脂肪と女性ホルモン | 乳がん検診・板橋区・女性医師・マンモグラフィ・超音波・女性専用・針生検・乳房CT検査

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Dr.ちずこの診療日記
ims東京腎泌尿器センター大和病院レディースセンター乳腺科

乳がんの発がんリスクとして、閉経後の肥満があげられています。

エストロゲンという女性ホルモンは、乳腺を刺激します。

過剰な刺激が、ホルモン受容体陽性乳がんの原因と考えられています。

エストロゲンは、卵巣から分泌されますが、脂肪の中でも作られているそうです。

アンドロゲンがアロマターゼという酵素の働きで、エストロゲンに代わるのです。

また、エストロゲンは脂溶性で脂肪の中に蓄えられます。

そのため、肥満は、エストロゲンを貯めこむことになり、乳がんのリスクを上げるようです。

閉経後は、卵巣からの分泌が急速に減って、脂肪の中で作られるエストロゲンが優勢となります。

いわゆる中年太りは、脂肪におけるエストロゲンの分泌を増やす策ではないかという考えもあるようです。

エストロゲンの刺激が多いと、インスリン抵抗性が増し、糖尿病になりやすくなるという研究もあります。

どちらが先かは、難しいですが、

肥満⇒エストロゲンの増加⇒インスリン抵抗性⇒エネルギー代謝の抑制⇒肥満⇒エストロゲンの増加と悪循環になります。