アートがもっと人々のライフスタイルに浸透するには・・・を考えるブログ -230ページ目

私の周りではポップアート好きが多い。

1~2年前からアートに興味を持ち、色々つまみ食いしてました。
興味はあるのに、難しい作品が多く、理解に苦しむ日もあり…
それでも好みでギャラリー巡りやアート本の収集をしてました。

本当に楽しくなってきたきっかけは、今年の印象派展(ブーム)
で印象派の解説を読んだこと。
作家のキャラクターや作品の意図、時代背景を知ることで
より深く作品が理解できて、楽しくなってきました。
また、そこから派生して色んな作家が影響し合って、
それまでバラバラで見てきたものがつながりだしたこと。
芸術、美術は単品の作品の理解にあらず、その歴史の1頁としての
1作品なんだと思うと、誰と誰が仲良くてとか、ライバルでとかも
物語として楽しいです。

で、それをきっかけに、本の収集も時系列にしだして、
やっと、私が生まれる前後の1960年代、「ポップアート」です。
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先般から、アートを広告や漫画やアニメ、音楽なんかの
親しみ易いものと掛け合わせたら理解しやすいのでは?
というブログを書いてきましたが、
この時代、まさに広告や漫画、ムービースターやコカコーラなんかの
時代を象徴する人気のモノを題材にアートが展開されている。

私の周りでアートに興味ある人に聞くと、ポップアート好きが多くて、
最初は、年上の人はリアルタイムで知っているからかな~と考えてたら
年下の1970年代生まれの人も、意外と多い。
こういう身近なモノが題材になっていることも親近感に通じるのだろうか?

ロイ・リキテンスタイン 「ボールをもつ少女」 同本から拝借
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しかし、作品の意図は、私が考えていた「アートをもっと生活者の身近に」
とは少し違う。もちろん生活者に訴えかけるものではあるが、
一つは、
大衆化社会の没個性化を商品化されたモノを客観的に捉えることで表現。
(「生活の豊かさ」と「消費社会、文明社会への警鐘」の両面の視点)
二つ目は、
モノと同様に、いやそれ以上に、ステレオタイプ(類型化された)の人を
複製可能な商品的に、客観的にとらえている点。

アンディ・ウォーホル 「マリリンモンローの唇」 同本より
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最後に、これらの動きも、それ以前に主流となっていた
ダダイズム(美術史の既成概念をことごとく否定してく主義)の
既製品に別の意味をもたせて作品化するレディメイドの考え方を源流に

シュルレアリスムが人の深層心理に入って現実と非現実の境界をなくし、
意識の中ですべての事象をコラージュしてみせた技法をあわせて

※人の描き方は意識を主観でとらえたそれまでの美術への否定もあり

新しいアートの1頁というように理解しました。

ここから私なりの意見ですが、
それまでの美術・芸術の革新との大きな違う点として
それまでは美術界の中での革新だったのが、
マスメディアの発達や物質文明を題材にすることで、
明確に、生活者へメッセージを発したことなのかな。
美術史への否定も含まれているにせよ。

ちょっと書いていて説明が難しくなってきたことを感じています。
しかし、逆に難しいから人が敬遠する…からと言って、
単純に簡単にして裾野を広げたら皆が楽しめるやん!
も違う気がしてきました。

一見、落書きや手抜きに見える作品も、その背景の深い意図を知ることで
興味が深まり、感動することもあるので、

私自身、今は美しい作品を鑑賞することより
作品の意図を理解するという知的好奇心の刺激を求めている気がする。

興味ない人に興味を持ってもらうために「わかり易く!」がテーマでしたが
人に好奇心を持ってもらうには、少しわかりづらいのも、わかった時の
感動があるので…、なんでも簡単にすると人の知的好奇心を奪うことに
なるかな~と考え始めています。

今日は、長文になったな~、久しぶりなんで溜まってました(汗)