「卯の花くたし」、今でしょ。 | imokoの「葛飾の花散歩」

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連日どんより天気の東京ですが、明日からは、太陽の顔を拝めそうです。

5月半ばから6月初めにかけての頃は、梅雨にはまだ少し間があるのに、

曇り空になったり雨がしとしと降り続きますが、このしとしとと降り続く

長雨を、「卯の花(うのはな)くたし」といいます。

 

卯の花」は、卯木(ウツギ)の花のこと。

白い小花をいっぱいつけて成長していくウツギ。

数年前、鉢植えで育てたことがありましたが、散る時のまき散らしが

ダイナミックで……。

ベランダ向きではなかったことを思い出します。

 

 

 

 

 

卯の花を腐らす(「くたし」は物を腐らせること)ほどに、ふりつづく雨。

心惹かれる風情のある表現ですね

俳句でも、初夏の季語として使われます。

 

初春の「菜種梅雨(なたねづゆ)」→ 5月前後の「たけのこ梅雨」→

5月半ば頃からの雨は、梅雨の時期が近づいていることを知らせる

「卯の花くたし」→ 梅の実の熟す頃の「梅雨」。

 

昔の人たちはその時期に見られる植物を暦代わりに利用して、季節を

敏感に感じ取って表現したんですね。

日本人の季節感、すてき。

 

5月、6月がウツギの花の季節。

別名ウノハナとして、「夏は来ぬ」に唄われています。

ウツギと言うのは「空木」と書き、茎あるいは枝が中空の樹です。

低木かせいぜい亜高木。

 

「夏は来ぬ」の歌、知らない方はまずいないと思いますが、

映像も素敵な動画がありました。

 https://www.youtube.com/watch?v=qa6PvmbLyq0

 

    うの花のにおう垣根に、時鳥

    早もきなきて、忍音もらす 夏は来ぬ。

               

原産地は日本・中国。

万葉集には、24首も卯の花が詠まれているそうな。

そのうち、ホトトギスとセットのものは18種

昔から卯の花(ウツギ)が咲き出すと、ホトトギスが南から

やってくるので、関連付けて詠んだのかもしれませんね。

 

卯の花は、主役級の花ではない気がしますが、万葉集に詠まれた花の

数の多さでは、桜に次いで第5位だそうです。

 

  ほととぎす 鳴く声聞くや 卯の花の 咲き散る岳(おか)に

 葛(クズ)引くおとめ  

                     万葉集 作者未詳

 

俳句にも両者が出てくるものがあるんですね。

 

     卯の花の 散るまで鳴くか ほととぎす    正岡子規

  

ホトトギス、東京でその姿を見かけることはほとんどないようですが、

会ってみたくなりました。

 

ひと日臥し 卯の花腐し 美しや       橋本多佳子

 

 

さて、わが葛飾区では、不織布のマスクを、期間制限では

ありますが、一世帯一箱(50枚)の支給をする、と広報にありました。

有料で、1800円ですが、ガーゼのアベノマスクよりも、うれしい

知らせでした。

アベノマスクが、まだ届かないお宅も多くて、いらないながらも、届くはずが

届かないのは、いい気分ではないでしょうから、こちらの方が納得です。

 

スーパーでも、街中でも、アベノマスクをかけている人をほとんど

見かけないのはなぜでしょう。

(不織布か、手作りマスクがほとんど)

その心理を分析しているこのごろです。

 

10万円のオンライン申請のごたごたも、予想ができたでしょうにね。

ダブっての申請、書き違い、台帳との確認作業の手間。

マイナンバーも、口座と紐づけされているわけではないので、便利な

作業とはなっていないんですね。

結局は、申請書が届いてから、紙面を返送をすすめる始末です。

急いで処理してあげたいという気持ちが、裏目に出た?……。

 

ちなみに、うちの区では、申請書が届くのは、今日以降のようです。

特にいただくほどの被害はなかったので、10万円、はなくていいと

思っていた当初ですが、今は、いただけるならいただきたいと、気持ちも

前向きに変わってきました。

自粛生活長いですから、ご褒美がほしくなった甘え心かしらん。

 

 

白のエンドウ豆の花も見ました。

 

 

薄紫の濃淡のカラスのエンドウもすてきですが、今年、ご近所ではまだ

見ていません。

白と紫と差は何かと思ったのですが、豆に差はないらしいです。

 

紫陽花の花がすこしづつ開き出しましたね。

ガクアジサイ、カシワバアジサイ……。

雨に似合う花がこれから、どんどん増えていきますが、