第4話 <いい、いい、もういい!!>
3日目までの会話で
一番気になったのが
「あなたさぁ」
時には「あんた」
私に人格はないんですか?
娘の名前を生涯呼ばないんですか?
私はあんたさんじゃありません
時には「はい、あんた」
と言ってみたり
そのたびに
「歳をとると直せないのよ」
「田舎じゃみんな普通よ」
「なんでいけないの!!」
しかしながら怒らず無視せず
「私につけてくれた名前でしょう」
「誰にでもあんたじゃ
誰と話しているかわからなくなっちゃうよ」
「それならいっそ△△さん(嫁ぎ先の名字)
でいいわよ」
などと根気よく(^_^;)
少し時間が空くと
「ねぇ 〇〇〇」と名前で呼ぼうとし始めました
話し続けるとあなたになっちゃうけど
根気よく根気よく・・・(。◕ˇдˇ◕。)/
もう一つ
同時に対処していて劇的に治ったこと
お金のことや食事などのシステムのことで
わからなくなると
「□◇ってどうなってるの?」と聞くので
「それはね・・・」と資料を出そうとする度
「いい、いい、もういい、大変だからいい!!」
「またおんなじこと聞いちゃうからいい、いい!!」
「あ~ そんなに大げさならもういい!!」
などと大きな声で怒りだし反対向いちゃったり!
これは、入居直前までの生活で
「この前言ったよね!!」
「だからさぁ!!」
という対応が多かったトラウマです
施設に入る決心の大きなきっかけです
いつも怒られていた子供の心をほぐすように
「どうして~ 訊きたいことなのに取り消さなくても~」
と笑ったり
「天才的な人たちも同じこと繰り返した結果なのよ」
「大変だと思ってるのはだあれ?
よく知ってることを説明するので楽ちんよ」
と、これも根気よく同じ説明を繰り返します
「いい、いい!!」
と言う時の目をギュッと閉じて歯を食いしばった顔
人を信じて甘えられなかった
幼少期の体験もあるように思いました
昭和5年生まれで
生い立ちも複雑・・・
しかしながら
根気が勝り3日目に
「私、ここに慣れたら幸せに暮らせるかも」
という一言がありました
と同時に
郵便ボックスのダイヤル合わせが
出来ずに泣きべそだったのですが
何度もそばで見守って繰り返し
ある時ひとりで行って来て
「新聞取れたわ~」と満面の笑み
その時から「いい、いい!!」って
言わなくなった気がします
自信持つって
本当に人を強くするんですね(^.^)/
手首を切って弱気になりそうなところでしたが
ここから正気がよみがえるというか
自分で自分のことをやり始めました
つづく