走り出したら止まらない、『NERVE/ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『NERVE/ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』

【評価】☆☆☆☆(☆5つが最高)

【監督】ヘンリー・ヨースト、アリエル・シュルマン

【主演】エマ・ロバーツ

【製作年】2016年

 

 

【あらすじ】

 女子高生のヴィーは、冒険心がないと友人に指摘され、思わずネットの参加型ゲーム“ナーヴ”に挑戦してしまう。“ナーヴ”は視聴者たちが出す課題を時間内にクリアすると、賞金を手に入れられるというシステムだった。ヴィーはゲームの途中に同じく参加者のイアンと出会い、二人は協力して次々と課題をクリアしていった。

 

 

【感想】

 インターネットや集団心理を利用した今風のサスペンス。実際にこういうゲームがあるのかどうかは知らないが、参加者の無謀な挑戦に視聴者が一喜一憂。映画では、出される課題がどんどんエスカレートし、主人公たちを追い詰めていく。一昔前ならスタントマンやお笑い芸人が挑んでいたことを、今は普通の人たちがチャレンジしてしまう。時代はまさに下剋上。度胸とアイデアで、世の中のイイネを集められる。

 

 

 人間は危険なものを見てみたいという本能めいたものを持っているのか、生と死のギリギリの線を食い入るように見つめてしまう。映画では、最初は見知らぬ男とキスをしろという課題から始まり、最後は殺し合いめいた状況に追い込まれる。そしてその課題を出すのが、ネットの視聴者たち。死は娯楽の強力なスパイスになるようだ。

 

 

 映画の上映時間は96分。軌道に乗ったあとは、一気に展開していく。スピード感があって気持ちのいいストーリーだった。アメリカの若者たちがどういう風にネットを利用し、繋がっているのかもわかる。目に見えないネットの世界を、映像として見せるテクニックもあった。若々しさに溢れる映画。ただ主演のエマ・ロバーツは、さすがに高校生には見えなかった。