SCHGとQQQは、どちらも大型テクノロジー企業などを多く含むETFですが、いちばんの違いは選び方です。
- SCHG:米国株の中から大型の成長株を選ぶETF。
- QQQ:NASDAQ市場に上場する金融以外の大企業100社を選ぶETF。
VOOを土台にして長期保有するなら、低コストで大型成長株を追加したい場合はSCHG、NASDAQ-100そのものに投資したい場合はQQQ系が候補になります。ただし、SCHGのほうが必ず安全、QQQのほうが必ず儲かるとは言えません。

基本の比較
| 項目 | SCHG | QQQ |
|---|---|---|
| 運用会社 | Schwab | Invesco |
| 連動する指数 | Dow Jones U.S. Large-Cap Growth Total Stock Market Index | NASDAQ-100 |
| 銘柄の選び方 | 米国の大型株から、成長株の特徴を持つ銘柄を選ぶ | NASDAQ上場の大企業から、金融を除いて100社を選ぶ |
| 上場市場による制限 | NASDAQ上場に限定しない | NASDAQ上場企業が対象 |
| 金融株 | 含まれる | 原則として対象外 |
| 年間経費率 | 0.04% | 0.18% |
| 1万ドル保有時の年間経費の目安 | 約4ドル | 約18ドル |
指数・経費率は運用会社の公式情報に基づきます。費用の目安は残高が一定の場合で、売買コストや税金は含みません。QQQの経費率は以前の0.20%ではなく、現在確認できる公式表示では0.18%です。
QQQ=成長株を選ぶETFではない
QQQは成長株ETFとして扱われることが多いものの、指数の選定条件そのものはNASDAQ上場、金融以外、大企業です。成長性だけを基準に選んでいるわけではありません。
一方、SCHGは成長株の特徴を複数の要因で判定して組み入れます。このため、両者は似た企業を持ちますが、同じ商品ではありません。
中身は似ている?かなり似た方向への投資
SCHGの主な保有先には、NVIDIA、Apple、Microsoft、Amazon、Alphabet、Broadcom、Metaなどが含まれます。これらはQQQでも主要な投資対象となる企業です。
つまり、SCHGとQQQを両方買っても、まったく違う分野へ分散するというより、同じ大型企業を異なる比率で持つ面が大きくなります。
ただし、SCHGはNASDAQ以外の企業や金融株も対象にできます。公式に公表された2026年6月末の業種配分では、情報技術44.28%、ヘルスケア9.72%、資本財8.36%、金融7.89%でした。
SCHGも広く持つから安心とは言えない
SCHGは、2026年10月9日時点でNVIDIAが12.45%、Appleが11.02%、Microsoftが8.91%。この3銘柄だけで約32%を占めます。
したがって、SCHGにはQQQより幅広い銘柄を選べる仕組みがありますが、実際の資産配分は大手企業に集中しています。銘柄数が多いから、下落も必ず小さいとは判断できません。
どちらのほうが増えてきた?
年ごとに勝ち負けは入れ替わっています。比較サイトの配当再投資込みの年間リターンでは、次のようになっています。
| 年 | SCHG | QQQ |
|---|---|---|
| 2022年 | −31.80% | −32.58% |
| 2023年 | +50.10% | +54.86% |
| 2024年 | +34.96% | +25.58% |
| 2025年 | +17.50% | +20.77% |
これは第三者サイトが集計した過去のトータルリターンであり、税金を考慮した個人の実績ではありません。
この表から読みたいのは、次の二点です。
- QQQが常に上回るわけではない。2024年はSCHGが上回りました。
- SCHGも大きく下がる。2022年は両方とも約32%下落しました。
SCHGをQQQに近い成長を狙えるが、下がらない商品と考えるのは適切ではありません。
なお、公式サイトから今回取得できたQQQの最新リターン表は読み込みエラーだったため、基準日を揃えた最新の3年・5年・10年比較はここでは掲載しません。違う日付の数字を並べるより、上の同じ暦年の比較のほうが判断しやすいです。
長期保有なら、QQQMも比較したい
NASDAQ-100を長期保有する目的なら、QQQだけでなくQQQMも候補です。
| ETF | 投資対象 | 年間経費率 | 1万ドル保有時の年間経費の目安 |
|---|---|---|---|
| SCHG | 米国大型成長株 | 0.04% | 約4ドル |
| QQQ | NASDAQ-100 | 0.18% | 約18ドル |
| QQQM | NASDAQ-100 | 0.15% | 約15ドル |
SCHGの費用はSchwab、QQQの費用はInvescoの公式表示、QQQMの費用と同じ指数への連動は公開資料で確認できます。
QQQは取引が活発で、頻繁な売買では流動性や売買価格の差が重要になります。一方、長期保有ではQQQMの低い保有コストが比較材料になります。ただし、売買時のスプレッドなども含めて見る必要があります。
ここでの選択は二段階です。
- 大型成長株全体を選ぶSCHGにするか、NASDAQ-100にするか。
- NASDAQ-100なら、QQQとQQQMのどちらで保有するか。
VOO積立に追加するなら
VOOを毎月500ドル積み立て、15〜20年運用するという方針なら、私の整理は次のとおりです。
| 私が重視すること | 検討しやすい候補 |
|---|---|
| 低コストで、米国の大型成長株を長期保有したい | SCHG |
| NASDAQ-100という指数に投資したい | QQQMを含むQQQ系 |
| ETFを増やす理由がまだ決まっていない | VOOの積立を続け、追加は保留 |
SCHGを候補にする理由は5つ星だからではなく、大型成長株を、年0.04%の低コストで保有したいからです。QQQ系を選ぶ理由は過去に大きく上がったからだけでなく、NASDAQ-100の選定ルールに投資したいからと整理すると、相場が下がったときも判断がぶれにくくなります。
今回の比較で、私はSCHGとQQQの両方を新しく積み立てる必要は感じません。似た役割なので、追加するならまずどちらか一つを選び、成長株に回す金額を管理するほうがわかりやすいと思います。SCHGを選んでも、大幅下落に備える必要がある点はQQQと変わりません。


