地元に帰って、しばらくするとトヨタベンチャーファンドの事業部長から連絡が入り、


今度は、愛知県にあるトヨタ自動車・本社に来て、担当重役に会って欲しいと言う。


事業部長の直属のベンチャーファンドの担当重役が、この案件を知っていても


取締役会があった時に、企画した本人(私)のことを知っていないとまずいと言う。


取締役会は月に2回ほどあるらしい。この案件をすべて把握していないと、取締役会に


上程して、重役自身がプレゼンテーションをして発言するという。


そして日時を決め、私は名古屋空港に向かった。


空港には事業部の課長が出迎えてくれ、車内で話してくれた。


この案件は、かなり事業部でもちからを入れていますと・・・。説明された。


車はトヨタ自動車の本社の前で下ろしてくれ、受付嬢の案内で、20名はゆう座れる大会議室に通された。


私は思った。ここがまさしくトヨタ自動車の総本山である。そして担当重役にこれから会う。


こころの中は、どきどきしながらも、気丈に気持ちを抑えた。


待つこと3分で事業部長と出迎えてくれた、事業部課長が来た。


重役は秒刻みの身体だと説明を受け、その後重役が大会議室にやって来た。面談時間は5分だけだと言う。


企画の発想は素晴らしいものがあり、この案件は今度の取締役会に上程すると言われた。


重役は予定どうり5分間で離席された。


その後、事業部長がいままでの歴代車が展示してある、トヨタ博物館を見せてくれた。


私も好きだった、幻の名車『トヨタ2000GT』も展示されており、感動した。


別室に食事の用意をしているので、そちらの部屋に案内され、食事を取った。


そして、予定時間になり、トヨタ自動車・本社前には黒塗りのクラウンが待機していた。


受付嬢も3名、事業部長、課長、5名が見送りをしてもらい名古屋空港へ向かった。


車中、いろいろ考えた。VIP待遇であり、担当重役も納得してくれた。この企画はもう動き始めていると確信を得た。


自宅に帰ったら、さっそく従兄弟が来た。、事情を聞かせて欲しいと言う。


聞きたいのも無理はない。天下のトヨタ自動車・本社に私が行ったのだから・・・。


一通りの事情を説明をし、納得して帰って行った。しかし彼のポストはまだ決まっていない。


本人は役員になれると思っているらしいが、彼は役員には成れないと事業部長から聞かされていたからである。


その晩、気分も良く、美酒を堪能した。

                               つづく









東京・新宿でトヨタ自動車・ベンチャー事業部長と待ち合わせする。


今回の目的は、住友スリーエム本社と全日本トラック協会に協力要請の挨拶まわりだ。


住友スリーエムはトラックの側面に貼るシートの出力のシステムの現物出資をするという。


そのシートの出力するシステムは金額にして約1億円する代物だ。住友スリーエムもヤル気を見せている。


全日本トラック協会は全国のトラックを把握しているので、各県のトラック(媒体)の協力要請をした。


私と従兄弟、そして事業部長の3人で足早で廻った。


その夜、私たちの宿泊地の新宿ワシントンホテルにて夕食をしながら会談をした。


事業部長は、三井火災海上や、トヨタファイナンス、電通、日本テレビなどに


この案件をすでに協力要請を取り付けているという。


次第に私が考えた、この『トラックの側面を利用しての広告媒体事業』が実現するように動いている。


また事業部長が宮崎に来て、今度は宮崎県庁企画調整部企業誘致課、宮崎のオールトヨタグループ各店へ


挨拶まわりをするという。それは私の応援団を形成する目的だという。


私は、もうそこまで動いている事業部長に感謝していた。そして担当重役にも話しをしてあるので、


一度担当重役に、会ってもらう為に、愛知にあるトヨタ本社に来ていただきたいと、要望を受けた。


翌日、事業部長がこの案件を早々に立ち上げるため、社員となる地元の関係者を抜粋してくれと言う。


従兄弟をなんらかのポストに入れて欲しいと言うと、彼はちょっと無理ですねという。


それは何故かなのか私にはすぐに分かった。


それは、昨日の会食の時に、座席についた時、すぐに上着のスーツを脱いで、タバコを一服しはじめた。


マナーの悪さであると私は思った。会食の時は私も事業部長もスーツを着たままで会食していた。


やはり田舎者でマナーが悪いと判断されたと私は思った・・・・・・。


そんな細かいところまで、見抜かれていたら、当然、従兄弟は役員にはできないと悟った。


小さなことだけど、営業をしているものは、ビジネスのマナーは知っているとは思ったが・・・。


従兄弟には黙っておこうと思い、東京を後にして宮崎に帰った。


















すべてのスケジュールをおえて、事業部長は本社に帰られた。


『また今度、来ます。今度は、貴方の応援団や、誘致企業を視野に入れて事業計画を作成します・・・』と。


トヨタベンチャーファンドをマスコミ発表しての応募は数件あったと言う。


トヨタ本社事業部に来た案件と言えば、車検の整備事業とか、自販店の案件、中では釣り掘りの案件などだ。


いま進めているのは、信越化学との案件が一番有力で、貴方の案件も有力視されていると言われた。


そしてし2週間過ぎた頃、FAXで事業部から事業計画が送られて来た。


それを見たとき、びっくりしてしまった。5年計画でなんと5年後には500億円の売り上げを見込んでいる。


事業部では私が企画した『バス・トラックの側面に広告掲載事業展開』を高く評価している。


事業部長から2~3日おきに報告の電話が来る。この案件を広告代理店の電通にも打診しているという。


電通と言うと、世界一の広告代理店だ。その第8営業部はトヨタ自動車の専門の営業部だと言う。


その電通と、この事業の営業部門に任せようと、事業部長は言われた。


確かに電通なら、全国に支社を持っていて、各地元のクライアントになる企業は多数持っている。


事業部長は、そしてトラックの媒体となる、全国トラック協会にも打診していた。


すばやい行動に感激した。


そして、一度、東京に来て欲しいと言われる。参加する企業の担当者に合わせるちの事だった。


このことを従兄弟に話しをすると、ぜひ自分も連れて行って欲しいと懇願する。


そして、従兄弟と東京に向かった。

                             つづく