4、5歳だったと思うのだけれど、
祖母と庭の溝を掃除してた。
その時は水は流れて無くて台風が
近づいて来てた時で、台風が来て
溝に一気に水が流れて来たら大変な
事になるからと、葉っぱとかゴミとか
を拾って綺麗にしてた。
1箇所だけ木でできた蓋？がしてある所があって、
そこを祖母がパッと取ったらそこに、
白い少し薄いベージュも混じった色の
巳さんがいた。
丸くトグロを巻いてちょこんとそこに
ジッとしていて、赤い目で凄く綺麗な
巳さんだった。
私はビックリして固まっていたのだけれど、
祖母が「今から私が言う事する事を見ててね」
と言うので黙って見てた。
祖母は白い巳さんに向かって、
「白い巳さん。こんな所にいたら人に見つかるよ。
白い巳さんは珍しがられるし、持って帰ろうとする
人もいる。面白がっていじめる人もいる。
たまには人間を見て見ようと出て来たのかも
しれないけれど、巳さんには危険がたくさん
あるから、早く人に見つからない所へお帰りね。」
と言って祖母は普通に掃除を始めた。
私は珍しさのあまり少しの間巳さんを
見ていたのだけれど、何となく元気が無いように
見えて。庭にはたくさんの薬草が植えてあったから
その中でアロエを１つちぎって取って、
庭に咲いてたピンクのお花←名前忘れた。を
一本取って、怖かったけど巳さんの前にソッと
置いて、祖母の様に話しかけてみた。
「巳さん。白い巳さん。これ食べたら元気になるよ。
お花は巳さんに似合うからあげる」って言って、
離れた場所の掃除に行った。
1時間程して祖母と白い巳さんのいた所に行ったら、
もういなかった。巳さんにあげたアロエとお花も
無くて。持って行ってくれたのか、食べたのか、
わからないけれど。
風で飛んで行ったかも
巳さんには言葉が通じるんだと思うと何だか
ワクワクしたし、不思議で
私がもしこの先、巳さんに出会う事があったら、
祖母が言った様に言おうと思った。
今思ったけれど…
コブラとか毒蛇にはこれが通用するのかは
謎だし、危険だから止めておいた方が
良いと思います