クレイマー、クレイマー
1979年 アメリカ映画
監督 ロバート・ベントン
脚本 ロバート・ベントン
原作 エイヴリー・コーマン
出演 ダスティン・ホフマン
メリル・ストリープ
ジャスティン・ヘンリー
⚫︎あらすじ
仕事中心の生活を送るテッド・クレイマー
ある日、妻ジョアンナは突然家を出て行き、テッドは幼い息子ビリーと二人きりで暮らすことになる
最初は家事も育児もうまくいかず、息子との関係もぎこちないものだったが、失敗や衝突を繰り返しながらも次第に父子は心を通わせ、互いに支え合う絆が生まれていく
しかし、テッドはこの新しい生活の中で仕事を失うことになり、苦労の連続となる
やがてジョアンナが現れ、息子ビリーの親権を主張し始める
テッドとジョアンナは裁判で激しく争うことになり、証人として友人マーガレットがテッドの父親としての成長を語るが、最終的に裁判はジョアンナに有利な結果となってしまう
テッドはビリーのことを考えて控訴はせず、静かに別れを受け入れることを決意する
ビリーを迎えに来たジョアンナ、しかしやはり息子には今のテッドとの暮らしが一番なんだと自ら悟り、親権を放棄する
⚫︎感想
仕事仕事で家庭を顧みなかった男は、女房が家を出て行ってしまい、幼い息子と2人で生活がてんてこまいになってしまいます。
男同士の酷い生活が始まるんですが、だんだんと息子も父親との生活に馴染んでくるんです。
しかし息子はずっとママびいき、ママの生まれた故郷の野球チームを応援し、ママの言ったことしか守らないんです。
息子は父親の仕事場にも電話をかけてきてしまい、会社での評価は駄々落ちになってしまいます。
父親は息子にこう説明します。
「ママが出て行ったのはパパがママを型にハメようとしたからだ。理想の奥さんにしようとしたんだ」
「ママは嫌がったけど、パパは忙しくてママの話を聞こうとしなかった。パパは自分が幸せならママも幸せだと思ってた…」と。
時がたつうちに、パパは息子の話を良く聞くようになり、息子もパパに色々なことを話すようになっていきます。
そんな時にママが息子を引き取りたいと言ってきます。
そして追い打ちをかけるように男は会社から解雇されてしまうんです。
息子に会いに来たママを見るなり、パパを振り返りもせずにママへ走るビリー。ママの威力って強すぎです。
裁判で妻はこう言います。
「働きたいと夫に言ったが聞いてくれず、息子の子守代までは稼げないからと言われてしまいました。現在はファッションのデザインで年収3万1,000ドル稼いでいます」
対する夫は
「妻に対する理解が足りなかったです。女だって野心を持っていいはずと妻は言います。確かにその通りです。ですがそれと同じ理由で、女だから良い母親とは限らない。とにかく女が男よりも愛情が深いというのは間違いです。私は朝は学校に送り、夜は本を読んで寝かせている、そんな愛情あふれる家庭は一度壊れたらもう作れない。それは辞めてくれ」と。
しかしテッドは裁判に負けて、公園でそのことをビリーに話します。
するとビリーは泣きながら「もしママと暮らすのがイヤになったら?」と涙を浮かべて言うんです。(涙)
後日、妻のジョアンナがビリーを引き取りに来るんですけど、やっぱり連れてはいけないって言うんです…(エッ?)
そこで映画が終わるんですけど、ちょっと身勝手な母親じゃない?って思っちゃう映画でした。
そして父性愛?が母性愛に勝つっていう、稀な映画でした。
クレイマー、クレイマーを観てからは、もっと子供の話を面倒くさがらずにちゃんと聞こうと思うようになりましたね。
そして、女性の感情の変化に、もっと男性は気をつけなければ、なーんにもわかってないんだなぁ…とも感じました。
とってもいい映画です。おすすめ!
⚫︎クレイマークレイマーの題名は
原題はクレイマー vs クレイマーです。テッドクレイマー対ジョアンナ・クレイマーの息子をめぐる親権争いです。
⚫︎アメリカの女性社会進出
1979年の映画ですが、この頃からアメリカでは女性の社会進出が始まったようです。
ウーマンリブと呼ばれる女性解放運動が盛んになり、女性たちは専業主婦としての役割にとどまらず、自己実現や職業的な独立を求める動きが広がっていたんですね。
日本の共働き世帯の増加もこの時期から顕著になり、1980年代以降はさらに加速しました。とはいえ、結婚や出産を機に退職する女性も多く、社会全体として女性の職業継続はまだ完全には進んでいない状態でした。
⚫︎アメリカ人の態度
ダスティン・ホフマンは上司の机に足を乗せて会話し、
妻のメリル・ストリープは法廷で当たり前のように足を組んで座ります。
アメリカ人は日本人には考えられないような態度で普通に会話するんですね。
⚫︎ダスティン・ホフマンは165㎝
ダスティン・ホフマンは妻役のメリル・ストリープよりも背が低いんですが、存在感があるためか?堂々として見えます。
ダスティン・ホフマンがニューヨークの街を歩く姿を見ると、身長の低い日本人でもアメリカ旅行に行く自信がつきます。





