なかなか自由には生きられない、『夜に生きる』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『夜に生きる

【評価】☆☆☆(☆5つが最高)

【監督・主演】ベン・アフレック

【製作年】2017年

 

 

【あらすじ】

 禁酒法時代、強盗を繰り返し裏社会で生きるジョーの父親は、ボストン警察の幹部だった。父親の忠告を無視し犯罪に手を染めるジョーだったが、抗争を続ける2つのマフィアから脅しを受け、身の振り方を迫られる。

 

 

【感想】

 監督・主演を務めているのがベン・アフレック。バットマン役にも抜擢され、ノリに乗っているといえそう。監督としての手腕も高く評価されているので、自分のやりたいことが出来てしまう立場にいる。この映画では、自分の好みや思い入れを注ぎ込んでいたはず。禁酒法時代のマフィアを、エレガントに演じていた。「ゴットファザー」への憧れがあったのかもしれない。

 

 

 ベン・アフレックのアメリカでの人気は、きっと揺るぎのないものなのだろう。ただし日本人からすると、その人気がちょっと分かりづらかったりもする。マット・デイモンを見ても感じるのだが、胸の周りに筋肉を付けすぎのような気がしてしまう。過ぎたるは及ばざるがごとし、といった感覚はあまりないのかも。異常に発達した胸筋は、洒落た服との相性がイマイチのようで、この映画ではベン・アフレックの着る服が少し浮いていた。

 

 

 ストーリーはスリリングに展開して、アクション・シーンも用意されていた。ただし、あれこれとエピソードが詰め込まれているので、上手く流れに乗っていけなかった。原作の小説が本屋で売られていたが、上下二巻の分量。この量を120分に入れ込むのは、さすがに難しかったのかも。かなりの駆け足で物語が進み、味わう間もなくエンディングを迎えていた。話しをボストンに絞るか、フロリダをメインにするか選択すべきだったのかも。