タコベイト、ホログラムシート、ブレード、ビーズなど様々な集寄が販売されています。
お菓子の袋を細かく切って自作されている方もいらっしゃいます。
よく見かけるのがエギから50cm~1m程度上に付ける方法
たまに見かけるのがエギと同じ高さに付ける方法
じゃらじゃらとたくさんつけている方、おまけ程度に付けている方と人によってマチマチです。
集寄の有効性に関する謳い文句はやはり
アピールを増す(笑)
=釣れそう
と
私の場合、
一切付けません。
これこそまさにタコエギ釣りにおいて一番の
無駄
百害あって一利なし
と考えています。
確かに派手なものに興味を示しやすいという習性を考慮すれば有効なんだろうな~と、いろいろな集寄を試した時期が私にもありました。
しかし、程度の違いはあれども共通して
・潮受けして底が取りにくくなる
・タコの乗りが分かりにくくなる
・釣果に結びつかない ← 最重要
集寄を付けた状態であっても隣の方が1本エギでバシバシ釣って自分は蚊帳の外なんてこともザラにありました。おまけに根掛かりで無くすとエギ1本分ぐらいのお金が余計に無くなってしまい、まったくもって付けるメリットを感じられませんでした。
アピールって何なんでしょうか・・・
タコ釣りに限らず、市販キス仕掛けに必ず着いている金ビーズやオニカサゴ釣りのタコベイトなど、アピールを増す(笑)アピールされているものについては年々信用出来なくなっています。
これこそまさに人間を誘惑してお金を使わせようとしているだけなのではと思ってしまいます。
例外として、カワハギ釣りで使う集魚板については反射によるキラキラではなく、集魚板落下時のエサのイレギュラーアクションが有効な誘いになるという話を聞いたことがあります。光物としての有効性は?ですが形状から得られる仕掛けの動作特性としては有効なのかもしれません。
話が逸れましたので集寄の無効性について話を戻します。
集寄があるとなぜ良い結果に繋がらなかったかじっくり考えてみました。
まず、針が付いているのは基本的にエギです。
次に集寄やオモリの色、形に対して仮にアピールが効いてタコが集寄やオモリを抱きました、という状況になったとします。
果たしてその状態でアワせて釣り上げることが出来るでしょうか?
針に掛からなければ釣り上げることは出来ません。
集寄、オモリを抱いただけの状態で上げてきても超高確率で途中で離してしまいます。
そして集寄に寄ってきたタコが自分のエギに抱き着くことは
確定事項ではありません。
集寄以上にエギに興味を持たせないと集寄とのお戯れを優先し続ける可能性も十分考えられます。
これはオモリについても同様です。
タコは人間の都合に合わせて動かない。
それを思い出させてくれたのがイイダコ釣りで得た知見でした。
イイダコ釣りの仕掛けはらっきょう(ワーム)をつけたイイダコテンヤもしくは中通しオモリ(ナツメオモリ)+浮きスッテを使用します。
私は中通しオモリ+浮きスッテスタイルが好きでそちらをメインにやっていますが、中通しオモリの色については無垢、レッド、夜光と様々な色があります。
色付きオモリを使うとイイダコがスッテではなくオモリに抱き着くというケースが度々あります。
無垢のオモリを使ってもオモリに抱き着くケースはゼロではありませんが頻度は減ります。
水温が下がってくると澄み潮の日が多くなってきます。
水深2~3m程度を流すと底がはっきり見えるという日に当たることがあります。
そんなときはサイトフィッシングです。
スッテを沈めて誘いながら眺めていると黒いもさもさがぴゅーんと寄ってきてスッテの色が消える。
消えた瞬間に合わせるとイイダコがぴゃーとひっくり返って上がってくる。
かなり楽しいです。
そのような状況で釣りをしている際にスッテではなくオモリを抱くことを何度も確認しました。
そしてオモリを抱いたときに合わせても滅多に掛からないんですよね。
大体合わせた瞬間針に掛からず墨を吐いて逃げていきます。
スッテの針まで距離がありますしオモリに抱き着くと吸盤がしっかり効いてずり落ちにくいので至極当然とも言える結果です。
この時の経験を思い出し、マダコについても飾り(集寄、オモリ)ではなく確実にエギを抱かせることを最優先に考えないと釣果が伸びないのではと考えるようになりました。
※オモリ&スナップ偏で書いたカラーシンカーを使わない理由にこれも追加です。
エギは見方を変えれば集寄と見立てることも出来ます。
カラフルかつロッド操作で右往左往とトリッキーなアクションも可能、振れば上下にシャカシャカと動きますから。
水中で見られない生き物のような動きを演出することが出来ます。
メインディッシュのエギを抱かせるために余計な飾りは邪魔なだけ。
そう考えてからは集寄なし2本エギでひたすら釣り続けています。
次に「集寄が有効」と考えられるようになったルーツについて、テンヤ釣りでは昔から使用されていたとのことでした。
