【タイトル】『夜空はいつでも最高密度の青色だ』
【評価】☆☆（☆５つが最高）
【監督】石井裕也
【主演】池松壮亮
【製作年】２０１７年
【あらすじ】
生きる目的を見出せない慎二は、工事現場での日雇い仕事を続けていた。そんなある日、仕事仲間と訪れたガールズバーで、美香という女性に出会い慎二の日常が変わり始める。
【感想】
監督やキャスト、予告編から心に効いてくる映画の予感がしていた。宣伝にもそれなりに力が入っているようで、都会や孤独、夜や希望といった意味のありそうなアイテムが、ポスターの中に揃っていた。ただ期待を膨らませたぶん、萎むのもはやかった。若々しい映画だったとは思うが、あまり好きなタイプの映画ではなかった。小劇場で上演されていそうな脚本を用いているので、正視するのが辛い時間帯もあったりした。
学生の自主製作なら受け入れられるが、商業映画としてはどうだったか。孤独や絶望、貧困や死といったものをストレートに扱い、不自然なセリフが何度も登場する。観ていてちょっと恥ずかしくなる。中学生がフルスイングと全力投球で勝負するのはいいとしても、さすがにプロ野球選手がそれだけだと寒くなる。捻ってみたり、曲げてみたり、仕掛けてみたりしてもよかったのかも。真っ向勝負が食傷気味になってきた。