Tue 080715 セミの声 貴船ひろや ボローニャ旅行記開始 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 080715 セミの声 貴船ひろや ボローニャ旅行記開始

 講演会が連続して疲労気味だが、今日は講演会の中休みであるから、ゆっくり1日京都で遊んで過ごそうと思う。朝8時ちょうどにホテルの近くで一斉にセミが鳴き始めて、今日も暑くなりそうである。やはり関西の梅雨は明けているのではないのか。昨日の最高気温35℃という新聞記事を読んでも、セミの声を聞いても、昨日のスコールを思い出しても、これは真夏のカテゴリーである。福田首相は明日から夏休みとのこと。言われ放題言われて散々だが、彼の懸命さがわかる人も多いだろうし、彼独特のはにかみが好きだと言う人も多いだろうし、一人のおじいちゃんに戻って短い夏休みを楽しんでほしい。
 

 正午頃から怪しい雲が空を覆って、早くも夕立の気配。祇園祭の宵々山で、ホテル内にもスピーカーで祇園囃子のコンチキチンが流れているが、ここはあえて宵々山の猛暑と雑踏を避け、タクシーで貴船に向かう。ホテルから出町柳に出て、出町柳から電車、そのルートも風情があって悪くはない。しかしタクシーと比べて1000円しか安くならないし、何よりも時間がかかりすぎるのだ。クルマが貴船に近づきどんどん山を登るにつれて気温が下がり、貴船は28℃程度。京都市内よりも6~7℃低い。杉の高い木立で夏の日差しが遮られるのと、怪しい雲が見る間に空に広がって日差しそのものが減ってきたのである。夕立は確実。問題は、空が何時までもつかである。
 

 貴船の川床「ひろや」に入る。ホテルのコンシェルジュに予約してもらったから、扱いも愛想も信じがたいほどにいい。係の人に聞くと、この店は今年エビスビールのTVコマーシャルの撮影に使われたのだという。もちろん使われたのは離れの別室で、私が座った一般席とは違うし、訪れたのはスタッフだけであって、俳優・佐藤浩市が自ら来たわけではないのだが、コマーシャルのせいでエビスビールがよく売れているという。つくづく日本人というのはノリのいい人種である。

 
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 私もノリの悪いほうではないから、早速エビスビールを注文し、いまどきゴツい大瓶で出てくるのには驚いたが、それでも10分もかからずに飲み干し、ついでだから日本酒の冷酒を4合飲み干して、たいへんいい気分である。料理はといえば、まあこれはご愛嬌であって、酢が利きすぎた寿司とレンコン、ヤマモモの赤い色素がべったり付いてしまった素麺、アブラがコロモに残って妙に胃に重たい天ぷらなど。こういう場所で料理に期待したり文句を言ったりするのは、それは客のほうの心がけが悪いのであって、涼やかに水の流れる音と、京都市内より遥かに爽やかに流れる風と、カエデの葉の隙間から小さくのぞく夏空と、そういうものを素直に楽しんでいればそれでいいのである。

 
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 午後3時、ホテルに戻る。途中、京都産業大学の前を通ったとき、通学用バイクの数に驚嘆する。タクシーの運転手さんによれば、京産大の学生たちの中でバイク通学が流行中。確かにこの写真のようなバイク置き場が3つも4つもあって、大学の定番である自転車置き場はスミに追いやられた形だった。

 

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 ホテルに帰って寝る。本当は部屋でいろいろ原稿を書くつもりだったのだが、講演会の連続で疲れたのと、冷酒の酔いが思ったよりも深かったせいで、とても気持ちよく眠った。目を覚ますと午後7時半。TVの天気レポートを見ると、4時頃から京都市内では激しい雷雨があったらしい。外の路面はすっかり濡れていて、ほぼ暮れきった藍色の空には、まだ凶悪そうな雲が分厚く流れている。
 

 祇園祭の宵々山は午後11時まで賑わっているというのだから、これからコンチキチンを楽しみに四条烏丸に出てもいいのだが、雨がまだまだ降りそうなのと、四条烏丸がホテルから遠いのと、酔いと疲れが残っているのとで、出かけるのをためらった。ま、TVか映画でも見て、のんびりするのも悪くないだろう。
 

 昨日までなら、ここからイタリア旅行記に入るところだが、2008年5月の北イタリア&コモ湖の旅行については昨日で全ての記録を終え、たった10日の旅の記録に延々40日もかけて、詳細きわまる記述から、旅好きなクマさんはやっと無事に帰国したばかりである。まずはたいへんおめでたい。慶賀の至りである。しばらくはゆっくりねぐらで眠らせてあげたい。
 

 しかし、2007年に私がした旅のうちで、詳しい記録を済ませていないものが3件残っている。4月のエミリア・ロマーニャを中心にした旅行、9月のマッジョーレ湖旅行、12月のニューヨーク、この3件である。ブログを開設した080605のページで断っておいた通り、このブログはあくまで私のプライベートな日記であって、予備校講師独特の「受験生諸君に熱いメッセージを」送ったりする性質のものではないから、誠に勝手ながら、次の日曜日のページからは、毎日後半部に、ボローニャを中心に歩き回った2007年4月のエミリア・ロマーニャ州の旅の記録を書くことにする。予定は30日ぐらい、8月半ばぐらいまではかかりそうである。

3D(DvMv) THE BOURNE SUPREMACY
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