この世界の片隅に @日生劇場 (2024.05.25.12:45) | 大空のゆめ

大空のゆめ

空が大好き。
飛行機も大好き。
舞台も大好き。
好奇心いっぱいで
夢が広がる。

ようやく、観に行くことが出く来て、世間の流れに追いつくことができました。(^^♪

 

当日の入場者に配布されたカードです。

 

F列の席で観劇だったので、双眼鏡は不要だと思っていたのですが、端の席であり、舞台の間口が広いので、下手どころか、センター付近の細かいところを観察しようとすると、双眼鏡が必要でした。公演開始早々コリャ、ダメだと思って、双眼鏡を取り出したのですが、その際に結構騒音を出してしまったので、周囲のお客さまに、ご迷惑をおかけしました。申し訳なかったです。<(_ _)>


アンジェラアキさんのCDを聴きこんではいたものの、舞台の中でそれがどのように構成されているのかが全く不明でしたので、それが舞台と一体になっているのを目の当たりにして、ようやく納得できました。

アニメで十分に全体の流れをつかんでいたので、今回の舞台は十分に楽しめました。しかし、初見で事前の情報がない人にとっては、今回の物語の構成は、つらいものになったことでしょうね。

橋の上での情景、小さい帳面(今風に言うとただのノートです)、アニメでは関係のなかった白木リンの関わり。このあたりがとても印象に残りました。
(原作の中では取り上げられていて、2019年版の「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」では、白木リンとの関係性が表現されているそうです。調査不足で申し訳ないです。)


やはり、戦争という今の日本では、現実のものとしてはとらえにくいことを半分以上舞台上で表現しなければならないわけで、とても構成するのに苦労の跡が見受けられましたね。

白木リンも、何をしている人なのかが、舞台上では、良く分からなくなっていました。(そのお仕事を説明しようとするとお子様方にはとても説明できないわけで)その程度にとどめていたということなのでしょうね。

そういうことですから、白木リンと周作との関係は、ということの説明もしにくい。また、そういう業種があるということをすずは知っていたのかどうかということもよく分かりませんけど。白木リン役の平野綾さんの歌声がまろやかで、とても良かったです。

1幕の終わりから2幕冒頭については、このあたりの関係で、すずの心の揺れがクローズアップされていましたが、結局その心の揺れは修復されたのでしょうか。


橋の上というのがとてもこの舞台では重要な場面であり、舞台機構も盆の上にうまく出現するようにできていました。舞台機構がどうなっているのかとても気になりました。(単に技術的な興味です)

過去に橋の上で出会い、そしてまた橋の上で、これが夢であったら醒めないでほしいという「醒めない夢」の場面が、とても暖かくていい場面に思いました。とても戦時中とは思えない暖かい場面でした。
「こまい」すずさんを好演した昆夏美さん、方言にも苦労されたでしょうけど、やはりいい演技でしたね。結構早替えもありましたから、忙しかったことでしょう。

長ーい物語を3時間の舞台に収めるのがとても難しいのですが、初見でも理解できるような構成をできないものかと、ちょっと残念に思ったのですが、とにかく、音楽と舞台とがうまく融合されたいい舞台であったことは間違いないですね。