仮眠休眠施設の位置は適正か
②乗務員の仮眠休眠施設の収容能力は適正か
③乗務員の宿泊施設を必要に応じて確保しているか
④乗務員の休憩仮眠施設の保守、管理は適正か
(2)帳票類の整備、報告等
①事故記録が適正に記録さえ、保存されているか
②自動車事故報告書が適正に記録され、保存されているか
③乗務員台帳が適正に記入され、保管されているか
④運転者ではなくなった者の乗務員台帳が適正に保管されているか
⑤車両台帳や車検証が適正に保管されているか
(3)運行管理等
①運行管理規程が制定されているか
②乗務員の服務規程が制定されているか
③運行管理者が選任され、届出されているか
④運行管理者に所定の講習を受けさせているか
⑤事業計画に從い、必要な数の運転者を確保しているか
⑥勤務時間や乗務時間について改善基準告示を遵守しているか
また、交替運転者を適正に配置されているか
⑦点呼の実施及びその記録、保存は適正か
また、点呼の際にアルコール検知器を使用しているか
⑧乗務記録の作成・活用は適正か
⑨運行記録計による記録及びその保存・活用は適正か
⑩運行指示書の作成、指示、携行、保存は適正か
⑪駐停車禁止場所で乗降を行わず、乗降時の安全確保に努めているか
⑫営業区域を遵守した運送を行っているか
⑬運送引受書の作成・交付・保存は適正か
⑭乗務員に対する輸送の安全確保に必要な指導監督を行っているか
⑮特定の運転者に対して適性診断を受けさせているか
⑯特定の運転者に対して特別指導を行っているか
(4)車両管理等
①整備管理規程が制定されているか
②整備管理者が選任され、届出されているか
③整備管理者に所定の研修を受けさせて
④日常点検基準を作成し、これに基づき日常点検を適正に行っているか
⑤定期点検基準を作成し、これに基づき適正に点検・整備を行い、点検整備記録簿等が保存されている
か
(5)労基法等
①就業規則が制定され、届出されているか
②36協定が締結され、届出されているか
③労働時間、休日労働について違法性はないか(運転時間を除く)
④所要の健康診断を実施し、その記録・保存が適正になされているか
(6)苦情処理
●苦情に対して、遅滞なく弁明し、その記録・保存が適正になされているか
(7)保険加入
①社会保険等に適切に加入しているか
②賠償責任保険(対人の限度額が1事故につき無制限、対物の限度額が1事故につき200万円以上のもの)に加入しているか
※「安全性に対する取組状況」については、原則として、前年4月1日から本年3月31日の取組状況について審査するため、評価シートや添付書類については、上記期間のものを提出する必要があります
次回は、セーフティバス(貸切バス事業者安全性評価)認定制度の評価項目「安全性に対する取組状況」のうち「上位事項」の詳細並びに審査時のポイントについて説明したいと思います。
なお、当事務所では、セーフティバスの認定申請のサポートを行っていますので、セーフティバスの認定申請を検討されている貸切バス事業者の方はもちろんのこと、セーフティバス制度に関心がある貸切バス事業者の方は、下記のご連絡先までお問い合わせください。
※セーフティバス(貸切バス事業者安全性評価制度)認定申請サポートの詳細については、下記のURLをご参照ください
https://www.b-mall.ne.jp/PrDetail-64540.aspx
※初回のご相談は無料です。
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