Fri 170512 長い春休みを締めくくる／磐越西線でグルリ（喜多方ラーメン旅１）
３月26日に渋谷駅前で仕事をして以来、もう２ヶ月以上が経過した。ずいぶん長い春休みだった。世の中に「春休み２ヶ月＋２週間」などという人間が存在するものだろうか。
ワタクシが合計10週間もウツツをぬかしている間に、世間の人々は激しく活動を続けていただろう。入社式が過ぎ、早速カベに突き当たり、もう辞表をポケットに忍ばせているヒト。「転職して予備校講師を目指します」と公言し、家族と彼女を心配させているオカタもいるだろう。
「第１志望は、この際ゆずってもかまわないかな」と、幼い頃からの夢をあっさり捨てて第２志望の大学に入学。しかし早くも５月病、それが嵩じて６月病。このままでは７月病や８月病にかかりそうで、「何だか全てがつまらない」と、膝をかかえて溜息ばかりついている諸君もいるはずだ。
かく言う今井君の大学１年６月は、「もうすっかり諦めた」というスタンス。マコトにスッキリした笑顔の６月だった。ワタクシは昔から非常に変わり身が早い。スカッと身をかわしちゃったら、すぐに激しい攻撃に転ずる。
周囲では「こんな大学に来るはずじゃなかった」「ホントはボクはトーダイに入るはずだった」「実際にボクよりずっとダメだったヤツも、みんな今はトーダイ生だ」、そんな嘆きに溢れていたが、そういうのは５月中旬でもう終わりにした。
ま、今年もまた６月が来た。ワタクシもそろそろ夏のお仕事を始めなきゃいけない。６月４日の新宿を皮切りに、８月中旬まで息もつかせぬお仕事ラッシュだ。
長い休暇のおしまいには、人間もクマもサトイモもちょっとだけ悲しくなるものである。「もっといろいろ出来たんじゃないか？」「もっと充実した休暇を過ごせたんじゃないか？」。誰でも同じ気持ちになることはあるはずだ。
しかしもちろん４月の16日間、メキシコとキューバを目いっぱい楽しんできた。後悔なんか全く必要ないはずだ。その旅行記もグングン進行して、すでに17回。旅の前半1/3「カンクン篇」を昨日書き終えて、すでに17回。まさに絶好調である。
そこで諸君、旅行記はいったんお休みにして、春休みの締めくくりに関東外周♡半時計回りの列車旅行を企画した。東京から東北新幹線に乗って福島県郡山へ。郡山で磐越西線に乗り換え、会津若松と喜多方を経由、山越えをして新潟に出る。新潟からは上越新幹線で東京に帰還する。
朝８時前の新幹線に乗れば、喜多方でゆっくりラーメンを楽しんでも、新潟には17時半の到着。東京には20時半に戻ってこられる。たった１日の旅としては、なかなかの冒険じゃないか。
購入したチケットは、東京都区内 ☞ 大宮（埼玉県）。直線コースなら32分、550円の道のりであるが、関東をグルリと一周してくると、12時間強、運賃は１万円を少し超える。
ホントは「東京都区内 ☞ 東京都区内」のチケットがほしかったのだが、「東京−大宮間が重複します」ということで、今日の写真１枚目のキップになった。帰りの大宮から東京は別のチケットになる。
ま、いいか。「東京都区内 ☞ 東京都区内」は、まだ民主党政権だった2010年２月、東京 ☞ 盛岡 ☞ 秋田 ☞ 金沢 ☞ 京都 ☞ 東京で達成。この時のキップは今も大事に保管してある。詳細は「Wed 100127 講演会ラッシュが始まる／京都北野天満宮に行く」を参照。
このルートでも山科 ☞ 京都は重複するから、正確には京都ではなくて山科経由のチケットである。秋田から京都までは、今はなき寝台特急「日本海」のＡ寝台を利用。出発直前まで秋田駅前できりたんぽ鍋をつついていた。
あの時の超大回りには比較しようもないが、何しろ日帰りの「グルッと関東外周」だ。東京から大宮まで、異様に頭でっかちの「９」の文字を描いてくることにする。
新潟と福島を結ぶルートには、江戸時代までは「八十里越え」「六十里越え」の２つがあった。どちらも、新潟・魚沼と福島・只見を結ぶ。難所続きで有名。地図で見てもこりゃ明らかに難所であって、電力会社の大きなダムがたくさん連なっている。
八十里越えの方は、幕末の河井継之助で有名。「日本史なんか大キライだ!!」という諸君のために書いておけば、河井継之助は越後長岡藩のご家老。1867年、圧倒的兵力の新政府軍と互角の戦いを進めていたが、ついに５月、長岡城を奪われる。
同年７月、城を奪還しようと奇襲作戦を敢行。作戦そのものは成功して、城はいったん長岡藩の手に戻る。しかし家老・河井は膝に銃弾を受けて重傷。まもなく城は再び新政府軍の手に落ちる。
