山桜
2008年 日本映画
監督 篠原哲雄
脚本 飯田健三郎
原作 藤沢周平
出演 田中麗奈
東山紀之
富司純子
先入観で怖い人だと思い込んでしまった人は、とても優しい人でした。藤沢周平の作品を東山紀之、田中麗奈の主演で描いた映画です。
先入観で人や物事を判断してはいけない、そして人生はやり直せるって言うことです。
⚫︎あらすじ
海坂藩の下級武士の娘・野江は、前の夫に病気で先立たれ、磯村庄左衛門と再婚していた
叔母の墓参りの帰り、野江が山桜を見つめていると、まえに縁談の申込があった、剣術の名手、手塚弥一郎と偶然出会う
野江が縁談を断ったのは、剣術の名手は怖い人、という先入観を持っていたからであった
しかし、実際に話をしてみると手塚は、野江が思っていたのとはまるで正反対の心の優しい男であると分かり、手塚のことを意識するようになる
弥一郎は野江に山桜の花をとってくれ「今は幸せですか」と問うが、野江の日々は幸せではなかった
そのころ、凶作が続き藩の財政があやういときに、重臣諏訪平右衛門は私腹を肥やしていた
野江の夫の磯村はこの諏訪に取り入って儲ける算段をしていた
藩内の不満や百姓の申し立ても諏訪は握りつぶし、これを知った手塚は、城中で諏訪を襲い殺傷し、投獄されてしまう
野江は磯村と離縁し、殿が江戸から帰り、奸臣(かんしん:腹黒い家臣)を討った手塚が許されることを祈りながら、手塚の母・志津とともに帰りを待ち続けるのだった
⚫︎感想
いつも藤沢周平作品は最高です
海坂藩の下級武士の娘・野江(田中麗奈)は前の夫に先立たれ、実家に戻って暮らしていました
その「出もどり娘をもらってやったんだ」と言う磯村庄左衛門に嫁ぐ野江。その磯村家がまぁ〜嫌な感じの家、金に汚い夫と父親、そして意地悪な母親
そんな家でも我慢して野江は暮らしていたんです
そんな野江が墓参りに行った時に手塚弥一郎(東山紀之)と出会います
たった1回の出会いが、一生の思い出になることってあるんですね……
野江が好いた弥一郎は実直で無口で、めっぽう強いんです(で、顔もいい)
そんな弥一郎は、海坂藩の悪い家老を成敗してしまいます
きつい年貢に苦しむ民たちの救世主ではあるんだけど、城内で上役の武士を斬っちゃうのはねぇ…ってことで、自ら牢に入ります
帰りを待つ弥一郎の母・志津(藤純子)を野江が訪ねて行くと、大歓迎してくれるんです
優しくて、心づかいのできる、とってもいい母親なんです
その家で野江は母の志津と二人で弥一郎の帰りを幸せそうに待つんです
今回は離縁された野江を、「ずっとあなたがここに来てくれるのを待ってましたよ」っていう弥一郎の母のもとに行き着いた野江の幸せそうな涙が最高でしたねー
⚫︎田中麗奈
映画「がんばっていきまっしょい」に主演したことで、サントリー「なっちゃん」のCMに選ばれて当時全国的な人気を集めました。
⚫︎藤沢周平作品
海坂藩の下級武士の家庭で慎ましく生きる女性が多く登場します。作風は、派手な活劇よりも、市井の人々や下級武士の哀歓を描く特徴があり、その中で女性たちの静かで芯の強い生き方が描かれています。
登場人物たちは、派手ではなく、しかし誠実で凛とした姿が印象的です。彼の作品に登場する女性は、武家社会の厳しいしきたりの中で耐え忍びながらも、自分なりの幸せを求めたり、大切な人を支えたりする姿が描かれています。
彼が育った山形の庄内地方の風土や、そこに生きた人々の暮らしへの思いが、作品の女性像にも影響を与えているのかもしれません。
藤沢周平の映画を少し紹介させて頂きます。イチオシは「隠し剣 鬼の爪」の松たか子です!
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