大変ですわ。

なにがっちゅうて、今度出る本の校正です。

たいそうスケジュールがきつうてナ。

ゲラが出てくるのが遅うなっても、印刷所への入稿日時には変更がないちゅうのが原因です。

アイテー業界においてもそういうことありますわナ。

要件定義フェーズでのんびりして、基本設計フェーズでもっさりして、詳細設計フェーズでズボラこいた結果、製造フェーズが三日しかあらへんようになってまうこと。

けど、不思議と納期だけは絶対不変ちゅやっちゃ。

ああ悲し。

けど、ワタイが当初の予定通り脱稿せんじゃったのがそもそもの原因やさかいね。

そやさかい、今月中の発売を目標に、よなべして、しるま魂抜きながらがんばっとうです。

「とぉ~さんが~よなべぇ~をして、げんこぉーに朱をいれたぁー(註:泣きながらぁー)♪」

ちゅうてあんた、五歳と四ヶ月になる娘がネキで唄うとりますわ。

じゃかっしゃいこのガキ!

しかしまあ、世の中悪いことばっかしやないデナ。

二月一日に月間たばこ銭がリセットされたので、早速赤坂見附の煙草専門店屋さんへ出かけたのや。

そこで、しっかりゲットしてきましたデ。

これです。

実装者流-ザ・ピース1

「なんですかこの青いのんは?」

ようそんな頼んないこと言うてはりまんなあんた。

これぞ、二月一日づけで堂々新発売の超高級シガレット『ザ・ピース』の試供品でやんが。

一本入りの販促筒でんナ。

蓋を開けると、一本五十円もする驚愕の紙巻煙草『ザ・ピース様』がそのおんみすがたを現しまんのや。後光が注しとるデあんた。

実装者流-ザ・ピース2


ところでこのザ・ピース様をよう見て欲しいんですけどね、質の悪い写真なんで見難いと思いますけど、ロゴのちょうど下あたりが変でっしゃろ。フィルターとの境目あたりですわ。

実はこの販促筒の蓋が固うて、えいやっとこじ開けた瞬間、中のザ・ピース様が勢いで飛び出してきて、ぐにゃっと歪んで、紙が破けて葉っぱが露出してもたんですわ。

慌ててセロファンティープで補強しましたわいな。こんな根元まで吸わんから大丈夫じゃと思うて。

まず、とにかく点火せん段階から、めちゃめちゃええ匂いがしますわ。上等なレモンケーキみたいなカザです。

色からするとゴールデンヴァージニア葉の最上級のとこ使うてると思うんですけど、ゴールデンヴァージニア葉ちゅうのは酸味があるんです。

せんに『スー』をご紹介したおり、『この煙草には微妙に酸味がある』と騒いでましたけど、そんなん当たり前やったんや。

酸味がせんほうが、ほんまはおかしいねん。

けど、ブレンドの問題か、最適な条件下で吸うてないのか、それまで経験したシャグ煙草では酸味を味わうことがでけんかったんやね。

なんし、『ゴールデン・ヴァージニア』て、偉そうに名乗っとう銘柄でさえ酸味を感じんぐらいやさかいね。

ヴァージニア葉ちゅうのは、ものごっつうデリケートなモンなんやナア。

味はね。そんなん聞くだけ野暮でっしゃろ。

こんなん絶対美味いに決まってます。

セロファンティープで補強してなんだらどいだけ美味いことか。

え?

なんです?

「試供品もろたんやさかい、当然買うねやろ」

てですかいナ。

なにが悲しゅうて、こんなクソ高い煙草買わんとあかんの?

アホらしもない。

ワタイが貰うて喜んどうのは、煙草本体やのうて販促筒なんでやっさかい。

煙草は吸うてしもたらしまいでっけど、筒っぽは残って記念になりまっさかいナア。


ちゅうことでね。

とうとう『ゴールデンブレンド・アマレット』がゴネよったもんで(ダンシル965のおかげで完喫したんですナ)、ほたら今度は『メロウブリーズ・レギュラー』やっちゅうことで、おっかなびっくり開封してみましたのや。

実装者流-メローブリーズ・レギュラー中身


ワイン風味のリトルシガーやシガリロで、『ワレはひょっとして芳香剤かい?』と突っ込みいれたあなるほどの甘ったるいカザを経験したもんでやっさかい、そのデンで、メロテキ開封するおり思わず知らず鼻つまんどったんですけど、開けてみたらなんのこたぁない。ほとんどカザがせんかったんですわ。

