パピヨン

1973年 アメリカ・フランス映画

監督 フランクリン・J・シャフナー

脚本 ダルトン・トランボ

原作 アンリ・シャリエール

出演 スティーブ・マックイーン

   ダスティン・ホフマン



無実の罪で終身刑を言い渡された男が、過酷な流刑地から自由を求めて脱走を繰り返す物語



⚫︎あらすじ


1930年代のフランス。小さな金庫破り稼業で生きるアンリ・シャリエールは、胸の蝶の刺青から「パピヨン(蝶)」と呼ばれていましたが、殺人の濡れ衣を着せられ、フランス領ギアナの流刑島へ送られます。 


島は海とサメに囲まれた「脱出不可能の監獄」で、囚人たちは非人道的な労働と暴力にさらされていました。 


パピヨンは自由をあきらめず、紙幣偽造で財産を持つ囚人ルイと手を組み、脱走資金や協力者を得ようとします。


二人は仲間とともに何度も脱獄計画を実行しますが、裏切りや発見により失敗し、パピヨンは長期の独房拘禁という過酷な罰を受けます。 


食事も日光もほとんど与えられない独房で、肉体的にも精神的にも極限まで追い詰められながらも自由への意志だけは手放しませんでした。


やがて外に出たパピヨンは、老いと絶望に蝕まれたルイと再会し、最後の脱獄に賭けることを決意します。


終盤、二人はサメが泳ぐ絶壁の岸辺に立ちます。 パピヨンは潮の流れを読み、岩場に打ちつける波を利用して海に飛び出せば、遠く離れた本土まで流れ着けるはずだと主張します。 


ルイは危険すぎると躊躇しますが、パピヨンの決意を理解し、彼の自由への渇望を黙って見送ることを選びます。 


パピヨンは友への感謝を告げて断崖から海へ飛び込み、荒れ狂う波間に消えていきます。 





⚫︎感想


パピヨン?蝶?犬?と思いました。


それは胸に蝶の入れ墨のあるフランスの囚人が流刑地フランス領ギアナに送られる話しでした。


主人公は何度も何度も脱獄を計画し、失敗して独房に入れられ、ゴキブリやムカデまで食べて生き延びます。


囚人仲間や看守に賄賂を渡して、何度も何度も脱獄をします。


その脱獄はもはや冒険のようでした。


ボロボロの船をつかまされたり、ハンセン病の島にたどり着いたり、なぜか楽園のような南国美女に出会い(ゴーギャンか)、酋長に自分と同じ蝶の入れ墨を掘ったり…


しかし最終的には捕まって、絶対に逃げられない南海の孤島に島流しにされてしまいます。


それでも諦めずにパピヨンは断崖絶壁から海に飛び込むんです。


いったい何がいいたい映画なのか?


最後まで諦めるな!何が何でも生き延びろってこと?って思いましたねー。



⚫︎実話なの?


 原作者のアンリ・シャリエールの実体験を小説にしたそうです。アンリ・シャリエールは無実の罪で流刑地ギアナに送られ、人間とは思えないような扱いを受けたそうです。

 「まさかフランスのような国が、世界に冠たる自由の祖国が、サンジョゼフ島の監禁独房のような残虐きわまりない弾圧施設を持っているなんて、考えられないことだった」と言う言葉を残しているようです。

 ですが、物語の7割は他の流刑者から聞いた話を総合して作ったそうです。



⚫︎ギアナってどこ?


 フランス領ギアナは、南アメリカ北東部にあるフランスの一部(海外県)です。 大西洋に面し、ブラジルとスリナムにはさまれた位置にあり、中心都市はカイエンヌです。

 19世紀半ばから第二次世界大戦後まで、フランス本国から政治犯や重罪犯を送り込む流刑植民地として利用され、とくに沖合のディアブル島(悪魔島)は悪名高い流刑島として知られています。 映画「パピヨン」で描かれる流刑地は、このフランス領ギアナの流刑制度と島々を舞台にしています。



⚫︎ スティーブ・マックイーンとダスティン・ホフマンの共演


 当時、マックイーンはアクション/クールなヒーローのスター、ホフマンは『卒業』『真夜中のカーボーイ』で評価された演技派で、この二人がコンビを組むこと自体が「夢の共演」として大きな話題になりました。

 マックイーン=無実を訴え、自由への意志と行動力で突き進む囚人パピヨン、ホフマン=小柄で神経質だが頭の切れる偽札職人ルイ・ドガという構図で、肉体派とインテリ派の対比がドラマを支えています

 過酷な流刑地で、最初は利害関係だけだった二人が、生き延びる過程で深い友情を育てていく物語として、男同士の絆を描いたバディ・ムービーの代表作とも言われます。

 マックイーンは断崖から海へ飛び込むラストのジャンプ・シーンを自分で演じたことで知られ、危険なスタントもスタンドインに任せたがらなかったそうです。

 一方ホフマンは、ドガ役の厚いメガネのせいで視界が極端に悪くなるため、メガネの内側に視力矯正用のコンタクトレンズを仕込むなど、細かい技術面の工夫をして演技に集中していたと言われます。

 独房の場面では、本物の昆虫を使ったり、痩せこけた状態を表現するために体重を落とすなど、両者ともかなり身体を追い込んで演じたとされています。



ダスティン・ホフマンの卒業です↓