(0611)ソラの もう半分
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★連載電詩絵本★
ウチューのトチュー ~ 1テラ1ナノ物語
(0611)
ソラの もう半分
「ねぇ、ローズさん。
このまま、デザイン学校がなくなったらさぁ…
あの3階の教室とか、大きな白板とかも
一緒に消えちゃうんだよね」
このまま、デザイン学校がなくなったらさぁ…
あの3階の教室とか、大きな白板とかも
一緒に消えちゃうんだよね」
「え、何?…あ、学校」
ローズさんは
ピンク何とかっていうバンドの
抜けちゃった歌手みたいな…
ピンク何とかっていうバンドの
抜けちゃった歌手みたいな…
あ、僕も雑誌のグラビアでしか
見たことないんだけど…
見たことないんだけど…
あのハンドルもブレーキも
壊れたような目でつぶやく。
壊れたような目でつぶやく。
「白板もスケッチブックも
昨日までのデッサンの授業も…
今日の景色と一緒に
この夜の中に全部溶けてしまう?」
昨日までのデッサンの授業も…
今日の景色と一緒に
この夜の中に全部溶けてしまう?」
------------------------------
そうだ
…昼間、大学の正門前
僕にショートツして、喉をこじ開け
そのまま千枚通しみたいに背中まで突き抜けた…
あいつも、ソラの半分?
今日の▼トチュー活動
物語の始まりを一気読み!
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(0610)自分がソラだったことを、もう思い出せなくなる。
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「そんなの、困る。
この景色はすごく大事なんだ」
「仕方ないわ、ここは迷子の時間だもの」
そうだよね。
東京タワーと飛行船が
ソラを引っかき回すから
こんなふうにデートできたんだ。
でも、来週になったらさ
もしかして僕とローズさん …
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ウチューのトチュー ~ 1テラ1ナノ物語
(0610)
自分がソラだったことを、
もう思い出せなくなる。
「明日になったら、どこを探しても
この夜はもう見つからないわ」
この夜はもう見つからないわ」
「そんなの、困る。
この景色はすごく大事なんだ」
「仕方ないわ、ここは迷子の時間だもの」
そうだよね。
東京タワーと飛行船が
ソラを引っかき回すから
こんなふうにデートできたんだ。
でも、来週になったらさ
もしかして僕とローズさん …
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そうだ
…昼間、大学の正門前
僕にショートツして、喉をこじ開け
そのまま千枚通しみたいに背中まで突き抜けた…
あいつも、ソラだった?
今日の▼トチュー活動
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(0609)電気ナイフの夜。
「ほら、ローズさん。あそこ。
駅前のビルの間の…」
駅前のビルの間の…」
「あ、高校の頃の
校舎の渡り廊下みたい」
校舎の渡り廊下みたい」
「会社が終わった後は誰も通らないんだ」
もう仕事だって、僕達の夜の学校だって、放課後だから
脇の階段からふぅふぅ上がると
「わぁ、貸し切りの屋上みたい」
…って、ローズさんが細長い手足をバタバタ。
何か細長いキンギョみたいでヘン。
何か細長いキンギョみたいでヘン。
それから二人で
コンクリートの台に腰掛けて
夜にぼーっと心を放り出す。
コンクリートの台に腰掛けて
夜にぼーっと心を放り出す。
「ねぇ、モノリス。
今夜の東京タワーって
いつもよりキラキラとんがってない?」
今夜の東京タワーって
いつもよりキラキラとんがってない?」
「うん、電気ナイフみたいだ。
モスラのマユみたいな飛行船をスパッ!
で、スナイパーを夜に撒き散らしてさ」
モスラのマユみたいな飛行船をスパッ!
で、スナイパーを夜に撒き散らしてさ」
「でも間違ってソラまで切っちゃうから
夜もヒリヒリ痛そう。
なのに、誰も気が付かないんだから」
夜もヒリヒリ痛そう。
なのに、誰も気が付かないんだから」
ローズさんは少し悲しそうな目で
タワーを見上げる。
タワーを見上げる。
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そうだ
…昼間、大学の正門前
僕にショートツして、喉をこじ開け
そのまま千枚通しみたいに背中まで突き抜けた…
あいつもナイフ?
