Mon 230911 更新が間遠ですみません/モロッコのこと/文楽の前夜祭/豚しゃぶ 4428回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 230911 更新が間遠ですみません/モロッコのこと/文楽の前夜祭/豚しゃぶ 4428回

 何だかこの1ヶ月半ほどずっと更新を怠けていて申し訳ない。こまごました野暮用が次から次へと入ってきて、とても落ち着いて机の前に座る余裕がなかった。

 

 もちろんこれはあくまでブログなんだから、何もそんなに肩肘はって「机の前」やら「デスクの前」やらにこだわって座る必要はないのである。公園のベンチでも、新幹線の座席でも、空港のラウンジでも、本来なら全然かまわない。

 

 というか、2018年6月26日の「10年連続(3652回)更新達成♡」までは、それこそ公開授業前の控え室とか、カフェとか東京駅の待合室とか、そういう場所でも物凄い形相で文章を書き続けた。自分が強烈に大事な仕事を続けているという奇妙な信念だってあった。

 

 しかし3653回以降は、自ら「2次会」と名付けた言わば「付録」のつもり。本番がフィナーレを迎えた後の付録の2次会、ないし寂寥感あふれる深夜&早朝の3次会なんだから、混み合ったコーヒー店や空港ラウンジなんかで、鬼気せまる執念で書き続ける精神力とは無縁なのである。

(8月9日、大阪心斎橋「豚匠 なんば邸」で豚しゃぶをいただく。オイシューございました)

 

 9月に入っても暑い日が続くが、気がつけばヒグラシもツクツクボーシもどうやら2次会気分やら3次会気分やら、弱々しい声に寂寥感がこもって、今のワタクシとおそらく精神状態は一緒なのだ。

 

 夏本番はオシマイ。名残の夏気分を台風の渦巻きが掻き回して、夕暮れからの本気のコオロギ軍団がマコトに羨ましい。渋谷区周辺ではカネタタキ軍団も優勢だ。

 

 この10年、ずいぶんカネタタキが増えたように思う。毎年この時期になると今井君のブログに「カネタタキが鳴いている」「オウチの庭にカネタタキの家族が住み着いたようだ」の文字が並んだものだが、いやはやこの頃では、オウチの庭どころかこの町内全体がカネタタキの天下にかわったようだ。

(大阪難波スイスホテルの高層階から、天王寺方面の夜景を望む)

 

 モロッコの大地震が心配だ。2000人以上の犠牲者が出ているという報道だが、いやいやまだまだ被害は深刻になりそうだ。震源から近いマラケシュ、エッサウィラ、煉瓦造りの旧市街はたいへんな被害の真っただ中のようだ。

 

 2017年の1月5日から約2週間、もう6年も前のことになるが、ワタクシはモロッコ国内をノシ歩いた。今回大きな被害の出たマラケシュ旧市街の「フナ広場」には、連日連夜出没を繰り返した。

Thu 161229 ただいまモロッコ・マラケシュから帰還しました①(モロッコ探険記 –1)

Fri 161230 帰国報告② 昨日モロッコ・マラケシュから帰還しました(モロッコ探険記 0)

 

 2017年1月と言えば、このブログもまだ3200回を少し超えた頃のこと。それこそ「本番」の熱気にあふれ、ワタクシも読者の皆様も夢中、毎日必ず1回更新するブログを、みんな手に汗を握って待ち受けてくれていた。

 

 それでも、予備校講師の身辺雑記を描いた時に比較すると、海外旅行記への関心はいささか劣るのである。ウルグアイにメキシコにアルゼンチン、ポルトガルにノルウェーにハンガリー、そんな話より「昨日は◯◯先生と飲みに行きました」みたいな記事の方に人気があるのが、マコトに物足りなかった。

 

 しかしそれでもマラケシュにフェズ、モロッコをずんずん探検して、フナ広場からマラケシュ旧市街を悠然と闊歩した時の記事は、さすがに人気が高かった。マラケシュからエッサウィラまで片道3時間のバス旅を2回も敢行して、途中で「ヤギのなる樹」の撮影に成功。あれから早くも6年、モロッコの大震災に心が痛む。

(8月9日、大阪心斎橋「豚匠 なんば邸」で、豚と白菜のミルフィーユ状せいろ蒸しをいただく。オイシューございました)

 

 本日掲載した写真は、8月9日、大阪ミナミのでものである。8月10日に大阪の国立文楽劇場で「夏休み文楽特別公演」があり、それに備えて前日の9日から大阪難波のスイスホテルに宿泊した。いやはや、なかなか贅沢な夏だった。

 

 文楽の前夜には、やっぱり前夜祭が必要だ。40年以上も付き合ってきた文楽、わざわざ東京からヒコーキに乗り、東京⇄大阪を往復してホテル代をかけてまで観たい文楽、それなら前夜祭も豪華にしなきゃいけない。

 

 ワタクシが選択したのは、心斎橋の豚しゃぶしゃぶの店「豚匠 なんば邸」。どういうわけかずっと沖縄の音楽がかかっていて、雰囲気はすっかり沖縄料理だが、とんかつ、鯛のお刺身、豚と白菜をミルフィーユ状に蒸したせいろ蒸し、本番の豚しゃぶ、全てがたいへんオイシューございました。

(8月9日、大阪心斎橋「豚匠 なんば邸」でヒレカツをいただく。オイシューございました)

 

 ただし、少なからずお酒を飲みすぎた。文楽の前夜祭なんだから、もう少々自重すべきだった。だって諸君、文楽でも能でも、観客はつねに睡魔との戦いを強いられる。前夜祭でこんなにお酒を飲んじゃったら、睡魔の襲撃を避けられなくなっちゃう。

 

「ウソだ」「みんな真剣に舞台を見つめている」「睡魔のトリコなんて、お前だけだろ」とおっしゃる諸君、では一度でいいから文楽劇場や能楽堂に足を運んでみたまえ。

 

 始まって5分で5割から6割、10分経過すれば8割近くがコックリ&コックリ、マコトに気持ちよさそうに白川夜船の真っただ中。シッカと大きなお目目をあけて覚醒しているのは、ハッキリ言おう、今井君ただ1人ぐらいだ。

(8月9日、大阪心斎橋「豚匠 なんば邸」で鯛のお刺身をいただく。オイシューございました)

 

 では、何が面白くてそんなにシッカとお目目を開けているのかと言えば、観客の皆さまの白川夜船のありさまが面白くてたまらないのである。劇場空間が興奮と感動のルツボと化すのは、それは現代演劇だ。

 

 古代ギリシャから19世紀に至る古典劇は、観客を深い夢の世界に誘うのが真骨頂。能の中でも「複式夢幻能」のカテゴリーに入るものなら、観客はワキの「諸国一見の僧」とともに、ふと深い睡魔に誘われてスヤーッと眠りに落ちるのがホントの見方なのだ。

 

 だから、ツブラな瞳をまん丸く開けてパッチリ目覚めている今井君は、むしろ邪道なのだ。ふと睡魔に誘い込まれ、15分が経過してふと目覚めてみると、舞台上では全く経験のない夢の舞台が展開している。それがホンモノ。だから諸君、古典劇を見に行くことがあったら、冒頭10分ぐらいは遠慮なく睡魔に身を委ねたまえ。

 

 ただしこれは、もちろんみんな冗談である。

 

1E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 1/6

2E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 2/6

3E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 3/6

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