若いころ、車のコレクターの方のガレージでひと際目立つ角ばった車がありました。
一見すると軍用ジープのようなスタイリングのゲレンデヴァーゲンは“本物のクルマ好き”を象徴するアイコンのような感覚をどこか覚えたものです。
当然、毎日乗り回すような使い方はされておらず、定期的にエンジンをかけてバッテリーが上がらないようにしているとおっしゃっていたと記憶しています。
時代が流れて、かつてゲレンデと呼ばれていた車はGクラスと呼ばれるようになり、本格的なSUVとしての圧倒的な存在感は世界的な支持を集める存在になっていきました。
ご存知のとおり、このGクラスはずっと基本設計が変わらないまま進化を遂げてきた恐竜のような存在であり、メルセデスもその変化に関しては慎重に取り扱いしているような印象があります。
大きく丸みを帯びたスタイルにした場合にどのようにファン層に評価されるかわからないという恐ろしさもあるのではないかと思います。
2019年、このGクラスに大きな革新がもたらされました。
見た目は知らない人からすると、旧型から新型に変わっても同じ色なら気づかないぐらいの変化だったりしますが、内容はエンジンからサスペンション、内装のインストゥルメントパネルなどは、フルモデルチェンジと言いたくなるほどの変化だったと思います。
メルセデスはこの変化をあくまで“改良”と呼ぶのだそうですが、変わらないスタイリングを支持している層を意識しているのでしょう。
このGクラスは“本命”のディーゼルモデルに先駆けてモデルチェンジが行われており、ラグジュアリー感を纏ったニューモデルは大きな注目を集めることになりました。
あのマニアックだったゲレンデがこんなことになる日が来るとは思いもしませんでした。
さて、このG63ですが、ボディーカラーがオブシディアンブラックをチョイスしていて、シックな印象です。
純正アルミは20インチと控えめながら、充分ともいえる存在感を放っています。
パナメリカーナグリルはG350dやG400dと一線を画す最高峰の象徴の一つとして目に入ってきます。
走行はまだ5000㎞未満ということで、非常に綺麗な印象で傷ひとつ無いです。
乗り込んでみるとディーラーのショールームで乗り込んだときと同じ、革のいいにおいがします。
シートはG63ならではダイヤモンドステッチでナッパレザーの素材が柔らかくて特別感があります。
シートヒーターだけでなくベンチレーターもついており、車両情報のコントロールメニューからシートのマッサージ機能なども選べるレザーエクスクルーシブパッケージが装備されています。
乗り降りは決してしやすいとは言えず、ステップに足を乗せて“登る”感覚で乗り込むことになります。
アイポイントは当然のことながら高くて、下を見下ろすような感じで特別な体験をしている感じはしますね。
Gクラスは大雑把に“大きい”とよく表現されますが、背が高いことを除けば、実は長さは466cmとそれほど長くなくて、幅も198cmですから最近のSUVでは決して大きすぎる部類には入らないサイズ感だったりします。
また、乗ったときにウインカーが飛び出ているので、そこが車幅感覚を掴みやすいので、意外と運転はしやすいですね。
エンジンをかけてみると、迫力のV8サウンドが響きます。
普通の車ではないことが、この重低音から否が応でも伝わってきます(笑)
ただ、この新型のGクラスはエグゾースト音に関しては抑えているという話を聞いたことがあります。
耳触りな音を排除して、より心地よい音だけを車内に届けるという感じでしょうか。
メーターパネルは12.3インチのワイドモニターが2つ並んでいて、質実剛健なイメージが一新された印象です。
でも、これを文句言っている人ってあまり聞いたことがないので、おそらく概ね好評なのでしょう。
まぁ、街中で乗ることがほとんどでしょうし、デジタル化したことで重量が重くなるわけでもないので、当然の進化というところでしょうか。
乗り始めると絶大なトルクも手伝って、ほとんどアクセルに足を乗せるだけでスルスルと動いていきます。
おそらく街中では踏み込む場面はないので、ドロドロ・・・というV8サウンドを静かに楽しむという感じに留められる感じですね。
高速道路に入ってETCレーンが開いた瞬間にアクセルを開けると、恐ろしいぐらいのGを背中に感じることになります。
後ろから蹴っ飛ばされたという表現をしたらいいのでしょうか。
とにかく、この恐ろしいまでの加速感は前モデルのG63で感じた体験を彷彿とさせるものです。
みるみるうちに後続車が小さくなります。
それもそのはず、このG63は0-100kmをわずか4.5秒で駆け抜けるのです。
そのへんのスポーツカーよりも速い動力性能をこのボディで体験できるのですから、それはもう非日常な体験といえるわけです。
乗っていて感じるのは、以前のGクラスのような、どこかトラックに乗っているかのような感覚というのが感じなくなりました。
これは足回りをダブルウィッシュボーンに刷新したモデルの成果ともいえるところなのでしょう。
こういった小さな部分でも五感で感じられる変化として捉えられるので、クルマ作りというのは繊細なものですよね。
走行距離も少ない車なので、走行インプレッションは短時間で終わらせることになりましたが、とにかく凄い車であることは再認識できました。
Gクラスはとにかくタマ数が少なくて、値段が高騰しているという話を聞きますよね。
このブログを書いている2022年10月24日現在ではカーセンサーなどで令和2年~令和3年式のG63AMGの走行距離1万㎞未満でソートかけてみると、右ハンドルの黒は一台もありませんでした。
黒のG63AMGの右ハンドルで程度良い個体を探している方にはまたとないタイミングとなるかもしれませんね。
併せてYoutube動画も撮影するようにしておりますので、そちらも是非参考にされてみてください。
カーコンセントコストオフィシャルサイト
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