横浜と言えばシュウマイ、シュウマイと言えば崎陽軒で私は育った。味の秘訣は解らないが、とにかく美味かった思い出がある。横浜の親戚=シュウマイという図式が、小学生の私に出来ていた。
現在は新幹線を乗りこなし、生意気にもEXカードで各地に出没している私は、シュウマイを手土産にシュウマイ弁当を食している。時代も変わったものだ・・・
今から十数年前の事である。
スナック「インド」・・・変わった店名である。
私はその店の常連である・・・というか、この街には他が無い。
感覚はニューヨークだという?女性二人で経営している。
今日のお通しは「しゅうまい」である。
その前は「春巻き」だった。
この調子だと明日は「餃子」だろうか?カウンターの奥に皮のパックが見える。
店名は何処に行ったのだ???
「今日は夕実さん、居ないの?」カウンターの小鳩ちゃんに聞いて見た。
「あ、今日はね夕実ちゃん友達と飲みに行ったの」
「あ、じゃー休みだね?」恐る恐る聞きなおした。
「ううん、後で友達と来るって言ってたわ」・・・恐怖の予感がした。
「あっそうだ。用事を思い出したので今日は帰るよ」と、言った瞬間である。
バターン!と大きな音とともに店のドアが開いた。
人か?獣か?「あ、夕実ちゃんだ!」勢いよく飛び込んできた。
スキーのジャンプの様な前傾姿勢である。足を前に交互に出すことによって床につかずに30度を保ち続けている。この光景をニュートンが見ていたら、万有引力の法則は発見出来なかっただろう。
当然私はそのすきに勘定を済ませたのである。
大虎のうわさは聞いていたが、
まさか、姿容のことだとは思いもよらなかった。
その姿勢のまま店内を一周すると、閉め忘れたドアから出て行った。
まさに突風のようだった。
スナック「インド」・・・名前の由来は未だ聞いてない。 龍
★スナックインドのママ 夕美さん

