2011年3月11日 午後2時46分。
東日本大震災の巨大地震が,
東北の沿岸を襲い、
釜石の街も激しく揺れました。
あのとき、
真っ先に行動を起こしたのは、釜石市の中学生たちでした。
彼らは防災教育の中で繰り返し学んでいました。
想定にとらわれるな。
最善を尽くして逃げろ。
率先して行動しろ。
その言葉こそが、防災教育を通じて子どもたちに深く根付き、
あの日の命を守る指針となったのです。
地震直後、中学生たちは自らの判断で高台へ避難を開始しました。
教師の指示を待つのではなく、友人の手を引きながら、声を掛け合いながら、迷うことなく坂を駆け上がったのです。
その姿を見た小学生や地域の大人たちが次々と続きました。
避難の流れは一気に広がり、やがて幼稚園児や高齢者までもが合流しました。
津波が到達したのは、地震から30分余り後。
港町の低地は押し流され、多くの家屋が失われました。
しかし、先頭に立った中学生の率先行動と、
それを支えた地域の防災教育の成果により、
釜石の子どもたちの生存率は極めて高かったのです。
「釜石の奇跡」と呼ばれる所以は、決して偶然ではありません。
それは、長年にわたり地域が積み重ねてきた防災教育が、
子どもたちに“自ら考え、自ら判断し、率先して行動する力”を
根付かせていたからです。
防災教育の本質は、知識を教えることではありません。
「自分の命を守るために、その場で決断し、動く力」
を育むことです。
釜石の中学生たちが示した姿こそ、その成果でした。
私たちも学ばなければなりません。
地域で、家庭で、学校で。
「誰かが守ってくれる」ではなく、「自分が判断して動く」
――その力を日常から育てること。
釜石の軌跡は、
未来を生きる私たち一人ひとりへの問いかけです。
命を守る教育とは何か。
その答えは、
すでに釜石の子どもたちが行動で示してくれたのです。
そして、あなたの地域では――
子どもたちに、どのような防災教育を伝えていますか?
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