スーパーフォーミュラ公式テスト | イムラアスリートアカデミー公式ブログ

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三重県鈴鹿市と桑名市を拠点にした運動教室『イムラアスリートアカデミー』の公式ブログです。日々のレッスンの風景などをお届けしています。

皆さんおはようございます。


ただいま、朝の9:30。

本日夕方まで富士スピードウェイでドライバーのサポートをする俊雄コーチです。


こちらはやっと快晴!

富士山も綺麗に見えますよ。でも、やっと快晴なんです。

とんでもない天気でしたので、その点も含めて振り返ります。


公式テスト初日は雨予報。

霧が出てしまう上に、とにかく寒い!

寒いとタイヤが発熱せず、硬いままなので、氷の上を走っているかのようにツルツルだそうです。

ですので、三宅選手も数周走った時点で、走行を中止。

走ったところで試合にいきるデータが取れないためです。


そんな感じで待機しているよ、いよいよ雨がみぞれになり、しっかりとした雪に変わってきました。

『こんな時期に雪降るの?』

そんな事を思っていたら、瞬く間にサーキットの芝生は真っ白に…。


車にも雪が積もり始めました。とにかく寒いです。

結局、午後の2時間のテストは中止が決定!

自然には勝てませんが、こんなに雪降らなくても。そう思ってしまいます。


ガレージ内で翌日に向けたマシンの準備をされつつ、本日は早めの解散となりましたが、ドライバーはメディア対応やプロモーション撮影など、走る以外でもなかなかタイトなスケジュールです。

選手に1人のマネージャーがつきますが、コーチも三宅選手の側で極力サポートができるように待機しています。

目指すはマネージャーよりマネージャーらしくキビキビと必要な事を行動する事ですね。


タイヤも寒いのでガレージ内で保管。

表面がツルツルのタイヤは、晴れの日用でスリックタイヤと言います。このタイヤ表面を熱くすることで、ゴムが溶け出し、地面に接着剤のようにくっ付きます。ですから、速くカーブも走れるのですね。


溝があるタイヤはレインタイヤと言って、雨の日用のタイヤです。

溝から水を掻き出し、地面とタイヤを接地させます。

太さも、普段乗る車の3本分くらいの太さがあります。

これですごいパワーを地面に伝えるのですね。


夕ご飯を食べたら、翌日の準備。

三宅選手はレース期間中に飲む飲み物もこちらで準備します。

マラソン選手なども飲んだりしますが、スペシャルドリンクというやつですね。

三宅選手はスポーツドリンクを基本に、そこにアミノ酸、レモン果汁を加えて、最後に炭酸にします。

飲み物の温度を下げておかないと、炭酸(二酸化炭素)がよぬ溶け込まないので、ホテルでギリギリまで冷やしておいて、サーキットに出発する直前に炭酸を加えて、黒いドリンクボトルに入れます。


スペシャルドリンクを飲んで見たい人は、コーチに声かけてください。こういった体験も勉強になりますね。


2日目は朝7時にサーキットに到着し、プロモーション撮影でした。

気温はなんとマイナス1℃。あり得ないくらいの寒さの中です。

速く走ったら、ドローンやカメラカーが追いつけないので、60kn/h程度とドライバーからすると苦痛になるレベルの速度。一般道とは違いますね。

15分程度でしたが、とにかく寒くて大変だったそうです。


2日目のテストは午前・午後で合計4時間半の走行時間。走ってはデータを確認し、さらに、最適化を目指して調整したら、また走る。

そして、ピット作業のシミュレーションをしたりと、本当に細かい事を積み重ねていきます。

ただ走ればいいってものじゃない、あまりにも精密な世界です。


戻ってくると、すぐに車からパソコンにデータを抜き取ります。

感覚ではなく、空気力学や摩擦など物理の世界です。


右側いる方々はエンジニアと言って、車からのデータをもとに、最も速く走るための調整を指示したり調べたりするわけです。

8つのモニターと4台のパソコン、そして無線でリアルタイムに情報を得ています。

私達のドライブとは全く違う世界です。


1日のテストが終了し、全ての道具を搬出。

大型トランスポーターにマシンも乗せます。

2階部分にマシンが乗っているのが分かりますか?

このトラック、1人暮らしの家より間違いなく広いです。

凄まじい量の道具ですから、きちんと配置を考えないと、全ての道具が乗らないという事態も起こり得るので職人技が発揮されるわけです。


さて、本日まで延泊。

やっといい天気に恵まれました。

富士山はまだまだ雪景色。

10℃を超えたのは、こちらに来て初めてかもしれません。

本当に天気って場所や高度によって大きく変わるのですね。


本日はスーパーフォーミュラライツの公式テスト2日目。

木村選手のメンタルサポートです。

昨年までの白基調のFIA-F4からガラッと変わったカラーリングのおかげで、イメージが全然違いますね。

ここまで、絶好調という状態ではありませんが、レースで結果に繋がればいいので、淡々とやるべき事をやったり、課題の洗い出しをしている模様です。


最高速度は三宅選手のスーパーフォーミュラがら290km/hで最も速く、次いで木村選手のスーパーフォーミュラライツが、250km/hです。

ただ、これらのレーシングマシンは、とにかくコーナー(カーブ)が恐ろしく速いのです。

そのために、三宅選手のフィジカルトレーニングでは体幹や首などのトレーニングを、みっちりやるんですね。


特殊な世界ですが、厳しい競争を勝ち抜いた人だけが生き残れる世界。

少しでも力になれればと思います。


この後、午後のテストを見届けたら、帰路に着きます。

本来ならこのまま合宿まで滞在予定でしたが、三宅選手のスーパーGT公式テストがキャンセルになりましたので、一度帰ります。


それではまた、お会いしましょう!