先日になりますが、新しい住まいの提案をさせていただきました。
山と畑、そして大きな空に囲まれたのどかな敷地です。
その中でも特に北側の景色が開放的でとてもよく、鳥のさえずりを聞きながらのんびり過ごすなんてたまらないでしょうね。周辺の民家とも200〜300m離れているので自然と一体的に繋がるオープンな生活をイメージして計画しました。
ここで提案したのは『引き込み戸』です。
読んで字の如し、引き戸を開くと壁の中に収納される建具ですが、自然と一体的につなげたいという思いがあったのですべての建具を引き込み戸で提案しました。
すべての建具を開けるとポンポンとランダムに配置された壁だけが残り、家全体が自然の一部としてつながります。公園の休憩スペースにある柱と屋根だけの建物みたいになるといいですね。
中庭は家の間に外を挟み込むことで内外をさらに曖昧にしていきたいという思いと、どうしても暗くなってしまう北側リビングに光を届ける役割をしています。景観のよい北側にリビングを向けたいけど、そうなると光がはいらない。。。
色々悩みましたが自然との連続性も高まり明るいリビングになるという一石二鳥の中庭を入れられたのはよかったです。
それと、この中庭。猫や犬などの動物を飼っている方にもオススメだと思います。お施主さんにも5匹の猫がいまして中庭に面したところに部屋を設けているのでドアを開けておけば、内と外とを行ったり来たり、プチ放飼いができちゃいます!
夜は中庭の建具を引き込んでおけば防犯性に配慮しながら外の風を感じることもできます。
木の板と、大谷石と、コンクリートの壁がランダムに並び、壁の向こうは外だったりまたその奥は室内だったり、壁の連続性が内外をゆるやかにつなぐ住まいの提案でした。