地下鉄(メトロ)に乗って
2006年 日本映画
監督 篠原哲雄
脚本 石黒尚美
原作 浅田次郎
出演 堤真一
岡本綾
大沢たかお
常盤貴子
地下鉄の階段を上ると1964年の新中野駅にタイムスリップしてしまいます。浅田次郎の吉川英治文学新人賞を映画化した感動作です…
⚫︎あらすじ
小沼真次(堤真一)は、父親(大沢たかお)の母や兄への傲慢な態度に反発し、高校を卒業後に家を飛び出していた。
弟から父が危篤だと聞いたが、真次は見舞いに行くのを拒んでいた。父の小沼佐吉は、世界的に有名な「小沼グループ」の創立者だった。
ある日真次は、地下鉄で亡くなったはずの兄の姿を見かけて後を追うと、1964年10月5日の新中野駅にタイムスリップしてしまう。
そこにはアムールと呼ばれている満州帰りの父、小沼佐吉がいた…
⚫︎感想
はじめに、1964年の丸の内線の新中野駅が出てくるので、お近くにお住まいの方は観ると懐かしいと感じると思います。
メトロに乗ってタイムスリップする話しなんですが、自分が生まれる前の両親に出会うことで、親に対する気持ちや考え方が変化していきます。
あゝ、実はこんなふうに思っていてくれたんだ…となって、主人公は少しずつ父親に対する想いが変わっていくんです。
まぁ、実際にタイムスリップして、もっと嫌いになるようなこともあるかもしれませんけどね。
子供はみんな、物心ついてからの親しか知りません。もしかして本当にタイムスリップしたなら、全く違う感じ方をすることもあるかもしれませんね。
NHKのファミリーヒストリーという番組があります。ああやって、自分自身のルーツやご先祖様の生きてきた道を少しだけでも知ることが出来るといいのかもしれません。
ネタバレしてしまうので、あまり話しませんが、なぜ長男が死んでしまったのか。
そしてなぜ、真次と愛人関係の軽部みち子(岡本綾)が、真次と一緒にタイムスリップしていたのか、という謎が解けていきます。
不倫関係は罪として捕まることはありませんが、罰は受けることになります。ドストエフスキーの罪と罰のように…
⚫︎タイムスリップとタイムリープの違い
タイムスリップは自分で意図せず不意に時間が滑って(スリップ)しまうことです。
それに対してタイムリープは自分で意図してその時代に行くことです。
タイムリープは自分自身の意識の中で可能なことのようです。意識の中で過去の自分や友人に会って許したり、癒やしたりすることもできるそうです。ちょっとした催眠療法ですね。
⚫︎浅田次郎
「地下鉄に乗って」で吉川英治文学新人賞を受賞しています。作者自身の出身が中野区なのできっと新中野あたりにも詳しいのでしょうね。
⚫︎丸の内線
懐かしい丸の内線が出てきます。浅田次郎さんは「鉄道員」(ぽっぽや)の作者です。とても電車好きなんでしょうね。
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