葉っぱに鼻を近づけてクンクン嗅いでみて、やっとワインのカザを感じるぐらいでね。

なんや元気のないくすんだ色やし。

高級洋菓子の詰め合わせの中に、ワインで浸したケーキおまっしゃろ。絶対自分では買わんやつ。

あれかてあんた、そんなええカザはしまへんわ。要は酒の匂いでやっさかい。

色もずず黒いし、悪る悪うじとぉーっと湿ってまっしゃろ。

ちょうどあんな感じですナ。

とりあえず火皿によっこいしょと詰めて吸うてみましてんけどね、確かにワインに浸けてあるなというのは分かりまっけど、なんとなくボケた味なんです。カザもせんしね。

五回ぐらい吸い込んで、『あーあ、やってもた。またダンテキと混ぜこちゃんちゃこせなあかんの? もうダンテキあらへんながナ』と嘆息しつつ、火が治まったのを確認してそのへんにうっちゃといたワケです。

吸うてるときはそないに感じんかったですけど、あとくちにものごっつうワインの味が残るんで、よけい腹が立ちます。

で、暫くしてまた火ィつけて吸うたらあんた、今度はナンボでも甘味が出てきますねん。

この銘柄は、序盤より、中盤から終盤へさしてええ味が出てきますのや。

もちろん、過燃焼させたら苦味や辛味が前面に出てきますけど、ゆっくりゆっくり吸えば、ずーっと甘味が持続するんですわ。

皆さんはそんなビンボ臭いことしゃぁーはらへんかもしれませんけど、梅干の種を口の中に含んで、ろれろれしながらちゅーっと吸うと甘酸っぱいジルが出てきますやろ。いつまで出てくるンかいなと思うぐらいにね。ちょうどあんな感じなんです。

「お。まだ甘い。まだいける」と、気が付いたらいつまでもちゅーちゅーやってますわ。

これはなかなかいけるのんと違いまっか?

ただ、吸うたあと、ワインのせいで、なんとなくポッポォーとするのがいけまへんナ。

日中は吸うのやめといたほうがよろしいやろ。特に仕事中は。

夕餉のあとのお愉しみっちゅうやつですかナァ。

あと、注意すべき点はあれでんな。妙に水気が多いんですわこのテキ。

ワインで湿したあるさかい当然なんやろけど、ジュースの出方が他の銘柄に比べて多いように思います。

ジュースちゅうのはね、パイプを使うとうおり、煙草の葉っぱに含まれる水分や、おんどれの唾液やみなが管ン中にたまって、ご丁寧にニコチンやタールなどのよくない成分を溶けらかして、口の中に逆流してくることを言いますのや。

これを食らうと、もう煙草の味もなんも、さっぱワヤのどろかいちゃんぽんになってまいますんでね。

メロテキ吸うおりは、いつもよりこマメに手入れが必要でんナ。

ああ面倒くさ。

もしかすると、全国で十名ぐらいは心待ちにしたはるかもしらんけど、恒例の月間たばこ銭精算の日がやってまいりましたのや。

商品名金額
エッセミニブラック380
キス・メンソール390
ガラムスーリヤマイルド400
DRUM1,100
ゴールデンブレンド アマレット1,150
メロウブリーズ・レギュラー1,180
キス・ドリーム390
ピース220
ラ・パズ・ワイルドシガリロ750
キス・ロマンティック390
トップ・レギュラー340
トップ・ゴールド340
フロリーナ1,000
ハイライト×2820
※ 合 計 ※8,850


とまあ、ご覧のとおりの結果になっとります。

なんとなく中途はんつな金額ですわナ。

しかし来月からは、かなり金額的にドカンとくるはずでっせ。

なあんしあんた、試してみたいパイプ煙草が仰山ありまっさかい。

仰山買い集めたかって、消費できる量は決まっとりますねんけど、経済的に許す限り買うてしまいよる思いますわ、このアホは。

どうぞお楽しみに。

あれ?

