問題です!
もし、ルパン三世が我が子に
「人様のモノは盗ったらアカン!」と諭したら、その子は何と答えるでしょうか?
お客さんの悪口ばかり言ってる店長から
「お客様を大切にしなさい!」と言われたら、あなたは何と答えるでしょうか?
どちらも答えは、たぶん
「誰が言うとんねん!」または
「どの口が言うとんねん!」ではないでしょうか?
どんなにその話が正論に聞こえて、心に響くいい話であったとしても、そこに「建前」と「本音」というダブルスタンダードを感じたとたん、話のリアリティや説得力は消失します。
それは、経営者の想いやビジョンが言葉になった「経営理念」も同じ。
たとえば、
「お客様を大切にします」とか
「地域に貢献し、共に栄えます」とか。
経営者の商売への想いやビジョンを言葉に込めたはずの経営理念が、スタッフの目には体裁だけの絵空事、キレイごとに見えてしまうのも同じ理由。
つまり、この理念を提唱した経営者ご自身の言動が、理念に則ってないからなのです。
「誰が言うとんねん!」「どの口が言うとんねん!」と思われてるからなのです。
理念を掲げ、理念経営を行うのであれば、経営者(経営陣)は一人残らず「理念に沿った立ち居振る舞い」をしている必要があります。
これは
「できれば理念に沿ってた方がいいよね~」なんてふんわりした話ではなく、経営陣全員が絶対に沿ってなきゃ話にもならない、「理念経営成功の肝」と呼べる重要な部分です。
経営者・経営陣が誰よりも当たり前のように、理念に沿った言動をとっているという説得力が、理念経営を成立させる最低必要条件なのです。
日頃からお客さんを大切にする姿を見せている社長が「お客様を大切にしてください」と訴えるから、スタッフはその説得力に納得するわけですね。