女の子に知ってほしい! | *AokiO Ski School 青木優子*

*AokiO Ski School 青木優子*

~〜スキーヤー青木(今井)優子〜~

こんにちは。
今日は、女性にしか分からない話を書きますね。
誰が読んでるか分からないけど、10代〜20代の女の子や、そのお父さんお母さんが読んでくれたら嬉しいなー!
スポーツをやってる女の子も、読んでほしいです。


でもその前に、大切な事!
私はお医者さんではありませんので参考になればいいなー程度で読んでみてください^_^





私は中学校を卒業してからは、兵庫の家を離れて北海道のスキー部のある学校へ行き、スキー部の下宿(寮)で生活をしていました。
部活は、体力的には全然ツライとは思わなくて、中学校のバスケ部だった時の方が過酷でした。強いて言うなら体力面より、精神的にツライと言うか。。。練習量は部活が終わってから夜は自主練でまたトレーニングしてました。今も昔も筋力はあまり無いけど、体力だけはあって、走るメニューは女子のペースでは遅くて男子に混ぜて貰った事もあるくらい。


それが、高校2年の夏頃急に走れなくなったのです。
正確には、走れる時と走れない時があった。

走りはじめると、どんどん体が重たくなって息が苦しい→何度も倒れそうになる。→そして、怒られる。


自分では、女性の体力のピークは15歳くらいなのかな?とか考えたりしてたんだけど…

監督からは、走るのが遅くなった事で「部活で手を抜き始めた」と言われるようになりました。「強くなりたくないのか?」「気合いだよ」と、かなり怒られる回数が増えました。

怒られたら怒られただけ、やっぱり自分でも、追い込みが足りないんじゃないか?って考えたり、気持ちが弱いだけだから休む暇なんて無いって、練習しまくってて…
今思えば逆効果だったのかもしれません。


10代の頃は自分の体を大切にするっていう本当の意味が分かっていなかったように思います。
それよりもスキーの為にと必死でした。

それと加えて、自分の思いを言葉にしないタイプだった事も良くなかったと思います。もっと誰かに相談していたら…お母さんに言えていたら…そんなに耐えなくても良かったのに…




もう一つ体調の事でストレスだったのが月経(生理)です。

女の人は1ヶ月の内の1週間くらいありますよね、毎月結構痛くてしんどかったのです。その当時、「生理痛は若い証拠だよ」なんて言われていて、歳をとるとどんどん無くなっていくものだと聞いていました。

だから、それ程重く受け止めていなかったんです。


生理の1週間の部活は結構辛くて。痛み止めの薬を飲んでいても、顔が真っ青になるくらい血の気が引いて、でもとにかく部活が全てだったから頑張るしかなかったんだと思います。

何度か、目の前が暗くなったり、血の気が引いた後、寒気がして、過呼吸になる事がありました。
自分が過呼吸になりそうな時には座って、落ち着くまで苦しくなくなるまで息を整えて我慢していれば、すぐにおさまっていて
今思えば、過呼吸だったのかな?酸欠だったのかな?

それで病院へ行ったのを覚えています。



毎日部活と下宿の行き来で、なかなか病院へ行く時間がなかったのと、何故か、病院に行く事に抵抗があって。自分のメンタルが弱いから、体も不調になるんだと、よく分からない事考えてましたね…




診断は、貧血 でした。
女の子は生理がくるから余計ですよね。


病院で出してもらった薬を飲み、食生活を見直すようにも言われたけど、ただでさえご飯を作ってもらってるのに、寮母さんには言えずあせるしっかり治療しようと考えていなかったのだと思います。


貧血って誰もが分かる事と思うけど、私はヘモグロビンが結構少なくて。

ヘモグロビンとは血液中の酸素を全身に運ぶ役割がある為、減少すれば身体が酸素不足になります。
また、代謝で生まれる二酸化炭素を肺へ運ぶ役割もヘモグロビンにはあります。』


