ホルモン療法と関節の痛み | 乳がん検診・板橋区・女性医師・マンモグラフィ・超音波・女性専用・針生検・乳房CT検査

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Dr.ちずこの診療日記
ims東京腎泌尿器センター大和病院レディースセンター乳腺科

乳がんの治療には、ホルモン治療薬が有効です。

乳がんにエストロゲン・プロゲステロン受容体がある場合に適応があります。

閉経後の乳がんの治療には、アロマターゼ阻害薬という薬が使われます。

アロマターゼ阻害薬の副作用に、骨粗鬆症・関節痛などの骨症状(1~3%)があります。

つぎのような症状です。

指などの関節にこわばりを感じる

肩やひじ、ひざなど体の節々に痛みを感じる

骨がもろくなり、骨粗鬆症や骨折が起こりやすくなる


ご高齢の方は、乳がんの治療を始める前から、上の症状を訴えている場合もあります。

また、内服を始めてから症状が強くなってくることもあります。

関節の痛みは、特にご高齢の方にとっては、日常生活に支障をきたすことが多いようです。

外出がおっくうになる

転ぶ心配があり、お風呂に入るのがこわい

朝に起き上がるのがつらい

寝ていても痛い

手に持つのに力が入らない

このような症状が、加齢のためなのか薬の副作用か不明瞭な場合も多いです。

まずは、骨密度を測定して、骨粗鬆症の治療をします。

症状が消えない場合は、再発リスクを考慮してアロマターゼ阻害薬から抗エストロゲン薬に変更します。


また、年齢を考慮して、中止することも考慮する必要があると考えます。

治療中は、症状をこまめにお聞きして、生活に支障がないように配慮する必要がありますね。