戸板に重傷の継之助を乗せた一行は、会津を目指してひたすら東進する。八十里越えの難所も通過して、ついに只見に到着。しかし膝の傷は化膿して、重度の破傷風と見られる症状に陥る。会津の城を目前に、ついに英雄は命を落とす。
以上、1977年の大河ドラマ「花神」で今井君がしっかり記憶した河井継之助の最期である。演じたのは高橋英樹どん。西城秀樹・高橋英樹・松井秀喜と言えば、日本の誇る３代ヒデキだ。高橋英樹の演じた河井継之助、若き今井君にとってもマコトに印象的であった。
その道は、今回は通らない。そのルートは「只見線」であって、ワタクシはやっぱり2010年に只見線で東京 ☞ 東京の大周遊を敢行している。「Mon 100809 只見線日帰り旅行で関東圏を大周遊」から５〜６日にわたって綿々と記録しているから、ぜひクリックしてみてくれたまえ。
こうして諸君、「なんだ、オレって同じようなことばかり繰り返しているんだな」「６年も７年も前と、行動パターンに全く進歩が見られない」と気づく。ないしはそれを指摘するメンドーな人もいるに違いない。
しかし、別にいいじゃないか。６年７年どころか、何十年経っても変わらない。それは本来「個性」と言って、教育の場では一番大事にされるべきことのはずだ。
昔からいろんなお歌の歌詞の中で「いつも変わらないでいてね」「いつまでもアナタらしく」「どんなことがあってもキミらしく」と歌われ、卒業式でも謝恩会でも、先生や彼氏や彼女、ついでに元カレや元カノが、みんな涙目で頷きあうスバラシー世界である。
だから今井君も、いつまでも変わらずにサトイモらしく生きるのだ。長い長い春休みの締めくくりを、福島から新潟に抜ける列車の旅で過ごすなんて、うぉ、なんてワタクシらしい感動的な選択肢だろう。
６月１日、朝４時半に起床。残念ながら外は小雨であって、この天気では磐梯山の勇姿は拝めそうにないけれども、計画を中止するほどの豪雨ではない。
まずはお風呂に入って心を落ち着け、風呂上がり、ヒマだから猫マンガ「猫ピッチャー」の第１巻をめくる。ニャイアンツの大活躍とジャイアンツのテイタラクを比較し、何だか悲しくなり、そんなことをしているうちに出発の時刻になった。
朝７時、地下鉄千代田線はもうとっくに大混雑である。今日は木曜日、みんなチャンとお仕事に向かうのだ。おやおや、まさに「オマエは何をやってんだ？」であるが、ボクだって６月４日からは大車輪の活躍をしなければならない。今日の旅はあくまでそのためのコヤシである。許してくれたまえ。
東京からの東北新幹線は、指定席はほぼ満員。３人掛けの真ん中の席しか残っていない。自動販売機の画面を見ながら「ええーっ!!」「ヤメちゃおうかな」と絶句したが、思い直して自由席を選択。案の定、自由席なら列に並びもせず、カンタンに窓際の席が確保できる。
東京から郡山まで、約１時間半。北に向かえば向かうほど、雨脚が強くなる。宇都宮を過ぎると、怪しい黒雲が天を覆い、激しい雨滴が滝のように新幹線の車体を洗って、「おお、こりゃ安上がりの洗車になりますな♡」と苦笑するほどの豪雨になった。
一瞬、旅を始めたことへの後悔が湧き上がったが、郡山に到着してみると、雨は小やみに、気温はグッと下がって４月並みである。シャツ１枚の薄着で来たことを、これまた後悔。後悔ばかり多い旅のスタートなのだった。
1E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré：BEETHOVEN／PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 6/9
2E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré：BEETHOVEN／PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 7/9
3E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré：BEETHOVEN／PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 8/9
6E(Cn) Xavier de Maistre（Harp）：よみうり大手町ホール
total m63 y923 d20881
ワタクシが合計10週間もウツツをぬかしている間に、世間の人々は激しく活動を続けていただろう。入社式が過ぎ、早速カベに突き当たり、もう辞表をポケットに忍ばせているヒト。「転職して予備校講師を目指します」と公言し、家族と彼女を心配させているオカタもいるだろう。
