Sat 240525 空飛ぶ座布団ムササビ君/三たびJALが心配/中尾彬とサンボーン 4531回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 240525 空飛ぶ座布団ムササビ君/三たびJALが心配/中尾彬とサンボーン 4531回

 5月25日現在、またまた京都に滞在している。一昨日朝の新幹線でやってきて、いつものホテルにチェックインした。

 

 すると諸君、いきなり夕方のNHKニュースに、ワタクシが滞在中のホテルの一室が映って、「京都のホテルにムササビ一家がチェックイン」という字幕が出た。ワタクシの部屋は最上階の8階。ムササビの一家は(おそらく)6階のどこかに滞在中であるらしい。

 

 ムササビ一家は、ママ♡ムササビと、その子供たち2匹であるという。ホテルのベランダに巣を作って子育て中、マコトに微笑ましい光景である。ホテルサイドでもムササビ一家の滞在を容認し、3匹の「チェックアウト」まで、従業員みんなで温かく見守ろうというスタンスである。

 (桜の反省会⑥ 4月6日、大阪造幣局「桜の通り抜け」を訪ねた 1)

 

 宝ヶ池プリンスホテル、正式名称は「京都宝ヶ池 ザ・プリンス」というのであるが、ワタクシは5年ほど前に一度何かのハズミでここに1泊、あれ以来自分でも驚くほどここが気に入って、たまにブライトンやウェスティンやグランヴィアに浮気することがあっても、それでも基本はあくまで宝ヶ池プリンス、京都出張のほとんどはここに決めている。

 

 そういうホテルをムササビの御一家もお気に召して、子育ての宿にプリンスを指定した。常連のワタクシとしても、マコトに光栄である。京都北山の奥の奥、すでに真夏の姿の青い比叡山のふもと、深い山の中のこのホテルを、十分に満喫していただきたいものだ。

 (桜の反省会⑥ 4月6日、大阪造幣局「桜の通り抜け」を訪ねた 2)

 

 いろんな人から「なんであんな遠いホテル?」と尋ねられる。京都駅に着いて地下鉄烏丸線に乗り換え、終点の「国際会館」駅まで、真っ直ぐ北に20分もかかるのである。地下鉄を降りて、ほぼ無人の長い地下通路を歩き、やっとのことで地上に出ると、それはもう深い山の中。国際会議場と同志社大学岩倉キャンパスがあるだけだ。

 

 だから、近所で「クマの目撃情報」なんてのもある。ワタクシは昨日5月24日、ホテルから1時間近くかけて「岩倉実相院」まで歩いてきたが、まさにその近くの岩倉中在地町のあたりで、その前日23日に「ツキノワグマ目撃情報」があったんだそうな。

 

 ちょうど岩倉川の清冽な水が流れているあたりで、6月になれば夜にはホタルも飛び交う。ムササビが滑空し、ホタルが飛び、クマがいて目撃される。まさにニアミスだ。知らなかったとはいえ、それなりに恐ろしい。

 

 (桜の反省会⑥ 4月6日、大阪造幣局「桜の通り抜け」を訪ねた 3)

 

 しかし諸君、こうしてムササビ君たちと一緒に過ごす光栄に浴してみると、長年このホテルをヒイキにしてきてホントに良かったと思うのである。今もすぐそばに、「空飛ぶザブトン」の異名をもつムササビ一家が暮らしている。

 

 ムササビは、リス科に属し、体長1メートルほど、体重は700グラムから1500グラム。こりゃかなりデカい。子猫以上の充実感は十分にある。前足と後足の間に「飛膜」と呼ばれる膜があって、高速で木から木へと滑空ができる。グライダーみたいに、100メートルも飛んでいく。

 

 近い親戚筋にモモンガ君がいて、こちらはムササビ君よりグッと小型。モモンガを「空飛ぶハンカチ」と呼び、「空飛ぶザブトン」→ ムササビ君と区別をつける。しかしせっかく滑空するんなら、平均1キログラムのザブトンがブーンとうなりをあげるように飛んでいく方が、見ている者の感激も大きいんじゃないか。

 (桜の反省会⑥ 4月6日、大阪造幣局「桜の通り抜け」を訪ねた 4)

 

 もちろんしょっちゅう滑空なんかして見せてくれるわけはないが、ホテルを出入りする時に思わず空を見上げ、「座布団は飛んでないか?」「座布団は滑空していないか」、ワクワクしてそればかり楽しみに、京都滞在の日が過ぎていく。

 

 先週「シティポップ」の話で盛り上がったついでに、「はっぴいえんど」の「ももんがの歌」も紹介しておきたい。「なんだそりゃ?」と冷たい反応をなさる人も少なくないかと思うが、作詞:松本隆、作曲:細野晴臣と言ふことになれば、こりゃたいへんだ、今すぐYouTubeの出番に違いない。

 