なんか、大事なこと忘れてるような気が……。

そうでした。

今月度のベストインプレッション煙草を決めんとアカンのですわ。

えーと。今月に買い求めたのと違いますけど、吸いはじめたのは今月に入ってからなんで、ここはひとつ、やっぱりその、誰がなんと言うても、

ま。早い話が……。

「ちょっとも早うないガナ!」

やっぱし、『ダンヒル・マイミクスチャー965』ちゅうことになりまっしゃろナ。

なんちゅうのか、紙巻煙草や葉巻とは別次元の喫味です。

別に、どっちがええ悪い、こっちが好き嫌いのハナシやのうて、そもそもジャンルが違いすぎて、比較の対象にはならんちゅうことですわナ。

さて、最後のほうで、ハイライトを二個買い求めてまっしゃろが。

これがあんた、ワタイの喫煙極道としての将来を示唆する鍵になっとりまんねん。

来月はおそらくシャグ煙草は登場せえへんやろと思います。本人にその気がないでナ。

葉巻も買う予定おまへんし。

これから暫くは、平素はパイプ煙草、なんぞのおりはハイライトっちゅうパターンになる思うんですわ。

あくまで今日のところはやけど。

明日になったら気が変わっとるかもしれんぞ。

なんし、ワタイの座右の銘は『朝令暮改』でやっさかいナ。

ちゅやっちゃ。

「いきなりなんのことでんねん?」

そやろ。

なんのこっちゃ分からんワナ。

せんの日誌でもご報告したとおり、今お世話になっとるあんた、会社があんた、しっこししましたのや。

というても、前のとこから徒歩三分程度しか離れたあらへんとこでナ。

通勤経路はちょっとも変わりありまへん。

ビルヂングも新しいて綺麗し、部屋の中も綺麗し、せんのビルみたいに隙間風が入って、出勤後三十分ほどは手ェがかじかんで仕事でけんちゅうこともありまへん。夏はちょっと暑いかもしらんけど。

あとあんた、トイレがウォシュレット付ですわ。

共同便所のウォシュレットは、ちょっと汚い可能性があるんで、その洗浄機能を進んで使う気しまへんけど、便座がほろぬくいのがよろしいわな。

大体、共同便所の便座にはカバー付いてまへんよって、冬なんかあんた、座ると悪る悪うちべたいで、座った瞬間、<「きゃ。ちベたいナガナ」と、小さく叫ばんとあかんよって、ウォシュレットの機能でほろぬくいのはありがたいこっちゃ。

大体、こないだまでおったビルヂングたらちゅうものは、せんの『しがし日本大震災』で、壁にしびがいってもとうさかいネ。

こんど、震度五以上のおっけやつがきたら、必ずや崩れ落ちますわ。

めちゃめちゃあむないデ。

そんなこんなで、そらもう文句なしやねんけど、ひとおつだけ厄介なことがおまんのやデ。

それはな、『ここでお煙草どんぞ』と、明示的に灰皿が置いてある喫煙場所が、ビルヂング内及び周辺にあらへんちゅうこっちゃねん。

これはあんた、喫煙極道にとって由々しき一大事やデあんた。

なあんし、ずっと煙草を吸うとうわけにはいかんので、時間潰しのために仕事しとんやさかいこっちは。

昨日も、ひとしきり荷物の片付けが終わった後で、近隣を探しまくりましたが。

そしたらね、裏手に元は駐車場であったと思しき空き地がありましたのや。

当然灰皿のはの字もないけども、見たら吸殻が仰山落ちとうし、近隣のサラリンメンや、通りすがりのビズネスメンらが煙草吸いに来とうでナ。

「あ。ここは暗黙の了解で、喫煙者の憩いの場、煙草のみに冷たい大都会の中の、ある意味ひとつの文作君Ⅱ世、いやパナワード、おや? キャノワード、ルポ、ちゃうちゃう、文豪ミニ、あかんあかん、一太郎、松。あれ? おかしいな。そうそう、オアシスになっとるんやわ」

と、瞬時に理解したわけや。

ほんまはそんなとこで煙草吸うたらあかんのに決まってるんですけど、標題どおり背に腹は替えられんでナ。

ちなみに、しる休みになったら、非常階段の踊り場で携帯灰皿持参して煙草吸うとう、よその会社のオッタンおりましたデ。

お互い苦労しまんなあオッタァーン。

とらしゃあないわ。喫煙者にとっては受難の時代でやっさかいナア。
このたびの土日はあんた、今度出る予定の本の校正せんとどんならん思うて、手ぐすね引いて、ねじりハチマキして、ヒョットコみたいな顔して、決死の覚悟で待ってましたんやけど、ちょっとも原稿が上がってこんかったんやデ。

おかげさまで、パイプなんぞ咥えて、青空文庫はんからダウンロードしてきた、岡本綺堂しぇんしぇのお作である、『半七捕物帖』のシリーズをでんな、スクリーンエディター秀丸を利用して、『やっぱあんた、素のテクストは読み難くかるかる』とかなんとかボヤキつつも、半分がた読んでしまうという、高尚なんかせこいんかよう分からん土日を過ごしてもたガナ。

この調子やと、来月上旬に印刷所へ入校なんぞ絶対無理なんと違うかェ。

なんぼあんた、文章ちょっとしかないちゅうたかて。

まあウジウジ考えててもしゃあない。

なるようにしかならんわナ。