「第１志望は、この際ゆずってもかまわないかな」と、幼い頃からの夢をあっさり捨てて第２志望の大学に入学。しかし早くも５月病、それが嵩じて６月病。このままでは７月病や８月病にかかりそうで、「何だか全てがつまらない」と、膝をかかえて溜息ばかりついている諸君もいるはずだ。
かく言う今井君の大学１年６月は、「もうすっかり諦めた」というスタンス。マコトにスッキリした笑顔の６月だった。ワタクシは昔から非常に変わり身が早い。スカッと身をかわしちゃったら、すぐに激しい攻撃に転ずる。
周囲では「こんな大学に来るはずじゃなかった」「ホントはボクはトーダイに入るはずだった」「実際にボクよりずっとダメだったヤツも、みんな今はトーダイ生だ」、そんな嘆きに溢れていたが、そういうのは５月中旬でもう終わりにした。
（６月１日、東京 ☞ 郡山 ☞ 磐越西線（会津若松・喜多方） ☞ 新潟 ☞ 大宮経由で東京に戻ってくる旅を敢行した）
ま、今年もまた６月が来た。ワタクシもそろそろ夏のお仕事を始めなきゃいけない。６月４日の新宿を皮切りに、８月中旬まで息もつかせぬお仕事ラッシュだ。
長い休暇のおしまいには、人間もクマもサトイモもちょっとだけ悲しくなるものである。「もっといろいろ出来たんじゃないか？」「もっと充実した休暇を過ごせたんじゃないか？」。誰でも同じ気持ちになることはあるはずだ。
しかしもちろん４月の16日間、メキシコとキューバを目いっぱい楽しんできた。後悔なんか全く必要ないはずだ。その旅行記もグングン進行して、すでに17回。旅の前半1/3「カンクン篇」を昨日書き終えて、すでに17回。まさに絶好調である。
そこで諸君、旅行記はいったんお休みにして、春休みの締めくくりに関東外周♡半時計回りの列車旅行を企画した。東京から東北新幹線に乗って福島県郡山へ。郡山で磐越西線に乗り換え、会津若松と喜多方を経由、山越えをして新潟に出る。新潟からは上越新幹線で東京に帰還する。
朝８時前の新幹線に乗れば、喜多方でゆっくりラーメンを楽しんでも、新潟には17時半の到着。東京には20時半に戻ってこられる。たった１日の旅としては、なかなかの冒険じゃないか。
（猫マンガ「猫ピッチャー」を購入。「すあま君」ことニャゴロワを思わせる、お耳もお鼻もピンクの猫が主人公、読売新聞に連載。首相オススメ「読売新聞を熟読」に励むことにした）
購入したチケットは、東京都区内 ☞ 大宮（埼玉県）。直線コースなら32分、550円の道のりであるが、関東をグルリと一周してくると、12時間強、運賃は１万円を少し超える。
ホントは「東京都区内 ☞ 東京都区内」のチケットがほしかったのだが、「東京−大宮間が重複します」ということで、今日の写真１枚目のキップになった。帰りの大宮から東京は別のチケットになる。
ま、いいか。「東京都区内 ☞ 東京都区内」は、まだ民主党政権だった2010年２月、東京 ☞ 盛岡 ☞ 秋田 ☞ 金沢 ☞ 京都 ☞ 東京で達成。この時のキップは今も大事に保管してある。詳細は「Wed 100127 講演会ラッシュが始まる／京都北野天満宮に行く」を参照。
このルートでも山科 ☞ 京都は重複するから、正確には京都ではなくて山科経由のチケットである。秋田から京都までは、今はなき寝台特急「日本海」のＡ寝台を利用。出発直前まで秋田駅前できりたんぽ鍋をつついていた。
あの時の超大回りには比較しようもないが、何しろ日帰りの「グルッと関東外周」だ。東京から大宮まで、異様に頭でっかちの「９」の文字を描いてくることにする。
（郡山駅にて。磐越東線・磐越西線・水郡線。昔から旅してみたかった３つのローカル線が並ぶ）
新潟と福島を結ぶルートには、江戸時代までは「八十里越え」「六十里越え」の２つがあった。どちらも、新潟・魚沼と福島・只見を結ぶ。難所続きで有名。地図で見てもこりゃ明らかに難所であって、電力会社の大きなダムがたくさん連なっている。
八十里越えの方は、幕末の河井継之助で有名。「日本史なんか大キライだ!!」という諸君のために書いておけば、河井継之助は越後長岡藩のご家老。1867年、圧倒的兵力の新政府軍と互角の戦いを進めていたが、ついに５月、長岡城を奪われる。
同年７月、城を奪還しようと奇襲作戦を敢行。作戦そのものは成功して、城はいったん長岡藩の手に戻る。しかし家老・河井は膝に銃弾を受けて重傷。まもなく城は再び新政府軍の手に落ちる。
