檜原村は、(“住みたい街ナンバーワン”などともてはやされて、かわいい服を着て手をつないだ若者であふれかえる、私が住んでいる)吉祥寺から、中央線でわずか45分。武蔵五日市駅からバスに30分ゆられたところにある、かわいらしくも力強い村です。
檜原村には、高齢化と過疎化で、もう耕せなくなって放置されてしまった、いわゆる耕作放棄地が多数あります。古来から受け継がれて育てられてきた伝統的な日本の野菜「固定種」を育むのに適したこの村の畑を荒地にしておくなんてもったいない! 立ち上がったひとりの若者がいました。彼は、たったひとりで都会から檜原村に移り住み、そこで耕作放棄地を耕し段々畑を作り、野菜作りをはじめました。
その彼と知り合った私たちgreensmileは、この土地の耕作放棄地を耕すことで、地域活性を試みるべく、「平米ファーム」という1平米からのレンタルファームをスタートしました。
仲間を集めて都会から平米ファームを耕しにくることで、村へのインバウンドを生むことができると考えたのです。
喉が乾いたら、村にある酒屋さんでビールを買えるし、おなかが空いたら村にあるレストランで食事をとればいい。
明るい声で村人とあいさつを交わし、おじいちゃんおばあちゃんに元気を与えることだってできます。
――そして、何より、この村で収穫した新鮮野菜を、都会に持って行って売ることで、檜原村をアピールすることができます。
というのは、10月28日のブログ。焼き直してすみません、greensmile広報の黒川豆です。私たちの活動は、ここんところ、様々なイベントが重なり、「っで、グリスマって何の団体なワケ? 」的な声も聞こえたので、敢えての流用。
そんな檜原村で野菜を収穫して(しかも食べて、嗚呼しかもしかも大方は猿に食べられた)きたお話しは前回いたしました。
そして、とうとう、第2回「全快野菜屋ちゃん」、そう、我らがマルシェ開催の日となりました。お日柄もよく空も快晴。
快晴過ぎて暑過ぎて筆者熱中症だった第1回の様子はこちらからどうぞ。ちなみに、このブログのタイトル画像は、第1回のものです。
平米ファームは4ヶ月を1クールとして作物を作っています。故に、このマルシェもそのサイクルで開催していく予定です。しかしながら、たとえ猿に食われなくとも、檜原村の野菜だけでは足りん、いや、もっと売りたいのじゃ、もっと知ってもらいたいところはあるのじゃ、という猛者どもの取りはからいによって、秩父の野菜や愛知の某ファミリーの柿なども仲間に加わりました。秩父の野菜は、規格外ではねられちゃったものもあります。味にカンケーねぇ。むしろ、ひんまがったくらいの奴の方が味があるんですよ、人間だってそうだろ的な、おいしさの野菜です。
昔は、各家庭で、物々交換していたでしょ。ちょっと魚を釣り過ぎちゃったから、隣のケンさんところに置いてくるわ―、といって出かけたおばあちゃんが、でっかいかぼちゃ2つ抱えて帰ってきたりね。だけど、今は、やり場に困っちゃう野菜や果物も出てきているかもしれない。それも、引き受けますわよ、こちらのマルシェ。
あと、この度も、日本最古の麺、奈良の三輪そうめん「の、ふし」を販売いたしました。日本全国津々浦々、そうめんなるものは存在します。しかれども、お客さん、そのそうめんったぁものは、三輪そうめんを学んだ職人が全国に散ってはじまった麺でございますよ。
三輪そうめんは、すごいんです。
さらに、竿にひっかけて何十時間も熟成された、その「ふし」部分には、うまみがぎゅっと詰まっている。これ、奈良で買ったら、希少価値がついて、高いですよー。全開野菜屋ちゃんのポリシーと、スポーツマンシップにのっとり、今回は100円でした。
この日は寒かった。
鼻水出た。
だから、そうめんの試食は、“あったかにゅうめん”にゅーーーーめん、は最高においしくできた。
はい、これ。
こちらは老若男女に大好評。試食者の90%はお買い上げくださいました。販売担当は世をときめくFPのN。日ごろとは違うオシゴトに尽力していただきました。
あ、野菜。
野菜ちゃん。今回も並べたそばから、売れる売れる。寒空の下、大声張り上げて営業してくれたグリスマメンバーの活躍のたまものです。特に、薄着をしてきてしまったもんだから、声を出してあたたまろう! などと考えたグリスマ界の貴公子T、がんばっていただきました、MVP授与。
檜原村で草木染めを生業としているシゲ田さん ちの、商品も持って参りました。
道行く人には、野菜がモテモテだったけど、スタッフは
シゲ田さんの商品が売れ残るのを虎視眈々と狙っていたようです。
(閉店と同時にスタッフからバカ売れ)
最後の最後まで、粘った野菜は、ネギ!
といっても、秩父から何百本も突撃してきたネギ。最後まで完売するか心配でした。最後は全快ネギ屋ちゃん。
ついに、その時がきた。
最後のネギがお客さんに渡った瞬間、全員で拍手。
スタンディングオベーションってやつです。この時は、品川青物横丁の中心で、愛が叫ばれていました。おじいちゃん、ありがとうーーーーーー。
収穫も無事、販売も無事、最後のミーティングでは、平米ファームのオーナーさんたちに配当が渡され、また、新たに、平米ファーム第3期を迎えました。
このサイクルをしばらく続けていきたいと思います。そのためには、たくさんの畑を作りたい。
たくさんの方が平米ファームに参加してくれることを願っています。
まずは、檜原村に来てみませんか?
12月15日(土) 檜原村行きます。
在来大豆「鑾野(すすの)大豆」を育て、そこから味噌や豆腐を作っている農家のハツエさんという方がいます。檜原村のおばあちゃんたちに、田舎料理を習おうではないか! というイベントです。
絶品手作りこんにゃく、やります。ご興味のある方は、ぜひ。
詳細は、greensmileのホームページ に掲載します。
最後に、気持ちの良かった乾杯を思い起こしながら、これにて。