学生たちによるBLOG、第2回です。
化学系メーカーに34年勤務し、定年退職した64才の「正ちゃん」が担当します。よろしく。
今回は、どうして私がここに居るのか。
つまり法政大学経営大学院のイノベーション・マネジメント研究科中小企業診断士養成課程(通称M特)を選んだいきさつについて書いてみます。
<自分のことを考えるきっかけになった出来事>
長らくお世話になったかつての勤務先でのお話です。
ミーティングのため、予定時間より少し早めに入った会議室にはまだ誰も居ません。
手持ち無沙汰に部屋の壁を眺めると、一つの額が掛けられていました。
近寄ってみると、そこに「青春の詩」という題名とサミュエル・ウルマンという作者名が添えられた詩が書かれています。
「青春とは人生のある期間を言うのではなく、心の様相を言うのだ ・・・ 」と始まっています。
そして、「・・・ 年を重ねただけでは人は老いない。理想を失うときに始めて老いが来る ・・・ 」
ミドルとして組織の摩擦に耐えながら、日常のメニューに忙殺されている自分に理想はあるのか?
そこには、ムチを打たれて、うな垂れている自分の姿しか見えませんでした。
それ以降、この詩を思い起こし、自分の姿を観て、自問自答しながら定年の日を迎えたのです。
OB、同僚、後輩たちから、「これからは好きなことに時間を使ってください」と言われ、会社の門を出ました。
もちろん自分の好きなことをして生きたい。
今日からは組織の全体最適も無いし、上司もいない。しかし、自分に何ができるのか、何がしたいのか、どれを取っても中途半端な存在にしか見えません。
一度、自分自身をきっちりと「棚卸し」してみよう。
そして、客観的に自分を見直す時間を作ってみよう、と考えました。
そんな思いで、社会のいろいろな仕事や役割に目を向けたとき、中小企業診断士の存在を知ったのです。
<資格取得がゴールではない、プロのコンサルになるために>
これまでの道のりを振り返り、少しでも社会に貢献できるなら、今後は中小企業診断士となってプロのコンサルとして毎日を送ろう、ということを目標に定めました。
世の中は得体の知れないウイルス感染症に混乱し始めていましたが、ステイホームは私にとって勉強に集中できるチャンスだと思い、スマホの契約も止め、机に向かいました。
その結果、昨年1次試験に合格できました。次は2次試験。
しかし、プロのコンサルになるのが目標の私にとって、資格取得は最終ゴールではありません。
2次試験に向かうより、実践面のトレーニングを重ねる養成課程がベターだと考えたのです。
その点で、法政のM特は、年間5回の経営診断実習が組まれ、また、MBA修了を目標にしたプロジェクトテーマで学生一人一人の専門性も深掘りできます。
もちろん、基礎科目や専門科目の授業も月から土まで組まれているので、勉強漬けの時間としては十分すぎる内容です。
<今日、ブログの原稿を書きながら>
法政のカリキュラムは、正直「ちょっとハードル高いなあ」と不安な気持ちもあります。
しかし、導入時のガイダンスでいろいろな専門領域の先生方が、丁寧に相談や指導に当たってくれると聞き、不安よりも期待の気持ちがより強くなってきています。
そして、私と同じように夢を実現するため、M特へ入学してきたクラスメートにも出会うことができました。
あとは自分がやるべきに集中するだけ、と振り切れた気持ちに今はなっています。
そして、何故、ここへ来たのか、との問いには、「自分の夢を実現するため、熱くなれる1年間を市ヶ谷の校舎で過ごしたい」という憧れも、地方から来た私にとっては大切な動機かもしれません。
正ちゃんでした。