長編物語ブログ -9ページ目

長編物語ブログ

 うんざりするほど長い物語です。
 でも不思議と中毒性があるかもしれません。
 
 
<チームイミタン>
イラスト担当:t2 文章担当:イミタン

 犬のようにポーかフェイスを気取る
 歩くと足跡が残る
 大股でその一歩一歩に辿り着くと
 一々おまえは仰臥して
 他人に腹を魅せる醜い奴

 ストレスフリーを謡う
 口先だけで
 胃腸が悲鳴挙げようが
 下痢をしようが
 おまえって奴は変わらない
 
 意味もなくにやつくと
 笑い出すのさ
 言葉って奴を探して
 歌い出すのさ
 トップスターのようになってね

 裸のバンドマン
 群れをなした観客たち
 ステージから降りるんだ
 転げ落ちれ
 転げ落ちる

 群れから離れた孤高の神が待っている
 おまえという奴を否定しない
 唯一の他人が

 短いタイから引っ張られ
 シャツは伸び
 もう散々さ
 髪は逆立ち
 もうお手上げさ
 容姿だけはいっちょまえ
 パンク野郎の出来上がり

 やっと見つけた
 やっと見つけた
 俺と同等な人型が
 心はもっちゃいないがね

 犬のようにポーカーフェイスを気取り
 腹を魅せる

 意味もなくにやつくと
 おまえは笑って言った
 俺この裸のバンドが大好きなんだ
 凄いだろ俺のバンドなんだってね

 
女性用車両に駆け込み
ほっと一息つくと
抜け駆けに同僚が空いた席に座った
私は眼鏡をすくいあげて
更に下を向いて
軽くごにょごにょと指を口元で
動かした
彼女に気づかれなくても
いい範囲でね

会社につくと後頭部の髪が跳ね
じっとりとした匂いの男が
私を追い越すと
したしげに微笑んだ
エレベーターは男で閉まって
少しだけ瞼が瞳を覆った

デスクにあった飲みかけのコーヒーは
私が腰掛けると
待っていたように
零れ地図を描いた
時代に取り残された
化石のように固まって
唇が震えた

22の数字に敏感になって
掛け時計にある数字を確認した
間違いなく今日
でも私のスマートフォンは震えない
何度も確認してるうちに
少しだけ悲しくなった

仕事が終わると寝癖がいつの間にか収まり
カッコよくなった男を見て
会社に風呂があるのか疑った

毎日がこの繰り返し
予定調和な繰り返し
ただ今日はついてないだけ
私の彼は遠方で
仕事が忙しいだけ

帰宅する頃には
自暴自棄になって
バッグを廊下へ叩きつける

最低なバースデー
昨晩から連絡がとれないなんて

最低なバースデー
私は乱暴に廊下を渡る
キッチンにいって
お皿を何枚割ってしまおうか
お酒を飲み干しながらね

扉を開けた
彼は困ったように立っていた

誕生日おめでとう
どこにでもある言葉なのに
それは胸の中に響いて
気づくと夢中で抱きしめていた
彼は何も言わずに
そっと背中を支えた

誕生日に泣くなんて
いつ以来だろう
22歳は特別だ

この私の最低な一日の中で
涙はやっとやってきた
 不思議なもので
 子供のように
 はしゃぎまわっていると
 母親のもとにいって
 布団の中に入り込みたくなる
 
 不思議なもので
 反抗期のように
 お喋りが過ぎると
 父親のもとにいって
 八つ当たりしたくなる

 それが出来なくなるから
 大人ってのは不幸だ
 とてもとても不幸だ
 
 行き場がなくなった心は
 向かい風がつきた
 凧のように落ちて
 自身が風を噛むしかなくなる
 
 そりゃあ
 振り返って
 糸を貼って走れば
 疲れるさ

 うまい棒をただかじってればよかった
 製造元やコストなんて気にせず

 アイスをゆっくりと食べてればよかった
 食べる時間や虫歯なんて気にせずに

 昔は焦燥感を夜に感じた
 昔は喜怒哀楽が自然と共にあった

 僕たちの大事な友達は
 片手で足りるくらいだ
 
 私たちの大事な人たちは
 子供で充分だ

 撲は大事な存在を忘れた
 自然という友達を

 大人ってやつはとても卑怯だ
 それら多くの心を
 快楽に変えてしまったから