安定は薬か毒か、『鬼平犯科帳 血闘』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『鬼平犯科帳 血闘』

【評価】☆☆(☆5つが最高)

【監督】山下智彦

【主演】松本幸四郎

 

 

【あらすじ】

 惨たらしい押し込み強盗事件が起こり、平蔵が盗賊の探索に乗り出す。やがて盗賊の頭目との因縁が明らかになり、平蔵は己の過去を振り返ることになる。

 

 

【感想】

 オーソドックスな時代劇で、ファンの喜びそうなツボを押さえ、きちんと見せ場を用意していたと思う。ただストーリーは大味、ツッコミたくなるようなシーンもあった。もう少しディテールに気を配ってもよかったのかも。そして主演のキャスティングもちょっと疑問。どこか茫洋とした印象があり、キャラクターの輪郭が曖昧なままだった。殺陣のシーンにもキレ味が乏しく、気付けば悪役の北村有起哉の独走を許していた。変わらない世界には強みもあれば、弱みもある。