心の旅
1991年 アメリカ映画
監督 マイク・ニコルズ
脚本 J・J・エイブラムス
出演 ハリソン・フォード
アネット・ベニング
ニューヨークの敏腕弁護士が、記憶喪失をきっかけに人間らしさと家族の愛を取り戻していく物語
⚫︎あらすじ
仕事一筋で冷酷なやり手弁護士のヘンリーは、大病院側の訴訟を勝利に導いた夜、タバコを買いに入った店で強盗に撃たれ、記憶を失ってしまいます。
妻サラと娘レイチェルのことも分からず、リハビリ施設で心を閉ざしていたヘンリーは、トレーナーのブラッドレーの温かい指導に支えられ、歩く・話すといった基本的な生活を一からやり直していきます。
退院したヘンリーは、自分を夫、そして父として受け入れてくれるサラとレイチェルと共に暮らし始めますが、仕事中心だった以前の自分の記憶は戻らないままです。
その一方で、彼の性格は別人のように素朴で優しくなり、娘と遊ぶ時間を心から楽しみ、サラともゆっくり向き合うようになり、ぎこちなくも温かな家族の時間が生まれていきます。
収入は激減し、裕福だった生活は維持できませんが、家族は以前にはなかった、優しく温かい心の通い合いを感じ始めます。
やがてサラの過去の浮気が明るみに出ますが、それは、かつて家族を顧みなかった夫ヘンリーから受けた孤独の結果だと知り、2人はぶつかり合いながらも互いを理解し直していきます。
さらにヘンリーは、自分がかつて担当した訴訟に不正があったことを知り、弱者を切り捨ててきた弁護士としての過去に強い嫌悪を抱き、ついに弁護士を辞める決断をします。
彼は真実を隠した証拠を原告側の患者に渡し、寄宿学校へ預けていたレイチェルをサラとともに迎えに行き、3人でささやかでも誠実な人生を歩んでいくことを選びます。
⚫︎感想
心の旅、とてもいい映画です。
切れ者の弁護士は、いつも裁判では勝ち、とても贅沢な暮らしをしていました。
ですが、煙草を買いに行った店で強盗に頭を打たれ生死の狭間をさまよいます。
病院での手厚いリハビリの結果、かなりの回復をしますが、まだ何も思い出せず、妻と娘のことさえも忘れていました。
ですが生活をしていくうちに、かつて心が離れていた家族に寄り添うようになっていきます。
そんなある日、ヘンリーは妻の浮気を知ってしまいます。
しかし、ヘンリー自身が浮気をしていたため、寂しかった妻に、ヘンリーの同僚が近寄ってきたという事実を知ります。
彼は弁護士を辞め、妻のもとにもどり、もう一度プロポーズします。
そして、嫌がりながらも親元から離れた学校に通っていた娘を迎えに行くんです。
娘を迎えに行き、妻と3人で幸せそうに帰るシーンは最高でした。
頭が良く腕ききの弁護士ヘンリーは、高額な金を稼ぎ、豪邸に暮らしていました。
でも夫婦関係は冷めきり、娘にも冷たい父親でした。
それが頭を撃たれて一命を取り止めてからは人が変わるんです。
妻に優しく散歩では手をつなぎ、ベンチでキスまでする夫になりました。
娘の欲しがっていた犬を買って帰ってきたり、一緒に図書館に行ったりします。
もちろん撃たれたことや、弁護士としてはダメになったヘンリーですが、本当に大切なものを取り戻すことが出来ました。
⚫︎ トレーナーのブラッドレーが凄い
口のきけないヘンリーに、トレーナーのブラッドレーは、大量のタバスコを掛けたスクランブルエッグを食べさせます。するとヘンリーは「ウェっ」と初めて声を出します。これ以降ヘンリーは声を出せるようになるんです。
⚫︎娘レイチェルの教え方がうまい
父ヘンリーと図書館に行きますが、ヘンリーが字が読めないと言うのでレイチェルが英語を教えます。
「字が言葉を作り言葉が文になるの」とアルファベットの並び方で言葉ができて、言葉の並び方で文章になることを父に教えます。
こんなふうな教え方をすれば英語が理解しやすくなるんだろうなと思いました。

