久しぶりにショッピングモールを歩いた。
コレと言って欲しい物が有るわけではない。
たまには外の空気も必要なのである。
携帯電話が鳴り始まった・・・仕事始めなのだろう。
新年の挨拶と仕事の日程を話す。
私の年賀状がまだ届いていない事も確認した・・・少し遅い気もする。
1月1日にポストに入れたのだからしょうがないのか・・・ひとり言である。
アイスクリーム屋の行列・・・冬なのに並んでいるではないか?
私はしばし、行列を見学することにした・・・人間ウォッチングである。
行列がもう一つ出来た?
先ほどの行列が中央部から二つに分かれていくではないか!
「おっ!」思わず声を上げてしまった。
たい焼き屋に流れていたのである。
そしてたい焼きを購入すると・・・またアイスクリーム屋に並ぶのである。
まるで瀬戸内海の渦潮の様である・・・実に面白い。
私もたい焼きを買う事にした・・・勿論、アイスクリーム屋の行列に並んでからである。
私は薄皮たい焼きを一つ買った・・・しかしアイスクリームは買わなかった。
たい焼きを食べる前に観察した・・・これでも画家である私は観察も仕事の内である。
「ふーむ」たい焼きの容は基本はあっても微妙に違うのだろうか?
「はて?」何か思い出す・・・遠い夏の思い出・・・そうだ日本海!
「喉黒だ!」またしても声を上げてしまったではないか。
浜田港の市場で見たノドグロである。
ノドグロとは赤鯥のことである。
口の奥が黒いので、「ノドグロ」の別名があるのだが・・・これが美味い!
煮ても焼いても刺身でも、美味いのである。
たい焼きを見ていて酒が飲みたくなる・・・多分、私ぐらいだろうこの現状では・・・
刺身を思い出すが・・・先ず店頭では置いていない。
それほどの高級魚なのである。
また、冬から春にかけて獲れ始まるがやはり脂がのっている夏が良い。
それならば、その時期に獲れた干物が美味い・・・私は店内を探すことにした。
たい焼き片手に食料品売り場をぐるぐる廻った・・・渦潮の様である。
ついに発見!ノドグロの干物である!
いささか小ぶりだが贅沢は言えない。
最後の?ワンパックである。
買う予定でなかったがたい焼きとノドグロの干物を買って家路についたのであった。
たい焼きを食す・・・久しぶりに食べたが、なかなかの物である。
ふと思い出す、誰かが言ったあの言葉・・・酒呑師、午後になったら甘物を断つ!
酒を飲む前に甘い物を食べてしまうと酒が不味くなると言うのである。
私はしばし考えた・・・
チョコレートを食べながらブランデーやウィスキーを飲む人がいる。
クリスマスはケーキにシャンパンを飲んでいた。
何故、あのような言葉が出来たのだろうか不思議である。
「ふーむ?」
私は実験をすることにした・・・家中の甘い物をかき集めたのである。
ウサギの大福餅、あんサンドカステラ、栗きんとん・・その他諸々
私はある仮説をたて結論を見出していたのだった。
それは・・・餡子などの和菓子が原因であると!
昔の言い伝えなら洋菓子は出てこない、そして酒は日本酒である。
前出のウサギの大福餅などは省き、チョコパイやクリームビスケットなどをチョイスした。
それらを思うことなく食したのである。
そして夕食の時間が来た・・・いよいよ実験開始である。
飲み物はビールにした。
グラスに口をつけた瞬間!「む!」とした。
ビールが飲めない!・・・メモを取る。
スパークリングワインを開け、飲もうとする・・・飲めない!・・・メモを取る。
日本酒・・・ブ―・・・メモを取る。
ウィスキー・・・ブ―・・・メモ。
焼酎、赤ワイン、テキーラ、ウォッカ、ラム・・ブ、ブ―!の連続・・・メモを取った。
意外な結果である。
私の予想では豆類からできる餡子などのはずだった・・・意外な結果だった。
この貴重なデータ―は親しい友人にだけ教えようと思ったのであった。
「・・と、言うわけだよS君」・・・貴重なデーターを教えてあげた。
「・・・」しばし沈黙するS君・・・ビックリして言葉を失ったか!
するとS君、小さな声で「それって食べすぎなのでは・・・」
「???」しばし沈黙する私・・・そこまでは気が付かなかった私であった・・・龍(メモを取った)
ノドグロの干物を食するのは翌日であった・・・おわり