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(0608)やぁ!ってセカイの終わりがやって来て、何もかも連れてってくれるよ。
■フルメタル・ナイトメア■(1-8)
ドスン、バシャ。
ミサイルを乱射しながら
東京タワーに突き刺さった飛行船は
痛い痛いってもがいてる。
東京タワーに突き刺さった飛行船は
痛い痛いってもがいてる。
「お客さん。
あのゴム風船の仲間達は
助けに来ないんでしょうかね」
あのゴム風船の仲間達は
助けに来ないんでしょうかね」
運転手はバックミラーで
東京タワーを気にかけながら聞く。
東京タワーを気にかけながら聞く。
「多分、ずっとずっと奥から
ソラの子供達みたいな
ゴム風船の大群が降り注いでくるよ」
ソラの子供達みたいな
ゴム風船の大群が降り注いでくるよ」
ゴトン、ガシャ。
装甲車タクシーがぶつかって壊した
ビルのカケラが時々
クルマの天井にぶつかる。
ビルのカケラが時々
クルマの天井にぶつかる。
「ねぇお客さん。マヤ暦・換算だと
この世は…
近いうちに鉄筋コンクリートなんでしょ」
この世は…
近いうちに鉄筋コンクリートなんでしょ」
「じゃなくて…コンプリートで終了。
あと何十年かしたら…
やぁ!ってセカイの終わりがやって来て
何もかも連れてってくれるよ」
「恐竜たちに覆い被さった
土砂降りの隕石みたいにですか。
だけど、あの日の採掘場でも
オイラは裏切られたし…」
「う~ん、今度もこの世は
置いてけぼりかなぁ」
置いてけぼりかなぁ」
♪ なんだよ!セカイは消えやしないぞ。
だったら自分を消すしかない
だったら自分を消すしかない
運転手さんのシャウト…
何だか同じ匂いの話を聴いた気がする。
あ、もしかしたら地下鉄で聴いた
粘膜に刻まれた遠い星の昔話と
何か関係あるんだろうか。
♪ But it's all right, now
in fact it's a gas!
in fact it's a gas!
♪ だから隕石が降り注いだ午後、
オイラは決めたんだ
オイラは決めたんだ
採掘場から逃げ出そうってさ
手袋の下からのぞく
ゴツゴツした手首が、
ピクピクと変則ビートを刻んで
赤信号を無視するから
ゴツゴツした手首が、
ピクピクと変則ビートを刻んで
赤信号を無視するから
僕とローズさんは
装甲車から脱走しようと
装甲車から脱走しようと
「あ、ここらでいいです」
…て運転席を観たら
左下のプレートに
左下のプレートに
「乗務員氏名:チャーリー・ワニグチ」
だって。
キキーッ。
「ご乗車、どうも…」
プシュー。
「…アリゲーター!」
ワニグチさんはシッポをバタバタさせて
大きな口開けて笑うもんだから
大きな口開けて笑うもんだから
降り際のローズさんのこと
後ろから食っちゃう!
後ろから食っちゃう!
…て、僕はちょっとあせった。
ほら、浜松町の駅が見えている。
ローズさん、行くよ。
(0607)オイラが全部、終わるんだ!
「ああ、そうなんだ。
ずっとずっとあの星で
オイラは絶望していたんだ」
ずっとずっとあの星で
オイラは絶望していたんだ」
装甲車タクシーは
暴走する万華鏡。
暴走する万華鏡。
夢と絶望がフロントガラスで
絡み合って引き裂かれ
花吹雪みたいに飛び散る。
絡み合って引き裂かれ
花吹雪みたいに飛び散る。
「あの日も、こんなふうだった。
ソラから極彩色の隕石が降り注いで
オイラは魂が吹っ飛びそうになった」
ソラから極彩色の隕石が降り注いで
オイラは魂が吹っ飛びそうになった」
万華鏡で目隠しされた
運転手の海馬じゃ
記憶のカーブを曲がり切れない。
運転手の海馬じゃ
記憶のカーブを曲がり切れない。
「地面がグラグラ割れた時分かったんだ。
きっと採掘場が砕ける。
そうしたら、この景色も消える。
オイラが全部、終わるんだ!って」
きっと採掘場が砕ける。
そうしたら、この景色も消える。
オイラが全部、終わるんだ!って」
運転手は顔を両手で覆い
クルマの天井を見上げて
うめく。
クルマの天井を見上げて
うめく。
わぁ、ハンドル握ってないし。
ねぇ、安全運転だよ!
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そう言えば…
地下鉄で聞いた遠い星の出来事
…そして何処までも深く
セカイの底を掘り続ければ
やがて魂を掘り当てられる…
セカイの底を掘り続ければ
やがて魂を掘り当てられる…
あの話と関係あるのだろうか?
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