 正式名称「暗闇坂むささび変化」。記憶している今井君もまた凄いが、まだまだオコチャマだったころ、この歌を聴いてひっくり返ったことがある。「ももんがー、ももんがー おーお、ももんがー」、それがサビの部分なんだから、松本隆も細野晴臣も、いやはや間違いなく異次元の先進性を持っていらっしゃった。

 

 そのぐらい、ムササビとモモンガの区別は難しい。今回こうして同じホテルに滞在する光栄に浴し、繰り返すようだが前者「空飛ぶザブトン」、後者「空飛ぶハンカチ」の区別を知った。読者諸君にもよく記憶にとどめていただきたい。

 (桜の反省会⑥ 4月6日、大阪造幣局「桜の通り抜け」を訪ねた 5)

 

 同じ「空飛ぶもの」であっても、JALどんの体たらくはいったいどうなってるんだ? 「またやっちゃった」と言うか何と言うか、今度は羽田空港でJAL機同士が接触、なんと翼と翼が接触して損傷。300人以上の乗客が乗ったヒコーキが欠航、危険極まりない事故をまた起こした。ダラスでの大失態、サンディエゴでの大失態、いろいろ&さまざま4連続じゃ、もう許し難い。

 

「ほれ見ろ」とか「だから言っただろ」という発言が多くなるのは、その人物が中年ないし中高年になった老化現象の一種であるから、ワタクシとしてはあんまり「ほれ見ろ」「だから言っただろ」の連発はしたくないが、だって「JALが心配だ」を書いたのが4月29日、「続JALが心配だ」と書いたのが5月13日、こりゃ当分JALの利用は避けた方が賢明だ。

 

Mon 240429 JALが心配だ/国内線のお弁当/松明の中に武者絵が見える 4523回

Mon 240513 「雨が好き」の思ひ出/続・JALが心配/相撲も心配/桜の反省会 4527回

 

 以上2本を再読していただけば分かることだから、くどくど繰り返す必要はないだろうが、「再発防止に最善を尽くして参ります」などと白々しいことを言って当座をゴマかしていけば、そのうち世間は忘れてくれるだろう、そういう発想は、マコトに腹立たしいのである。

 

 (桜の反省会⑥ 4月6日、大阪造幣局「桜の通り抜け」を訪ねた 6)

 

 この5月、残念なニュースが相次いだ。まず、力士「舞蹴」の突然の引退。舞蹴と書いてマイケル、つい前回のあの長い長いワタクシの記事の中で、「マイケルという力士が三段目で頑張っている」と紹介したばかりのあの舞蹴である。引退の経緯はよく分からないが、何しろ紹介したばかりの力士、驚きを禁じ得ない。

 

 訃報も相次いだ。まず中尾彬であるが(本日も敬称略といたします)、中尾彬に関するワタクシの記憶は2つ。まずは秋田のオコチャマ時代、NHK大河ドラマ「新平家物語」に薩摩守♡平忠度役で登場したのが、若き日の中尾彬だった。平家都落ちの前の晩、赤い鎧&直垂で薄闇に跪き、うつむいて彼女に別れを告げる姿が印象的だった。

 (桜の反省会⑥ 4月6日、大阪造幣局「桜の通り抜け」を訪ねた 7)

 

 すっかり大人になってから、東京の天ぷら屋さんのカウンターで、中尾彬とのニアミスがあった。馴染みの天ぷら屋さんのL字型のカウンターで、そのLの時のテッペンのあたりにワタクシ、Lの字の右端あたりに中尾さん。例のマジメな表情で、職人と楽しそうに会話しながら、コースの天ぷらを味わっていらっしゃった。

 

 あの当時のあの店には、エースと言える天ぷら職人が2人いて、そのうちのお一人はその後独立し、麻布十番に店を開いた。何か中尾さんが後押しでもされたのかと思っていたが、そのへんはどうだか分からない。

 (桜の反省会⑥ 4月6日、大阪造幣局「桜の通り抜け」を訪ねた 8)

 

 さて最後に、デヴィッド・サンボーンの訃報についても書かなければならないが、彼の人生の詳細についてはワタクシなんかがいろいろ書かなくても、読者の皆さんのほうが詳しいだろう。知らなければググればいいだけのことだ。

 

 とりあえずワタクシは訃報に接し、我が書斎の9架の書棚に収められたたくさんのCDの中からデヴィッド・サンボーンを4枚ほど取り出してしみじみ聴いてみた。

 

 4枚で4時間、この4枚とも、過去15年で15回ぐらい聴いてきたはず。4枚を15回だから、のべで約60時間のサンボーンとの付き合いだった。60時間が長いか短いか、そのあたりは自分でもよく分からない。しかしとにかく、濃厚で濃密な60時間だったことは間違いない。

 

1E(Cd) David Sanborn:INSIDE

2E(Cd) David Sanborn:TIME AGAIN

3E(Cd) David Sanborn:LOVE SONGS

4E(Cd) David Sanborn:HIDEAWAY

5E(Cd) Jaco Pastorios:WORD OF MOUTH

15A(β) アンダスン短編集(橋本福雄訳):新潮社

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