戸板に重傷の継之助を乗せた一行は、会津を目指してひたすら東進する。八十里越えの難所も通過して、ついに只見に到着。しかし膝の傷は化膿して、重度の破傷風と見られる症状に陥る。会津の城を目前に、ついに英雄は命を落とす。
以上、1977年の大河ドラマ「花神」で今井君がしっかり記憶した河井継之助の最期である。演じたのは高橋英樹どん。西城秀樹・高橋英樹・松井秀喜と言えば、日本の誇る３代ヒデキだ。高橋英樹の演じた河井継之助、若き今井君にとってもマコトに印象的であった。
（郡山駅で、おむすび１個を購入。「仙台みそかつ」、あまりにも旨そうだったので、ついでにお酒も１本付け足した）
その道は、今回は通らない。そのルートは「只見線」であって、ワタクシはやっぱり2010年に只見線で東京 ☞ 東京の大周遊を敢行している。「Mon 100809 只見線日帰り旅行で関東圏を大周遊」から５〜６日にわたって綿々と記録しているから、ぜひクリックしてみてくれたまえ。
こうして諸君、「なんだ、オレって同じようなことばかり繰り返しているんだな」「６年も７年も前と、行動パターンに全く進歩が見られない」と気づく。ないしはそれを指摘するメンドーな人もいるに違いない。
しかし、別にいいじゃないか。６年７年どころか、何十年経っても変わらない。それは本来「個性」と言って、教育の場では一番大事にされるべきことのはずだ。
昔からいろんなお歌の歌詞の中で「いつも変わらないでいてね」「いつまでもアナタらしく」「どんなことがあってもキミらしく」と歌われ、卒業式でも謝恩会でも、先生や彼氏や彼女、ついでに元カレや元カノが、みんな涙目で頷きあうスバラシー世界である。
だから今井君も、いつまでも変わらずにサトイモらしく生きるのだ。長い長い春休みの締めくくりを、福島から新潟に抜ける列車の旅で過ごすなんて、うぉ、なんてワタクシらしい感動的な選択肢だろう。
（郡山からの磐越西線は、会津若松が終点。みんなここで乗り換えなくちゃいけない）
６月１日、朝４時半に起床。残念ながら外は小雨であって、この天気では磐梯山の勇姿は拝めそうにないけれども、計画を中止するほどの豪雨ではない。
まずはお風呂に入って心を落ち着け、風呂上がり、ヒマだから猫マンガ「猫ピッチャー」の第１巻をめくる。ニャイアンツの大活躍とジャイアンツのテイタラクを比較し、何だか悲しくなり、そんなことをしているうちに出発の時刻になった。
朝７時、地下鉄千代田線はもうとっくに大混雑である。今日は木曜日、みんなチャンとお仕事に向かうのだ。おやおや、まさに「オマエは何をやってんだ？」であるが、ボクだって６月４日からは大車輪の活躍をしなければならない。今日の旅はあくまでそのためのコヤシである。許してくれたまえ。
東京からの東北新幹線は、指定席はほぼ満員。３人掛けの真ん中の席しか残っていない。自動販売機の画面を見ながら「ええーっ!!」「ヤメちゃおうかな」と絶句したが、思い直して自由席を選択。案の定、自由席なら列に並びもせず、カンタンに窓際の席が確保できる。
東京から郡山まで、約１時間半。北に向かえば向かうほど、雨脚が強くなる。宇都宮を過ぎると、怪しい黒雲が天を覆い、激しい雨滴が滝のように新幹線の車体を洗って、「おお、こりゃ安上がりの洗車になりますな♡」と苦笑するほどの豪雨になった。
一瞬、旅を始めたことへの後悔が湧き上がったが、郡山に到着してみると、雨は小やみに、気温はグッと下がって４月並みである。シャツ１枚の薄着で来たことを、これまた後悔。後悔ばかり多い旅のスタートなのだった。
1E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré：BEETHOVEN／PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 6/9
2E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré：BEETHOVEN／PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 7/9
3E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré：BEETHOVEN／PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 8/9
6E(Cn) Xavier de Maistre（Harp）：よみうり大手町ホール
total m63 y923 d20881