その後、トヨタベンチャーファンドの事業部長との連絡が、入り順調に進んでいると言う。


困ったことは、この話しをした、従兄弟や塗装の職人、携帯電話のセールスマンが


いろいろどこかで話をしていて、広がってしまった。


ある時、地元の中堅建設会社の副社長から連絡が入る。


トヨタさんとの事業では、出資してもいいと・・・その代わりに工場の建設に要請したいと・・・。


県庁でリークしたものか、それとも彼らが話しをしてしまったかだ・・・。


また、地元の三井海上火災支社からも、お話しをしたいと、挨拶に来られた。


水面下では、いろんな情報が飛び交っている。


私からは彼らには、まだ決まっていないので、この案件については絶対に他言をするなと、釘を刺した。


従兄弟は、家庭内にも話をしていた。その従兄弟の長男が学校で、うちのお父さんはトヨタの


役員になるだ。中学校内で話しをしたらしい。得意満面に話したという。困ったもんだ。


私は心の中では、嬉しい反面、沈着冷静に振舞ったが、時、遅しだった。


トヨタ内でも情報は飛んでいた。宮崎交通の社長は元トヨタの社員だ。


情報がリークされ、明年からバスの広告展開を実施すると、報道関係に話し新聞記事に書かれた。


それからまもなくして、11月のトヨタ自動車の役員会に上程されたが、他の議題で先送りされた。


事業部長からの連絡で、今度の役員会は12月15日と聞かされた・・・。


                                  つづく      









トヨタベンチャーファンドの事業部長が、また宮崎にやって来て、空港で待ち合わせた。


今回の目的は、私の応援団になっていただくための来宮だ。


さっそく宮崎県企画調整部と企業誘致課の、この案件の事業性を報告し、協力要請をした。


企画調整の部長、誘致課長ほか、3名の担当者、そして私と事業部長で企画調整部長部室で面談した。


県側はトヨタ自動車本社からの打診で、この事業に地元雇用にも繋がるので期待してくれた。


新会社の設立や事業地などを聞かれたので、私が住んでいる都城の高速道路に面した工業団地と言うと、


では、さっそく都城市にも伝えますよと、即答してくれた。県側も喜んで力をお貸ししますと


企画調整部長は鼻高く答えた。しかし、まだシークレットに欲しいと事業部長はくぎを打った。


県庁を出て、今度は宮崎トヨタグループを一軒、一軒まわり、トップに応援要請をした。


全てのグループのトップ達も、反応は良く、我々の要望を快諾してくれた。


かなりのハードスケジュールな一日だったが、事業部長は疲れもみせず、夕方の便で名古屋に帰った。


私は帰路につく車の中で、いろいろと考えていた。


事業部長が、宮崎県や宮崎トヨタグループまで、私の応援団に協力要請するにはもうこの案件は


確かなものだと更に確信し、気分はとても快適だった。


                               つづく









そもそも、この企画案件はすでに私たち個人では勧めていた。


私の事務所に出入りしていた塗装屋の職人と携帯電話の営業マン、そして従兄弟がいた。


その塗装職人が、フリートマーキングに興味を持ち、第1号車となる大型レジャー施設の


『霧島高原・まほろばの里』に営業をして決めたものだった。3年契約で360万円で契約をした。


トラックのボディーに広告を掲載するという、私の発想で第1号車が完成したものだ。


その数日前に、宮崎日日新聞の経済面の記事中に、13行で『トヨタベンチャーファンド500億で創設』を


見たのがきっかけだった。記事を読んで私は興味を持ち、トヨタベンチャーファンドのことが更に詳しく


知りたい為に、パンフレットかリーフレットでもあれば貰おうとして、おそるおそる電話をした。


事務員が出て、事業部長に結いで貰った。


トヨタべベンチャーファンドの詳しいパンフレットかリーフレットでもあれば送って欲しいと言うと


案内やパンフレットなどはありません。あなたの考案された企画書を送ってくださいと言われた。


あんな大企業で500億円の規模のベンチャーファンドに案内書もパンフレットもないという。


宛先は愛知県豊田市豊田町1丁目1番地、トヨタ自動車・ベンチャーファンド係宛てに送ってくださいとのこと。


私は思った、こんな企画なんか大企業だから、採用されるわけがないと思った。


一応、企画書を3部作成して送った。


そして、3日後の夕方、トヨタベンチャーファンドの事業部長から電話が入った。


この案件は実にユニークな発想で、なかなか面白いので、一度、御社に訪問をして


現物のトラックを見せてほしいといわれる。


えっ、まさか!私はびっくりした。こんな企画が大企業のトヨタベンチャーファンドが興味を持ってくれた。


塗装職人と携帯電話の営業マン、そして従兄弟に連絡を入れたら、彼たちは夕方、事務所に来た。


彼たちも、びっくりして、興味がかなりあり、私と事業部長の電話のやり取りのことを、こと細かく聞いた。


そして、その後、トヨタベンチャーファンドの部長が宮崎にやって来た・・・。


                                 つづく