健康診断で何がわかる? | いまもとしげきのブログ

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第66回 全日本社会人ボクシング選手権 ヘビー級 優勝
平成26年度 神戸市スポーツ表彰
平成26年度 兵庫県スポーツ優秀選手
獣医師・防災士・大学非常勤講師・日本サッカー協会公認D級コーチ

健康診断やってます?

今日は、健康診断に関してです。

 

私は、献血したり、ボクシングの選手登録の時に検査は受けました。

とりあえず、現段階では異常なしです。健康診断って大切です、、、、か?

 

実は、こういうデータあります。

デンマークでおこなわれた調査です。30~60歳の成人を2群に分けます。

 

「健診を受ける群(約1万人)」

「健診を受けない群(約5万人)」

 

それを、10年間追跡調査しております。

 

「健診を受けた群」は、5年間に4回の健診を受け、その結果を受けて生活習慣に関するカウンセリング


「健診を受けない群」は、いずれの検査もおこなわれません。

開始から10年間の結果は、、、、、「虚血性心疾患の発症率」「脳卒中の発症率」「死亡率」を比較検討しました。そうしたところ、健康診断をやっていてもやってなくても発症率に差はなくて、死亡率の差もないという結論がでました。

 

意味あるのか?

 

と言う議論になりますよね。当然です。

じゃぁ、何をやればいいのか?です。こういった海外のデータを盲信してはいけません。

 

例えば、日本人は虚血性心疾患が少ない人種でもあります。そう、人種により差が出ます。

 

まぁ、私は、動物の診療をやってますので、犬であれば、こういうところチェックですよね・・・。と、犬種毎の見るべきポイントを考慮して健康診断項目は組む必要があります。 → 個別の健康診断項目は、必要だと思います。

 

大型犬であれば、股関節のレントゲンを定期的に撮影することで関節へのダメージがわかります。

コレステロールが高い犬種では、それらのモニターや胆嚢のモニターも必要でしょう。心臓疾患(特に小型犬の弁膜症)が多い犬種では、定期的な聴診や心臓の超音波検査は有効かもしれません。このように、同じ項目でやるのではなく、犬種毎のオーダーメイドの検査。これから浸透していかないかなぁ?と思ってるんです。

 

今日みたいに、どこかの論文のデータを出されると、それに洗脳されるように信じちゃう傾向があるんですよね。

ただし、これが100%正解であるかについてはわかりませんけど、こういったデータは尊重されるべきです。

そして、それを医療にフィードバックしていけば、さらなる人の健康に寄与できると思っています。

 

健康診断というのは健康なときにやるものですけど、正常な老化とつきあうためにやっていき、そしてその変化に適切なアドバイスをもらうためでもあります。

 

ちょっと今日は、違った視点で健康診断を見てみました。

このような内容のセミナーを2月末に札幌で開催することになりました。

また、詳細はお伝えします。

 

それでは、、、また。