未来のようで過去のようで今のよう、『デューン 砂の惑星PART2』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『デューン 砂の惑星PART2』

【評価】☆☆☆☆☆(☆5つが最高)

【監督】ドゥニ・ヴィルヌーヴ

【主演】ティモシー・シャラメ

 

 

【あらすじ】

 惑星を支配する一族の後継者だったポールだが、父親が謀殺され追われる身となり砂漠の民と行動を共にする。やがて救世主として彼らの信頼を得ていった。

 

 

【感想】

 エッヂの効いた世界観に圧倒され、美術作品を観ているような気持ちになる。惑星デューンの造形に統一感があり、衣装や砂漠の風景一つ一つに見入ってしまう。SF映画特有の壮大さよりも、内へ内へと凝縮していく感覚は独特だった。物語では権威の作り方を示す。恐怖による支配と、畏怖による支配。警察国家vs宗教国家の戦いのようにも見えてくる。戦闘シーンにも厚みがあり、これがハリウッドの底力といったものを見せていた。邦画“キングダム”の頑張りがけなげに思えてくる。王者の大作映画は簡単に死なない。