しかし、集寄のルーツを調べてみましたがインターネット上では見つけることが出来ませんでした。
ここからは推測になりますが、テンヤ釣りの場合テンヤが地味、エサも地味、乗船者全員同じ仕掛けとなり他と差別化しづらかったのではないかと考えます。そんな中で好奇心を擽るようなものは無いかと模索した方がいて、その方が集寄をつけて釣ったところ偶然良い釣果が出た。それが広まってタコ釣りには「集寄が有効」という概念が広がったのでは無いかと。
集寄のルーツを記載した文献を御存じの方がいらっしゃいましたらぜひ教えて頂きたいです。
確かに全てテンヤ釣りという環境であれば差別化出来ていくらか効果があった可能性がある(かもしれません)。
※ちなみに吉野屋さんで貸し出しているテンヤの渋糸に集寄はついていません。昔はキラキラテープを付けていたそうですが釣果に影響しないということで取っ払ったそうです。
しかし、テンヤは基本手釣りで誘いのバリエーションに限りがあり、タコに「様々な動きで魅せる」ことが難しかったのではないでしょうか。
また、ボトムでコツコツ一辺倒でもそれなりに釣果が出てしまうときもあり、誘いのバリエーションによる反応の違いについてはあまり深く検証されなかったことも考えられます。
それをそのままエギ釣りに反映してテンヤと同様に、「集寄は有効」という概念が浸透したまま現在に至ると。
だとすれば完全に思考停止ですね。
結果が伴わない以上、何かが間違っていると考えるのが妥当です。
集寄を付けてアピールを増すとタコが寄って来るって・・・
誰が決めたんでしょうか?
タコに聞いたんでしょうか?
結果が伴わない謳い文句が謎すぎて頭がパンクしそうです。
実際、船上を見ても集寄をたくさんつけて数釣っている人は極めて稀です。
仮に🐙設定6をつかんでその日偶発的に釣れるということがあるかもしれません。
本当に効果があればそれ以降5回、10回タコ船に乗った際に集寄無しのときと比較して自身の平均釣果が上がるはずです。
ですが、残念ながら乗船する度に安定して竿頭もしくはそれに近しい釣果を出されている方は基本エギのみです。
エキスパート級の集寄使いで毎回安定して竿頭もしくはそれに近しい釣果を出し続けている方が居るのであれば是非ともその技を拝見させて頂きたいものです。
次に集寄に対する現場サイドの声について
集寄に対する各船宿のコメントも
・あっても無くても良い
・周りの迷惑にならない範囲で使用してください
・自分だけ釣れないときは一度シンプルな仕掛けに戻しましょう
・潮が早いときは外しましょう
等々
集寄を付ければ🐙が寄って来て釣れる確率が上がりますよ~
だからたくさん集寄をつけて思い切りアピールしてください。
というような内容の記述や、タコ船の船長さん達との会話の中で同趣旨の話を聞いたことがありません。
本当に効果があればオモリの号数を増やしてでも集寄をつけて釣らせた方が船中釣果も伸びて顧客満足度も高くなり、船宿的にもメリットが大きいと考えられますが、毎日現場を見ている船長さんからその声が聞こえてこない
現場サイドから見ても
実効性が極めて低い
ということではないでしょうか。
集寄に関して情報発信している他のブログなり動画なりを見たところ、集寄が有効と謳っているのはその大半が集寄を売りたい立場の方々と推察されます。
これを踏まえ、集寄教の方々に今一度考えて頂きたい内容は以下の3点
①何のために集寄を付けますか?
出来るだけたくさんタコを釣りたい
という方が大半だと考えています。
他に理由があれば教えてください。
②集寄を付けると釣れそうな気がしますか?
それは幻想だと考えます。理由は上に書いた通り
釣果に結びついていないにも関わらず、心理的担保として~などと考え始めたらもはや胡散臭い宗教団体から洗脳されている状態と同じです。
言葉巧みに誘導され、
そう思わされているだけかもしれない
と
疑いの眼差しを向けて自分の仕掛け、釣り方、釣果と他の方の仕掛け、釣り方、釣果をよく観察してみてください。
自分が釣れない原因は他に無いのか?
そちらに目を向けて対策を模索したほうが釣果が伸びていくと考えます。
集寄にすがっても現実は何も変わりませんし、寧ろ悪い方向へ向かう例を見る機会が多かったように思います。
集寄を売りたい側の販売戦略に踊らされて自分から🐙を遠ざけてしまっては本末転倒です。
③集寄の弊害を認識されていますか?
オマツリ地雷化して他の方の釣りを邪魔するのが楽しいということであれば極めて迷惑な話です。
2023年も何人かの集寄に起因した超オマツリ地雷の方々と遭遇しました。
集寄を付けることによる弊害を認識していない、認識できない方が乗って来る以上、乗合船においては集寄の装着を禁止にした方がよいのではないかとまで考えるようになりました。
タコをたくさん釣りたいなら集寄は付けない!!
この考え方が浸透することを切に願います。
マイタックルシリーズはこれにて終了
テクニックシリーズに続きます。