なので、運動していたら疲れるわけですよね。
なんで我慢していたんだろう。何の為に我慢していたんでしょうね。


やっぱり貧血って、みんななるからってあまり重く受け止めてなかったんです。


高校を卒業して大学生になっても貧血は変わらず、私生活では自覚症状はないけど、健康診断でいつもヘモグロビンが少ない状態。


大学生になってからの変化は、少しづつだけど寒がりになった事です。


スキーをしてるから、当たり前だけど身体を冷やす状況が多く、平熱は常に35度半ばくらいでした。
そうすると、月経の周期で必ずやってくるのが骨盤です。(下腹部痛に加えて腰痛も)


一人暮らしをしてからは自炊をして食生活にはかなり気をつけていました。そのおかげか?貧血もよくなったような気でいたのですが…
やはり月経と貧血は毎月セットでやってきました。
具体的な症状は
・立ちくらみ
・息切れ
・骨盤痛
・悪心
・食欲不振
・寒気
・吐き気
これだけツラくても、1週間我慢すればそのあと3週間は体調が良くなっていたので、とにかく我慢するしかないのだと思い込んでいました。





このサイクルを毎月、毎年繰り返し、社会人になった頃。







月経痛の痛みが痛み止めの薬を飲んでも耐えられなくなって病院へ行った事がありました。

そこの先生には低容量ピルを勧められたのです。
自分で調べてみると、低容量ピルはホルモン剤で排卵を止める事や月経困難症に効果がある事が分かりました。将来的に病気の予防や妊娠を望む時までさまざまな子宮の機能を守ってくれる役割もあります。
月経の量と日数が少なくなるので、貧血も良くなっていきました。

薬だから当然副作用もあります。
血栓が出来やすくなるから、長期間の服用には気をつけなければいけないし、タバコや副流煙もダメです。
高齢になれば血栓症のリスクは高くなるので35歳以上になると副作用が出やすい。


実際に、低容量ピルを服用するようになってからは月経周期が28日でピッタリくるようになりました。
それからホルモンバランスの乱れが落ち着いたのか、痛みや気持ちも安定して、かなりストレスがなくなったのです。

実はそれまで、トレーニング中ならまだしも、スキーの大会と生理が重なると、もうほぼ捨て試合だったのです。

でも、28日周期でピッタリくるのであれば、大会から日数を逆算して、月経をずらす方法がある事を教えてもらいました。

学生の時の大会って、だいたい週末だから、月経痛のピークが大会にかぶると、翌月も必ずかぶるんです。





こうして低容量ピルと出会って、自分の体の事が
分かるようになって、それでもっと体を大切にしないといけないって思えるようになったのは、実はもう20代後半でした。
だから、貧血の状態で長い間過ごしてきたので、今でも薬がないと何かしら治療をしていないと、すぐにヘモグロビンがすくなくなってしまうし、
薬に頼らなければ月経とも上手く付き合っていけません。漢方も飲んでます。漢方は薬って言っていいのか良く分からないけど、続ける事が大切。
それでも、上手く付き合えている事は本当に良かったと思っているのです。




低容量ピルって昔の考えだと、避妊する為のもので悪い事に使うとかって認識されがちだけど、上手く使えば女性(女性アスリート)にとって、とっても助けになってくれるんです。とくにアスリートの方々にとっては本当に強い味方になってくれます。


私みたいに、なかなか相談できなかったとか、知らなかったとか、そのまま10年20年と耐え続けるくらいなら、どうかこのブログを読んで低容量ピルの事を知ってもらいたいのです。

世界の女性アスリートがピルを使っている割合が役40%に対して、日本の女性アスリートの場合2%だそうです。
スポーツによっては、指導者がほぼ男性だなんて競技もあるのかな?そういった場合、なかなか相談しずらいし、多分男性には分からないと思うんです。

低容量ピルは、月経が始まる10代から使えます。多分。
どうか、この思いが沢山の女の子に届きますように。



最後に、人それぞれ体は違うから、必ず病院で相談してくださいねおねがい