エクソソームががん発見の手がかりになる? | 乳がん検診・板橋区・女性医師・マンモグラフィ・超音波・女性専用・針生検・乳房CT検査

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Dr.ちずこの診療日記
ims東京腎泌尿器センター大和病院レディースセンター乳腺科

前回、乳がん細胞が、長期間休眠状態になり、薬剤耐性を得るために、周囲の骨髄細胞のエクソソームから遺伝子情報を得て、幹細胞化することをお話ししました。

エクソソームというものが、このところ注目されているようです。

エクソソームは、細胞から放出される微小な粒子で、なかに含まれるマイクロRNAにいろいろな遺伝子情報を載せています。

今回は、がん細胞から放出されるエクソソームを調べたようです。

がん細胞のエクソソームに含まれている遺伝子情報を解析して、がんの発見をするという研究です。

国立がんセンターからの発表です。

Ultra-sensitive liquid biopsy of circulating extracellular vesicles using ExoScreen

Yusuke Yoshioka et al

Nature Communications 5, Article number: 3591 doi:10.1038/ncomms4591Received 11 February 2014 Accepted 06 March 2014 Published 07 April 2014

下記の2つの研究成果をまとめたものだそうです。

「がんの早期発見を実現するイムノアッセイ一体型小型診断用MSの開発によるエクソソーム診断の研究開発」

「早期診断マルチバイオマーカー開発」(エクソソーム解析によるがんの血中・唾液中マイクロRNAバイオマーカーの開発)

この研究では、わずかな血液(5マイクロリットル)を使い、約3時間以内に検出可能だそうです。

現在は、大腸がんの検査を開発しているようです。

大腸がんのスクリーニングは、便鮮血検査で行っています。

しかし、実際に大腸がんだった割合は、便鮮血陽性の方の5%と低い確率となっています。

エクソソームで、大腸がんが診断できるようになると、早期発見が簡便に正確に行えるようです。

将来的に、がん検診は大きく変化していくようですね。

検診マンモグラフィもなくなるのでしょうか?