グルメサイト経由で予約があったら一人当たり何円とか、紹介したお客さんと成約したらリフォーム施工代金の何%をマージンで、みたいな、新規の集客・送客に対して一定の手数料を支払うビジネスがあります。
このビジネスを利用する事業所は、新規のお客さんを自分で探さなくていいので楽。初回に手数料はかかるけど、この先何度も利用してくれるなら元はとれる、とお考えのことと思います。
確かにお客さんを連れてきてもらえるのは楽でいいのですが、本当に元がとれるかどうかについては検証が必要です。
たとえば食べログなどのグルメサイトを見た人が、そこから4名分のディナー予約をした場合、送客手数料として一名につき数百円、またはディナー代金の何%かをグルメサイトに支払うという契約が多いです。
たった数百円と思うかもしれませんが、飲食店の利益率はたいてい一桁%なので、この予約を単体で見ると利益はかなりエグられます。
けどまぁしゃ~ないわ、一回こっきりやったらキツいけど、お店を気に入ってくれてこの先リピートしてくれたら元は充分に……なんて考えるわけですが、ここで確認してほしいのは、
「そのお客さん、次回の予約はどうやって取るのかな?」
ということ。
日頃からグルメサイトでお店の情報を収集している人は、リピートの際も慣れ親しんだグルメサイトからの同じルート、つまり初回と同じ手順を踏んで予約をする傾向が高い。
これは何を意味するかというと、
「そのお客さんがそこから何回リピートしても、あなたのお店はその都度グルメサイトに送客手数料を払い続ける流れになっている」
ということなのです。
お店には毎日いろんなお客さんが来るので見過ごしがちですが、来店するお客さん個々の来店にかかる集客コストを考えた場合、このお客さんは何回来店してもお店に利益をもたらさないのです。
リピートの際は、マージンが発生しないダイレクトなルートで予約や注文をもらえるよう、お店からの声かけやパンフレットのお渡しなどの工夫が必要ですね。
得られる利益と手数料のバランスにもよりますが、集客のための広告宣伝費が歩合制になってるものは、リピート時の購入フローについて確認してみましょう。