死のインフレーション、『マリウポリの20日間』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『マリウポリの20日間』

【評価】☆☆☆☆(☆5つが最高)

【監督】ミスティスラフ・チェルノフ

 

 

【あらすじ】

 2022年2月、ロシア軍によるウクライナ侵攻が開始された。AP通信社の取材チームはマリウポリに向かい、そこで犠牲となる人々の姿をカメラに収めていく。

 

 

【感想】

 戦争はある日突然始まる、という感覚を体験できるドキュメンタリーだった。ロシア軍によりマリウポリ攻撃の初期段階を生々しく見せている。普通の人々の日常が打ち破られる瞬間、そして混乱と恐怖。多くの遺体が映し出され、中でも子供がグッタリと動かなくなった姿には胸を突かれる。こういう状況になると泣き叫ぶか祈るしかないのだろう。当たり前だと思っていた日常が、こんなにも簡単に崩れ去ってしまうのかと唖然となる。開戦と同様に終戦も突然なのか。