小麦 | 今永ぴっとの詩集「俺、猿とメルヘンの旅支度」

今永ぴっとの詩集「俺、猿とメルヘンの旅支度」

詩唄いが、伝説の「猿の種」を探す,旅の途中に綴る詩
~ノーフューチャーな森へ好んで、歩み出す~

皿にこぼれた マトリョーシカ


ヒマワリの中だけでしか 鳴かない蝉


電子レンジは 背骨を冷やしていく


陽イズル 食卓の側には蛙


食用の小麦は 姿を変えてでも現われてくる


影だけの動物園で 無機質な食べ物の栽培


鼻筋の通った バケツの中は洪水


スモッグに包まれた 公園の時計台は死んでいる


息を潜めた地球のベットで ボクは埋もれている


新聞紙が配られる頃 扉の向こう側で 


おもちゃのダンサー達が 疲れ果てて眠る前


空がジーンズ色に染まった 悲しい絵本の事を思い出している


緑の大地の 枯れ葉と語り合う日々


世界から はみ出した人々と キリンの首のように伸びたカッター



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