新元号発表から一夜明けて・・・昨日は奪い合いになり、ネットでは高値もついているという号外を中日新聞さんが届けてくれました。
新聞を取っている家庭用にわざわざ増刷してくださったそうです。
ありがたやー。
来月即位される「令和天皇」・・・雅やかで美しい響きですね。
「昭和」が近いので、”和”という字が使われるとは思ってもみなかった。
「Rが付くのでは」と言っていた座長の言葉、当たったわー!
この「令和」は万葉集から取られたということですが、時代を担うような力のある言葉って、
その元になったものの精神が少なからず影響するように思うのです。
言霊に宿る力の源。
それが万葉集っていいなぁと、出典を知って嬉しくなりました。
万葉集の最後の歌は大伴家持の詠んだ歌です。
「新しき 年の初めの 初春の 今日降る雪の いやしけ吉事(よごと)」
新しい年の始めの初春の今日、このように美しい雪が降り続いている。
今年もこのように良いことが重なりますように。
新年を寿ぐこの歌は万葉集の最後というだけでなく、家持自身の歌としても恐らくそれが最後、後世には伝わっていません。
庇護者であった橘諸兄の死後、時の権勢は藤原氏へと移り、大伴氏の勢力は衰え疎まれる中で左遷された家持。歌を詠んだのはその翌年です。
一体どんな気持ちだっただろう・・・政争に翻弄されながらも、大和という美し国と天皇を想い永遠なれと願った強い祈りのような、すべてを清めてゆくような印象を受けます。
「令和」というその元号にその力を宿して欲しい。
四季の移り変わりを歓び、自然を畏怖し、恋に生きて、時に王位を巡った闘いや陰謀があり、望郷の念に涙する・・・万葉人の生命が息づいている大らかな歌集に寄せて、どうか美しく平和な時代となりますように。
令和。私は好きです。